私の兄貴がストーカーをされるわけがない:8スレ目226


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226 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[] 投稿日:2011/03/07(月) 14:32:18.26 ID:cLwbXn5L0 [3/10]
「桐乃!!頼む!!今日一日俺の彼女になってくれ!!」

………何でこんな事になったの?
これを説明しようと思ったら何日か前に遡らなければならない。

そう、それは数日前の事……




       ・・・・




その日、私は珍しく兄貴に話しかけた、何故かと言うと兄貴の様子が学校から帰ってきた頃から何やらおかしいのだ
帰ってきたと思ったらカバンを部屋に置きもせずにリビングに行きソファーに沈んだし
晩御飯の時も外の様子をむちゃくちゃ気にしてちょっと物音がしただけでビクッと私にしがみ付いてきたし
ま、まぁ?、別にシスコンなんだから仕方が無くちょっと……、うん、ちょっとだけならしがみ付いてもいいんだけど……
って、今はこんな話じゃなかった

……もう、とにかく挙動不審なのだ
だから仕方なく晩に私がわざわざ兄貴の部屋に行って理由を聞いた、そしたら兄貴は私にこう言ったのだ
「俺……実はストーカーに付き纏われているみたいなんだ」
「はぁ、何言ってんの?兄貴、まずは洗面所に行って鏡を見てきたほうが良いんじゃない?」
私は思わず条件反射でそう言ってしまった
するとどうだろう、兄貴はなにやら押し入れから太いロープを取り出して天井に吊り下げ始めたじゃないか、そしてそこから何やらロープの端っこをワッカにして首を…………ってそうじゃなーーーーい!!!!
「兄貴!!、嘘、今さっきの嘘だから!!、だから自殺なんかしないで!!」
私がそう言うとこちらを捨てられた犬の様な目で見てきた
「………本当?」
うぐ……辞めて…その目を……辞めてーーー!!
私は罪悪感で潰れそうになったがなんとか耐えて兄貴に今さっきの続きを促した

兄貴の話だとなにやら数日前に兄貴が告白されたらしい、それから何やら視線を感じるようになって、最近になったら影まで見えるようになったらしい
それで最近は何やら様子がおかしかったのか…。
しょうがない……協力してやるか。
私はそう思うと兄貴に暫く護衛してやると言ったのだった


227 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[] 投稿日:2011/03/07(月) 14:33:23.80 ID:cLwbXn5L0 [4/10]
        翌日



「はい、皆、今から授業を始めます」
先生はそう言うと教科書を取り出して読み始めた
私は前にいる兄貴をちょっとつついてこちらを向かせた
「ねぇ、兄貴?、どう?視線感じる?」

兄貴はそんな私を見てため息をついた、そしてこう言った
「なぁ、なんでお前がここにいんの?、学校は?」
あっきれた、このバカ兄貴はもうそんな事も忘れたのだろうか
私も負けずにため息をつき返すと、言ってやった
「何言ってんの?、兄貴を護衛するために決まってんじゃん!、それとももう昨日の事忘れたの?」
「うん……確かにそれは物凄い有難いよ?、だけど………だけどね?、もう一回言うけどね?………あんでお前が学校にいんだよ!!??第一なんで誰も注意しねぇんだ!?おかしいだろ!!!」

え?、何がおかしいの?
そんな目で周りが兄貴を見る
「え、何この雰囲気、悪いの俺?、俺が悪いの?」
その後、兄貴はずっと悩んでいたが無視する事に決定した
……ったく!、あんたはシスコンなんだから私が傍に居ることを喜んでればいいのよ!!
私は心の中でそう愚痴った後、窓の外をボンヤリと眺めながら欠伸をしたのだった

その後はこれといって何も無く、ただ私は意味の分からない授業(さすがの私も高校生の授業は分からない)を聞きながら欠伸を噛み殺す作業に没頭していたのだった
そして今は昼休み、兄貴と一緒に立ち入り禁止の屋上で昼食を食べている所だ

