俺の妹が身長180cmなわけがない:第五話


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87 名前: ◆5yGS6snSLSFg[sage saga] 投稿日:2011/01/16(日) 23:34:04.63 ID:8qBqPfgdo [2/5]
俺はいま、桐乃に呼び出され、近所の公園へとやってきていた。
刻は夕暮れ。空は赤く染まり、足元の影法師が長く長く伸びている。
その先で、桐乃がベンチに座っていた。
俺の姿に気付くと彼女はそっと立ち上がる。

「…………遅い」
「すまん」

これでも急いで来たんだけどな。
そもそも『5時に公園で待ってる』というメールを、5時に送ってこられても間に合うわけないだろ。
俺はどこでもドアなんて持ってないぞ。

「う……そ、そっか。ごめんね」
「構わねえよ。どのみち暇してたからな」
「うん――ありがと」


88 名前: ◆5yGS6snSLSFg[sage saga] 投稿日:2011/01/16(日) 23:35:15.17 ID:8qBqPfgdo [3/5]
そう言って、穏やかに微笑む桐乃。
最近――具体的にはこいつらが俺を元気づけるためにパーティーを開いてくれた日から、俺に対する口調が変わったような気がする。
桐乃は、ふぅ……と深呼吸をひとつしてから、話題を切り替える。

「で……あんた。用件はわかってる?」
「いや……あのメールでわかるわけないだろ」

おまえ、待ち合わせ場所と時間しか書いてなかったじゃねえか。

「ちっ……察しなさいよ」

桐乃は不機嫌に舌打ちをし、ライトブラウンの髪をかきあげる。
その流れるような長髪は、夕焼けに照らされて黄金色に輝いて見えた。

「あんたをここに呼んだのは……人生相談が……あるからなの」
「人生相談?」
「そう、人生相談。沙織が、あんたにしてるみたいな」

おまえが? 俺に? いったい何を相談するんだよ。
言っておくけど、それ、俺を都合よく動かすための合言葉じゃないからね。
これから自分の身にどんな厄介ごとが降りかかるのかを想像し、思わずげんなりしてしまう。

「……ちょっと、なにその顔。せっかくあたしが人生相談してあげようってのに、何が不満なわけ?」

なんで相談する側がそんな偉そうなんだよ。

「不満なんてねえよ。で? なんだ? 人生相談って」

半ば投げやり気味に続きを促す。


89 名前: ◆5yGS6snSLSFg[sage saga] 投稿日:2011/01/16(日) 23:35:53.22 ID:8qBqPfgdo [4/5]
「………………」

が、桐乃は一向に答えない。
何かを言おうとして口を開いても結局言葉は出てこず、そのまま顔を背けてしまう。
なんだか妙に切羽詰まっている様子だった。
彼女の焦燥に釣られたのか、俺の胸はどきどきと鼓動を速めていた。

「あ、あのね」

意を決したのか、ようやく桐乃が言葉を紡ぎ始める。

「は、初めてあんたと会った時は……正直……地味で、冴えないやつだと……思ってた」

秘密を懺悔する少女のようにぽつりぽつりと、だがはっきりとした声で。

「でも、そうじゃなかった。頼りがいがあって優しいやつだった」

桐乃はまっすぐに俺を見つめてくる。
桐乃の顔が赤いのは夕焼けに照らされているからか……それとも……

「気づけば、ずっと……あんたを見てた。ずっとあんたと一緒にいれる沙織が羨ましかった!……だからっ!」

こ、この流れは……。
ま、まさか……まさか…………まさか!

「あたしのお兄ちゃんになって下さい!」
「………………………………………はい?」

104 名前: ◆5yGS6snSLSFg[sage saga] 投稿日:2011/01/18(火) 19:39:02.98 ID:v3X2Vw+Eo [1/4]
「おまたせ兄貴っ、じゃあ……行こっか」

そういうと桐乃は自然に腕を絡めてくる。
ライトブラウンの髪の毛、両耳にはピアス、長くしなやかな脚、すらりと均整の取れた身体。
中学生には見えないくらい大人びた雰囲気。
この超垢抜けた女こそ、俺の愛すべき妹・桐乃である。

「……兄妹で腕を組むのっておかしくないか?」
「え? そんなことないって。普通じゃん?」

多分、それはエロゲの世界観が判断基準になってるからじゃないっすかね。
と言いかけて、のど元まで出かかった言葉を飲み込んだ。
あの日、こいつにこっぴどく切り捨てられたことを俺は忘れちゃいなかったからだ。




「あたしのお兄ちゃんになって下さい!」
「………………………………………はい?」

ちょ、ちょっと待て。こいつはいきなり何を言ってるんだ? 
お兄ちゃん? 誰が? 誰の?
突然の告白に脳みそがついていかない。
あるいは愛の告白であれば、まだなんとかついて行けたかもしれないが事実はそうじゃなかった。


105 名前: ◆5yGS6snSLSFg[sage saga] 投稿日:2011/01/18(火) 19:40:28.08 ID:v3X2Vw+Eo [2/4]
「ちょ、おま……意味が分からん。なんだお兄ちゃんって」

新手のプレイかなにかですか?

