無題:4スレ目875


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875 名前: ◆qPOxbu9P76[sage] 投稿日:2010/12/18(土) 21:18:11.06 ID:pbnclDUo [2/8]
秋葉デートを終え、俺達が地元の駅まで帰ってきたところで事件は起きた。

「あ、あやせ……違うんだ。これには深いわけがあってな……」
「ふふふ、お兄さんったら。私言いましたよね?桐乃に手を出したらどうなるかって」

今、俺達の目の前にはあやせが立っており、その瞳からは光彩が消失している。

秋葉で桐乃から予期せぬ告白を受けた俺はすっかり舞い上がってしまい、地元に着いても手を繋いだままだった。
で、案の定そのラブラブっぷりをあやせに見られたというわけだ。
くそっ…なんていうお約束……

「ご、誤解なんだ。俺は桐乃に手を出してないし、これからも出すつもりなんてないって」

無駄かもしれないが一応の説得を試みる。
下手をすれば、「海がいいですか?それとも山がいいですか?」という究極の二択を迫られる結果となってしまう。

「そうだよ、あやせ。今日だって普通にデートしてきただけだもん。ねっ?京介」

あうとおおおおおおおお!!
おまえはなんてタイミングでデレてくるんだ!?「デート」もまずいが「京介」はもっとまずい!!

死を覚悟した俺はあやせの方を恐る恐る振り返り、そして……

ドンッ

「えっ?」

胸部に鈍い痛みを感じ、痛みを感じる場所に目をやるとそこからはおびただしい量の血が……



なんてことはなく、その場所にはあやせが顔をうずめるようにして抱き着いてきていた。
え?何これ?新手の死亡イベント?

「ちょ、ちょっとあやせ!?」

困惑する桐乃をよそに、俺の体に抱き着いたまま離れようとしないあやせ。

「あ、あんたも黙ってないでなんとかしなさいよ!」
「い、いや、そうは言うがな……」

876 名前: ◆qPOxbu9P76[sage] 投稿日:2010/12/18(土) 21:19:54.64 ID:pbnclDUo [3/8]
さて、これは一体どうしたもんかな。
俺が対応に窮し、棒立ちになっていると、意外にもあやせの方が先に口を開いた。

「お兄さんの馬鹿…どうせ手を出すなら桐乃じゃなくて私に出してほしかったのに……」

えっ?

「お兄さんってば、ほんとに鈍いんですから…私の気持ちわからなかったんですか?」

えっ?桐乃に手をだすなってそういうこと!?桐乃じゃなくて私に手を出せってことなの!?
わかるわけねえだろそんなの!!

目に涙を浮かべながら上目使いで俺のことを責めるあやせ。
瞳にも光彩が戻り、その表情はめまいがしてしまいそうなほどかわいいものだった。
…だったのだが、俺の視界にはその言葉を聞き阿修羅の表情となる桐乃が映る。

あ、あれ?なんだか想像してたのと違うけど死亡フラグが見える。
まさか、こういう作戦なの!?だ、誰か助けて……

「あ、あなた達…こんなところで何をやっているの?」

声がした方を振り返って見ると、いつものゴスロリのかっこに身を包んだ黒猫が呆れるような目でこちらを見ているのを確認できた。

「い、いいところにきてくれた!ちょっと助けてくれ!」
「…まず事情を説明なさい、事情を」
「い、いやそれがな……」

…なんて説明すればいいんだ?
黒猫にこのありえない事態を説明しようとするが、中々うまく言葉にできない。

妹とデートしてたら妹の友達が嫉妬しちゃいました。

端的に言えばこうなのだが、そんなうぬぼれた台詞なんて言えるわけがねえ。

878 名前: ◆qPOxbu9P76[sage] 投稿日:2010/12/18(土) 21:21:17.59 ID:pbnclDUo [4/8]
「ちょっと!京介はどっちを選ぶの!?」
「そうです!この際、はっきりしてください!!」

俺が頭を悩ましている間にも事態はさらに進展していたらしい。
どこをどう進んだらそんな会話になるの?

「……もういいわ。事態は把握したから」

黒猫は黒猫で今のやりとりを聞いて納得したようだった。
こいつってほんと空気読むのうまいよな…。

「事態を把握したならちょっと助けてくれないか?」
「………」

無言でこちらに歩み寄る黒猫。黒猫の瞳が赤く、怪しく揺らめいて見える。
今黒猫が何を考えているかはわからないが、こいつはこいつで何か考えがあるようだ。

やれやれ、これで何とかなるかな?

ドンッ

俺が一安心していると、今度は背中に鈍い痛みが走った。
俺が背中の方を肩越しに振り返るとそこには闇の力を解放した黒猫が………



なんてことはなく、そこには俺の背中に抱き着く黒猫の姿があった。

「あなたたちにこの人は渡さない」

黒猫、お前もか!!