「あのさぁ、桐乃?、なんでこんな所で食べる必要があるんだ?」
そんなごもっともな質問を兄貴は私が食べている横で口にした

え?、なんでそんな所で食べてるのって?、べ、別に何でもいいじゃない!
そんな言葉が思わず出るところだったがなんとか我慢して兄貴の方を見る
そして私が言った言葉はたった一言
「なんで?」

そんな私を見て兄貴はため息をついた
「……あのなぁ……桐乃?、俺がこんな立ち入り禁止の屋上で昼飯を食べて、先生に見つかったらどうなると思う?」

「……、退学?」
「んなわけねぇだろ!?、停学だよ!!て・い・が・く!!」
その後も兄貴は何かぐちぐちと言っていたがはっきり言って私は何も聞いていなかった
屋上で食べたい訳?、そんなの簡単じゃない!、私が憧れてたからよ!!か、彼氏と一緒に屋上で一緒のお弁当を食べるのが!!

ま、そんな事を私が言うはずも無く、ただ刻々と時間は過ぎ昼休みは終わった
兄貴は食べ終わってもなにか言っていたが、絶対に私を途中でほっぽりだしてどっか行かなかったのは兄貴らしい……かな?



はぁ~、それにしてもやる事がない一日だった
あの後あった事といえば兄貴の友達の赤城っていう人がいきなり来て今度一緒に秋葉にホモゲーを買いに行かないかと言ってきた(叫んだ?)事ぐらいだろうか
まぁ、それ以外は何も無く今無事に下駄箱の前に来ている

だが、こういう時に限って問題は起こるらしい、簡単に言うと油断大敵って事だ
だって今現に兄貴は自分の下駄箱を開けた体制で固まっているのだから
それから何秒か経つと兄貴はまさにギギギ……という効果音がつきそうな動作で私の方を見て、こう言った

「き、き、桐乃……、なんか、手紙入ってたんだけど」
そう言って兄貴は泣いているような笑っているような、微妙な顔で私を見たのだった


228 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[] 投稿日:2011/03/07(月) 14:37:12.35 ID:cLwbXn5L0 [5/10]



     ・・・・




前回までのいきさつ。
私がなにがあったのかと訪ねると兄貴がストーカーにあっていると騒ぎだしました、そして最後にそのストーカーから手紙をもらいました。あれ?、作文?

………え?、なんでこんなにアバウトなのかって?それとなんで銀○が混ざってるのかって?
それは簡単、私、高坂桐乃が今無償に現実逃避をしたいからです
だって、考えてもみなさいよ?、冗談か勘違いだと思っていた兄貴のストーカー騒ぎが今現実になって私の前に現れてみなさい?、そりゃ現実逃避でもしたくなるっつーの

そんな風に私が軽い現実逃避をしていると
兄貴がソファーに隠れながらもう一度話しかけてきた

「桐乃……、どう?、なんて書いてる?」

そう、今私達は無事に家に着き、この手紙を机に放置している

……、それにしても、さすがに情けなく無い?、今も兄貴はソファに隠れてビクビクと怯えている
こんな調子だと、私が手紙を開いてとんでもない内容だったらどうなるのだろう、………失神?
まぁ、そんな兄貴を見ながら哀れみの視線とため息をついて、私は目の前にあるどっかの物好きが書いた手紙に向き直った

改めて見てみると………、太い、どんだけ書いたんだと突っ込みたくなるほど太い
なにこれ………札束?、お経?、なにかの本?
そんなわけないけどそう思いたくなるほどその手紙は太かった
こんな手紙を見るとさすがの私も怖くなる、ていうかこんなの貰って怖がらない奴は神経が鉛かなにかで出来ているのだろう

私は恐る恐る手紙に手を伸ばした、そして神経を張り詰めながら慎重に手紙の封を切った
中身は思ったとおり何十枚もの手紙(ラブレター?)が入っていた

最初の一枚に手を伸ばす
そして私は冷や汗を掻きながら読み始めたのだった




『  突然ごめんね、この前告白した、千早だよ(ハート)
最初はまず私がどれだけ京介君の事を好きか書くね、私の日記だよ(ハート)


○月○日

今日、京介君はちょっと遅刻してきた、私も一緒に遅刻しちゃったけどそれのおかげで京介君が「お仲間だな」、と言って笑ってくれたのでとても嬉しかったです(ハート)
その後、私は席に着いて授業を受けました、京介君は何分か経つと寝ちゃって涎を垂らしてました、とても可愛かったです(><)

三時間目では先生に京介君があてられました
なにやら最初は悩んでましたが近くに居た麻奈実さんがちょっと教科書で教えて答えてました

う~~~ん、麻奈実さんずるいです!』






そこで私は顔を上げた、なにやら無償に気に食わない
あのバカ兄貴が学校でも地味子なんかといちゃついてるからだろうか………、いや、違う、バカ兄貴が学校でいちゃついてると私が来年高校に行った時に「おい、あのバカップルの妹がきたぜ~」とか言ってバカにされる可能性があるからに違いない!!
私はそう思うと兄貴をジト目で見てこう言ったのだった
「あんた、学校で地味子とイチャつくの辞めてよね!」
「…………?」

その後兄貴は意味が分からなかったのか、終始キョトンとしていたが私は無視すると続きを見だしたのだった


229 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[] 投稿日:2011/03/07(月) 14:39:06.15 ID:cLwbXn5L0 [6/10]
『  ごめんね、これ以上は恥ずかしいから見せれないや………、だって………恥ずかしいんだもんっ。でも安心してね、私はストーカーじゃないから、だから私は京介君の家の事は調べてないからね!

それじゃ、私が京介君をどれだけ好きか分かってもらえた所で本題に入るね、今回この手紙を出したのは最近ちょっと気になる事があるからなんだ
その気になる事ってのはね、最近でてきたなんか、その、なんか、その……、いつも一緒に居る女の子なんだけど…、どういう関係なのかな~なんて





い、いや、べつにね!?、その、そんなに答えたくないんだったら答えなくていいんだよ!?

で、でも……、そ、その、私みたいな告白した側としては……、知っておきたいな~、な、なんてね
い、いやー、それにしても、今日はいい天気ですねー、なんかこういう天気の時はなんかちょっと出かけたくなっちゃったりならなかったりしちゃいますよね~

あ、今クッキーが丁度焼けたみたいです~』



ここで私は手紙を紙ふぶきにして窓から外に放り投げた

……なにこの手紙!!、なにこのグダグダ感!!、はっきり言って突っ込みを我慢するので精一杯だったわよ!!!
最後まで読んでないけど、なんかあのまま読んでたら最終的には得意な料理のレシピとかになりそうな雰囲気だった…、それとなんで最初の恥ずかしいって二回書いたんだろう?
はっきり言って、家の事を調べてないっていうのも全然信用できない

…………………………………………どうしよ?
さすがに私がずっと護衛をするわけにはいかないしなぁ、本当にどうしよ?


そんな風に私が悩んでると、今さっき私が放り投げた紙くずの一部の二枚が兄貴の前に花びらの如く舞い降りた
それに何が書いてあったんだろうか、見た瞬間、ワナワナと震えだし、そしてついに何かが切れたのだろう、兄貴は私に向かってダッシュしてきて肩を掴みこう言った

『桐乃!!頼む!!今日一日俺の彼女になってくれ!!』






   ・・・・








そう、こんな感じで今に至る

はぁ………
私はため息をつくと一先ず兄貴の手をどけようと………、手?

な、なんか今更だけど今私って凄い状況なんじゃないだろうか、肩にかかった兄貴の手、呼吸の荒さ、血走った目

そんな事を考えると私は自分の心臓の鼓動が早くなっていくのを感じた、頬も熱い

「あ……に、きぃ」

そんないろっぽい声が私の口から漏れた
ちょ、なに言っちゃってんの!?私!!