黒猫が抱き着いてきたことによって、あやせと黒猫に挟まれた状態となる俺。
前後に感じる柔らかい感触が俺のリヴァイアサンを刺激する。
くっ……ここではまずい。鎮まれ…鎮まるのだ。

「ふぅ…お前ら、ここじゃ目立つし場所変えようぜ」

さながら賢者のごとく妙案を提案する俺。
そしてこの言葉で3人とも我に返ったようで、すぐさま俺から離れていく。

880 名前: ◆qPOxbu9P76[sage] 投稿日:2010/12/18(土) 21:23:25.88 ID:pbnclDUo [5/8]
しかし、

「あんたらには絶対負けないから。なんせあたしはもうデートもしちゃったんだし」
「桐乃には悪いけど、私も負けないよ。お兄さんが私にプロポーズしたの知ってる?」
「ふっ…あなたたち、私が先輩と付き合っていること知った上でそんな台詞を吐いているの?」

く、黒猫!それは今言っちゃだめえええええええ!!
こんなところで新たな火種を投下しないで!!

「はっ、当然でしょ!」

えっ?知ってるの?
……まだ桐乃には話してないはずなんだけど?

「残酷なこと言うようですけど、それってお兄さんに遊ばれてるだけですよ?」

あやせ?それって俺に対する悪口になってるのわかってるかな?
俺、ほんとに好かれてるんだよね?

「あれ?きょうちゃん、なにしてるの?」
「麻奈実!いいところに来た!こいつらの喧嘩を止めるの手伝ってくれ!」

こ、今度こそなんとかなる!
慈愛の精神の塊とも言える麻奈実ならばこの場を上手く納める方法も知っていよう。
頼るべきは、おばあちゃんの知恵袋だ。

「あ、桐乃ちゃんに、あやせちゃんに、五更さん。みんな揃ってるんだ~」

こんなときでもいつもの調子を崩さない麻奈実。
相変わらず空気の読めないやつだ。
だが、こいつのこういうぬるま湯みたいなところが、場を和ますのにはちょうどいいんだよなぁ。

881 名前: ◆qPOxbu9P76[sage] 投稿日:2010/12/18(土) 21:26:49.85 ID:pbnclDUo [6/8]
「ふぅ…これでなんとか……さぁ、お前らいいかげんに……」
    
「いつも、わ・た・し・の!きょうちゃんがお世話になってまぁす」

えっ?今何て言った?

言葉に意味を問いただすべく振り返って麻奈実を見てみると、いつもののんびりとした雰囲気とは異なり、
大魔王もかくやというような禍々しいオーラを放っていた。

くっ、出たなベルフェゴール。

「お、お前!なんてオーラ出してやがる!?」

見ろ!三人ともすっかり怯えちまってるじゃないか!!

「くっ、ここは一時休戦よ」
「仕方ないですね。まさかお姉さんが一番の強敵だったとは」
「さすがベルフェゴール…私の邪眼をもってしても勝てるかどうか…」

なにやらヒソヒソと相談している様子の3人。
お前らがいつまでも喧嘩してるからいけないんだぞ?

しかし…まさか麻奈実にあんな一面があったとは……
もうこいつのことを変にからかったりするのはやめよう。あやせ以上におっかねぇ…

「さっ、きょうちゃん。一緒にかえろ?」
「えっ?お、おい!?」

麻奈実に右腕をとられ、半ば強引にこの場から連れ去られる。

882 名前: ◆qPOxbu9P76[sage] 投稿日:2010/12/18(土) 21:28:22.12 ID:pbnclDUo [7/8]
「あ!待ちなさい!まだ話は終わってないわ!」

黒猫はそう叫ぶと麻奈実とは反対の腕に抱き着いてくる。

「そうですよ!ちゃんと誰を選ぶのかはっきりしてください!」

今度はあやせが俺の背中に抱き着き、俺の歩みを止めさせる。

「あんたら!あたしの京介にさわるなああああああああ!!」

桐乃は悪の帝王にとどめを刺す主人公のごとく叫ぶと、俺の前に回り込み正面から抱き着いてくる。

あ、そこにいらっしゃるのはお隣の奥さんじゃないですか。
ははは、今日はいい天気ですね。

くっそおおおおおおおおおおおおお!


「きょうちゃん?選ぶのはもちろん私だよね?」
「お兄さんのスイートエンジェルこと私ですよね?」
「彼女をさしおいて他の雌をえらぶわけないでしょう?」
「あんたらは京介のシスコンっぷりを知らないからそんなことがいえんのよ!」

へっ、こうなったら…こうなったらとことんやってやるよ。
どうせこのあと4股高校生として噂されるのは間違いないんだ。

えーっと…うろ覚えだが、確かちょっと前に見たアニメではこう言ってたんだっけ?

「よーし、いっそ全員で遊びに行くか!!なんせ……お前たちは俺の翼だからな!!」


おわり
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