「き、桐乃、いいか?」

兄貴がそんな事を聞く
私が兄貴の方を向くと、兄貴は私の顔を覗き込んでいた

あ…、すごく真剣な目…

「う、うん、い、よ」

私はとうとう頭もボンヤリしてきて息荒く兄貴に返事をしたのだった

はっきり言って、その後はなにも覚えていない
ちょっと覚えていると言えばソファーにあった二枚の紙くずに書かれた『今日』 『見極める』というメッセージと

強いて言えば、……兄貴がスッゴく喜んでいた顔ぐらいだろうか
ま、とにかく私は兄貴に手を引かれて、私から誘ったのではない、初めて兄貴に誘われたデートに出かけたのだった


230 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[] 投稿日:2011/03/07(月) 14:41:05.73 ID:cLwbXn5L0 [7/10]
「きょ~うすけ!!、ねぇ、私お腹へっちゃった!!どっか食べに行こうよ!!」
私はそう言いながら兄貴の腕にしがみ付いた。そんな私を兄貴は気味が悪そうに見つめてくる

しょうがないじゃない!!、私はやると決めた事は徹底的にするタイプなのよ!!
そんな思いを込めて私は兄貴を睨む
そしたら兄貴は「はぁ…」とわざとらしくため息をついて、空を見上げたのだった




そう、今私達は偽装デート中なのだ
経緯は長くなるからちょっと省かせてもらうわ。

それにしても………、何なんだろうか、この兄貴のデートコースは。私が最初に「どこに行こうか?」と聞いたらなんて言ったと思う?
このバカ兄貴はこう言ったのだ
「……、植物園?」
信じられる?、デートで植物園って…、兄貴の頭には何か沸いてるに違いない。

そんな風に思い出しながら私も兄貴と同じようにため息をついて空を見上げたのだった

それから私達は何も話さなくなり、私は兄貴の返事を待った



………………………、遅い、返事が遅い
このままでは私達の後ろに着けてきている(気がする)千早ちゃんだと思われる子にきずかれるのではないだろうか?
まぁ、それはいいとして私がとにかく暇すぎる、いや、はっきり言うと退屈すぎる………、あれ?変わってないか
とにかく、そんな事を思ってしまうほど、長いのだ、兄貴の悩む時間が。


私が合計三度目の欠伸をしかけたところで兄貴はやっと話し出した

「それじゃぁ、………牛丼屋にでも行くか?」
あんなけ考えてそれか!!!!
私はそんな突っ込みが出かけるが頑張って顔を引く着かせながら我慢した

だけどこのまま何もしないでいるのは我慢できないので私は突っ込みの代わりに兄貴のわき腹に思いっきり肘鉄をお見舞いしたのだった

さすがの鈍い兄貴でもあそこまでしたら、私が不満なのは分かるらしく、顔を歪めて苦しみながらこういったのだった
「ガ………ガストで、いい、ですか?」

ま、それでも私は不満だったが、しょうがない、牛丼屋よりはましになったし良しとしよう。
そう納得すると、私は兄貴の手をとって歩き出したのだった


所変わってガストの中にいる私達、だが私達の目の前に新たな問題が立ちふさがっていた、白くて丸い溶けていく物達、カリッとした食感のスティック達、ドロッとしてるジャム達そしてその他諸々の甘いもの達、それの集合体、通称ビッグパフェが私達の目の前にドンッと立ちふさがっていた
てっぺんは立たないと食べれないだろう

「……しまった、さすがの私もこんなにでかいのは食べれないかも………」
私が思わずそう呟くと兄貴はガバッと立ち上がり叫んだ

「だから言っただろうが!!、お前が調子に乗って『カップルで食べて愛を深めよう!!、ビッグラブバベルノ塔』なんてふざけた名前のパフェなんて頼むからこうなったんだぞ!!」
へぇ、意外と器用じゃん小声で叫ぶなんて
私はそう思いながら、そして現実逃避しながらパフェに手をつけた

そんな私を見て観念したんだろう、兄貴は私に一言「そんな下から食うなよ、倒れるぞ、パフェが」と言って立ち上がって、てっぺんのクリームをパクついたのだった


231 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[] 投稿日:2011/03/07(月) 14:45:52.61 ID:cLwbXn5L0 [8/10]
十分後


「ケプッ」

はしたないとは思うが、そんな音が私の口から漏れる
あれから何口食べただろうか
いまやあのパフェは半分まで減り、私達は座りながらでも食べれるようになっていた

だが分かると思うがパフェという物は下に行けば行くほど太くなり、大きくなる、ここまで言えば分かると思うが、ハッキリ言うと量も多くなるって事だ
目の前にいる兄貴も、もうウンザリだ……、ていう顔をしていた

だがその後も兄貴が手を止める事は無く、黙々と食べ続けた

な、なによ、かっこつけてるつもり?
私はそう思いながらどんどん無くなっていくパフェを見ていた



……………結論から言うと私達は完食した、完食して店を出た………、
店を出たのだが、兄貴が再起不能になった
何故なら私の目の前で兄貴はお腹を押さえながら、公園のベンチでうずくまっているのだから
「うぅ、アイスが………、アイスが追いかけてくるよぅ」

はぁ、情けないなぁ。私はそう思い
「しっかりしなさいよ!!」
という言葉と共に兄貴の背中を叩いたのだった
だが叩いた瞬間兄貴は顔を歪め「ウプッ」と言って口を手で押さえた
「や、やべぇ、なんか腹の方から上ってきてる気がする、いや、なんか確実に上ってきてるって、来ちゃってるって!」

え、ちょ、まじ?、ここで吐く気?

そんな風に私が焦っていると、兄貴は納まったのか顔をあげ私にこう叫んだ
「お、お前なぁ、言っとくけど最後は俺しか食ってなかったからね!?、それと今マジやばいんだから背中とか叩くんじゃねぇ!!」

そういい終わると兄貴は再びうずくまった

だが私達は全く気ずかなかったらしい、近ずいてきている足音に
兄貴は腹痛で、私は兄貴が心配で…じゃなくってパフェをちょっと食っただけでお腹を壊す兄貴に呆れて

まぁとにかく、私達は気付かなかった、歩いてきた人物、そう、黒猫に。
「あなた達何やってるの?、近親相姦?、それとも愛の逃避行かしら」

だから私達が驚いたのは仕方がないでしょ?
私と兄貴は肩をビクッと震わすと、ゆっくりと黒猫の方を見た

何も言葉が出てこない、なにかが首に詰まってるみたいに声が出なかった
すると黒猫は呆れたように両肩を上げた
「まぁいいわ、で、何してるの?、また妹の世話でもやいてるのかしら?」
「はあ!?何言っちゃってんの!?今回は私が!!……」

条件反射で全部言ってしまいそうになるが、何とかこらえ、ばれてないか周りを見わたす


232 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[] 投稿日:2011/03/07(月) 14:48:13.11 ID:cLwbXn5L0 [9/10]
!!!!!
……………?
な、何やってんの?あの子
噂の千早ちゃんは、まるでチョッ○ーのように半身を電柱から出してこちらを見ていた

ど、どう反応すればいいの?
さすがの私もどう反応すればいいか分からない

そんな私の心を代弁するように黒猫が口を開いた
「で?、なんで貴方の周りにはいつも愉快で変な人たちが集まるのかしら?」

そう言って向こうに居る千早ちゃんを指さした
そこまでするとさすがに自分がばれている事きずいたのだろう
千早ちゃんは隠れていた(つもり)の電柱から手を離し、黙ってこちらに歩いてきた
「ひっ」

兄貴はそんな声を上げて逃げようとするが私が襟首を掴み、引き止める
そんな事をしている間にも千早ちゃんは黙々とこちらに歩いてくる

そして最後、あと三メートル、っていう時に千早ちゃんは走り出した、いや正確に言うと兄貴に向かって突進……、もとい体当たりした
「ガフッッ……」

兄貴の口からそんな言葉(?)が漏れる
この時点での体制は兄貴の腹に馬乗り状態で、やばい、もとい、エロい、もとい、はしたない!!、格好になっていた

下らへんを見ている兄貴は鼻から鼻血を出していた、あの体制だともろにパンツが見えるのだろう

「ちょ、あんた何しちゃってんのよさ!!」
そんな訳の分からない、どこの地方の言葉かも分からない言葉が私の口から漏れるが、千早ちゃんはそれを思いっきり無視して、そしてその場の空気をも無視して兄貴に向かってこう言ったのだった

「京介君!!、私もその三角関係に入れてください!!、京介君が望むなら私もお兄ちゃんって呼びますから!!、そして四角関係になりましょう!!!!」
その言葉を聴いた瞬間この場の空気が止まった、いや、死んだ。兄貴の世間体と一緒に。

「「な、何言ってんのよさ!!!」」
思わず私と黒猫がそう同時に突っ込んだ
だが千早ちゃんも負けじと叫び返す
「だって仕方ないじゃない!!、京介君がハーレムが好きって言うんだから!!」
「いや、言ってないからね!?そんな事一言も言ってないからね!?」

千早ちゃんを跳ね除けて兄貴が悲痛の叫びをあげる
私もさすがに兄貴が可哀そうになってきて加勢した
「そうよ兄貴が変態なのはシスコンっていう所だけよ!!」
「やめて!!、お兄さんのライフはもうゼロよ!!」

…………あれ?、逆効果?

そう思った頃には既に手遅れで、兄貴は泣きながら走り出していた
私はしまった!!と思って兄貴を追いかけようとすると、「まちなさい………」と、ひどく冷たい、凍る様な声がこの場に響いた
黒猫も走り出そうとしていたんだろう、だがその声を聞いて固まってしまったらしい、まさに時が止まってしまったように、唯一動いている物は風になびく木の葉と私達の顔を伝う汗………、いや、冷や汗ぐらいだろう

「もう一度言うわ、待ちなさい………」

その言葉で私と黒猫は恐る恐るその場で完全に後ろを向いた

どのくらい経っただろうか、痛いくらいの静寂がこの場を支配しれいた
だが黒猫は本当は怖いくせに、恐ろしいくせに千早に向かってまたいつものように虚勢をはって口を開いた

「あ、あら、何か用かしら?、私は今から貴方とブラコンに追い詰められて、傷心である兄さんを追いかけないといけないんだけど?」
「別に追いかけてもいいわよ、止めたけど、辞めさせようとしてるわけじゃないの、その代わりにこの質問には答えてもらうわ」
そう言って千早ちゃんは私達を見回す、今度は冷たい目ではなく、ひどく真剣で、心を決めた様な目だった
まるで、なんで貴方達なの?、なんで私じゃないの?、とでも言いたげな、悲しい目で私達を見つめていた


233 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[] 投稿日:2011/03/07(月) 14:52:31.01 ID:cLwbXn5L0 [10/10]
そして喉を一回コクンと鳴らした時、千早ちゃんの口から言葉が漏れた

「貴方達は、京介君の事が好きなの?」
その言葉に私の心臓はドクンッと一回鳴っただけで、後は時が止まったように頬を伝っていく冷や汗の嫌な感触だけが私の感覚を支配した

その理由はもう分かっていた、分かってしまっていた
簡単だ、この質問に答えると自覚してしまうからだ、自分の心が、自分の気持ちが。

それが怖い、怖いのだ、どうしようもなく

ふと自分の足を見ると膝が笑っていた
どうしようもない、乾いた笑いが漏れてしまう

そこで声が響いた、それはまるで兄貴の様な、むちゃくちゃで、ちょっと情けない、そんな空気を吹き飛ばすような声がこの沈黙を打ち消した

「好きよ!、どうしようもなく、あの不器用な優しさも、鈍感さも、………妹思いな所も、全部!」

黒猫はそう言うと私の事を見た、ひどく挑戦的な、そんな目で、まるで、貴方はどうなの?それが限界?、とでも言うかのように

そこで私は自覚した、気持ちに?、ま、それもあるけど…………、はっきり言うと自分の情けなさに!
だってそうでしょ?、こんな気持ち自分次第なんだから、自分がどれだけ好きかなんだから

はぁ、情けない、何で黒猫なんかに助けられたんだろ?

まあ?今さっきまでの私は私じゃないし?
兄妹?関係ないし!私が好きなんなんだから相手も私の事を好きにさせればいいのよ!!

それにあいつはシスコンだし?、こんなの勝ったも同然じゃん?

そこで私は深く息を吸う、そしてゆっくり吐き出した

大きな声で、大きな声で…………たった一言を吐き出す

「好き!!」

顔を上げて、ニッと笑う
まだまだ!!
そこで私はもう一度息を吸う

「大好き!!」

そこでやっと皆の顔を見る
黒猫はやっぱりか、とでも言いたげな苦笑い、千早ちゃんは自嘲気味な、ちょっと後悔するような笑いをしていた

そして千早ちゃんは「ふぅ」、と息を吐き出すと私達に向かって歩いてきた

私達に一番近い所で止まるとこう言って千早ちゃんは帰っていった
千早ちゃんはこう言ったのだ

「負けてませんよ?、ライバルです、私達は。ま、私が勝ちますけど!」
「違うっての、私が勝つに決まってんじゃん!」
「あら、私の事を忘れてるんじゃないかしら、残念ね、私さえいなければ貴方達にもちょっとは勝ち目があったのに」
私達はそう言うとお互いに笑ったのだった

その後私は千早ちゃんが完全に帰ったのを見て、さて、兄貴を探しに行くか、と、歩き出そうとした
だが、その時黒猫の声が聞こえてきた

「もしもし、兄さん?、ええ、大丈夫、もう帰ったわよ、え?、うん本当よ、本当だってば
で、いまどこにいるの?、え?、部屋のベッドの下?。………………、はぁ、もういいわ私達ももう帰るから、それじゃあね」

そこで黒猫は電話を切った、そしてニッと笑うとこう言ったのだった

「今回は譲ってあげるわ、いいことも聞けたしね?、ブラコンさん?」

そう言って黒猫はフッと鼻で笑って帰っていった

「ちょ、違うっての!!、私が兄貴の事を好きなんじゃなくて、兄貴が私の事を好きなんだっての!!」

苦し紛れ………、じゃなくって、本当の事を言っても黒猫は背中を向けたまま手をヒラヒラと振るだけだった
私は帰り道に「何なのよ!!」、と叫ぶと釈然としないまま、帰り道についたのだった


まぁいいわ、帰ったら兄貴でこのイラつく気持ちを発散してやる!
帰ったら何をしようか、フィギュア鑑賞会?、DVD鑑賞会?…………いや、やっぱりゲームかな?、だってそれのほうが兄貴をボコボコにしやすいし?。
よし決定!!帰ったら兄貴をゲームに誘ってボコボコにしてやるとするか!!

そう思って私はニシシ、と笑ったのだった

終わり


234 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[] 投稿日:2011/03/07(月) 14:56:38.51 ID:cLwbXn5L0 [11/12]
京介サイド





ロッカー前

俺はいまなんで固まっているのかって?、それは簡単、新しい手紙が俺の手の中にあるからだ、え?なんで手紙だけで固まってるのかって?
その答えも簡単、手紙が普通じゃないからだ
それでも大袈裟だっていう奴はこれを見ろ、そして思い知れ



好き好き好き好き
好き好き好き好き
好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き

好き好き好き好き好き好き好き好き
好き好き好き好き好き好き好き好き
好き好き好き好き

好き好き好き好き
好き好き好き好き

好き好き好き好き
好き好き好き好き好き好き好き好き



道瑠より(ハート)


な?こんなのもらって固まらない奴がいるわけないだろ?
そんな事を考えて俺は現実逃避をしていたのだった、はは……膝が笑ってやがる。




その後俺がヒッキー(引き篭もり)になるのはまた別のお話









今度こそ本当に終わり
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