「お兄ちゃんはお兄ちゃんでしょ。あんたそんなこともわかんないの?」
「……そういう意味じゃねえ」

なんでお兄ちゃんなのかってことだ。普通、今の流れだと「付き合って下さい」に続くもんだろ。
なんだよ「お兄ちゃんになって下さい」って。俺のどきどきを返せ。

「だからぁ……あたしはあんたみたいな兄貴が欲しかったってことじゃん。察し悪いなあ」

いや、だからってどこに兄貴になれと言っちゃうやつがいるんだよ。
そういうのって普通、胸の内に秘めておくもんなんじゃないの?

と、ここで一つの仮説が俺の脳裏に浮かぶ。
そういえば、こいつって妹もののエロゲ収集してるんだったな。俺もこいつに言われて何本かやらされたし。
ひょっとして、こいつの脳内では恋人=兄となっている――とは考えられないだろうか。
あまりに妹ものエロゲが大好きなもんだから、二次元と三次元の境界が曖昧になってしまっているのだ。
黒猫の邪気眼電波っぷりに近いものがあるかもしれない。

さすが俺。この難解なパズルをいとも簡単に解き明かしてしまった。
ふ……自分の才能が恐ろしいぜ。


106 名前: ◆5yGS6snSLSFg[sage saga] 投稿日:2011/01/18(火) 19:41:25.84 ID:v3X2Vw+Eo [3/4]
「……キモ。ばかじゃん? 二次元と三次元を一緒にしないでよ。ゲームはゲーム、リアルはリアル、恋人は恋人、兄貴は兄貴なの。
大体さー、あんたを恋人にしたい人間なんているわけないでしょ?」

ばっさり。俺の仮説はいとも簡単に打ち砕かれた。
それにしてもひどい言われようである。
なにもそこまで言う必要なくね? 泣いちゃうぞ? 俺が。

「ま、まぁ、恋人としてはあれだけど……兄貴としてはいい感じだし? 頼りになりそうっていうか……お人好しっていうか…………最初は兄妹からっていうか」

最後らへんはぼそぼそ声になりすぎていてうまく聞き取れなかったが、どうやらフォローをしてくれているらしかった。
普段の言動のせいで勘違いしがちだが、ここらへん、こいつも優しいやつなのだ。
それにしてもなんで兄貴を欲しがったんだろう。
……一人っ子らしいし、ひょっとして家では寂しい思いしてんのかもな。

「いいぜ、わかったよ。兄妹――なってやろうじゃねえか」
「いいの!? ありがと兄貴っ!」

最初は兄貴になれとか言われてどうしようかと思ったが……
まぁ、なんだ。こんな笑顔を見せてくれるんなら、妹が一人増えるくらいなんでもないよ。

113 名前: ◆5yGS6snSLSFg[sage saga] 投稿日:2011/01/19(水) 16:45:26.56 ID:YxMhfA4Uo [1/4]



妹が一人増えるくらいなんでもないよ。
――そう思っていた時期もありました。

「はあ? どこ行くかくらいちゃんと決めとけっての。……ったく。」
「そんなこと言われてもだな……」

会って早々に路上で俺を罵倒し始める桐乃。俺はもはや苦笑いを浮かべることしかできない。
なんでおまえの買い物とやらに付き合うのに、俺が出掛け先を決めておく必要があるんだ。むしろ逆だろ。
あれか? おまえんちでは兄貴ってのは召使いって意味なの?
あの日――兄妹の契りを交わした日から、おまえの俺に対する態度が、えらく横柄なものになってるのは俺の気のせいじゃないですよね?

「お、おい。目立つしさ、そろそろ落ち着けって」

周囲の視線が痛い。
せめて一言、「俺は召使いじゃねえぞ」と言ってやりたかったが、そこはほら、俺の優しさっつーか?
決してへたれたわけじゃないから勘違いしないでよね。

「買い物に付き合うのはいいが……何が欲しいんだ? 服とかか?」

どうにか桐乃をなだめすかし、こいつが行きたい場所の見当をつけるべく探りを入れる。
女の子の買い物って言ったら正直それくらいしか思い浮かばない。
こいつに限っては秋葉原という選択肢もあるのだが、秋葉原なら沙織や黒猫たちと行くだろうしな。


114 名前: ◆5yGS6snSLSFg[sage saga] 投稿日:2011/01/19(水) 16:48:18.66 ID:YxMhfA4Uo [2/4]
「服はいいや。この間デザイナーさんから貰ったばっかりだし。今シーズンはもう買わないで、その分メルルのグッズに回すつもり」

ふーん。服ははずれか。
…………ん? デザイナーさん? 

「なに、おまえ。服のデザイナーとかに知り合いがいるの?」
「あれ? 言ってなかったっけ? あたし読モやってるから」

毒藻? 

「その顔……全然わかってないでしょ。読モ。読者モデル」
「はあ!? モデル!? おまえが!?」
「そっ。自慢じゃないけど、結構有名な雑誌。……あ、ちょっと待ってて」

そう言い残すと桐乃はコンビニへと走って行ってしう。
あいつがモデル? いや、確かに超スタイルいいし、顔もかわいいんだけど……
あの性格で仕事できるの? 超心配なんですけど。……ひょっとして仕事場では猫かぶってんのかな。
目を閉じ、猫を被った桐乃を想像する――

「あ、駄目だ。できねえ」
「何ができないの?」
「ひいっ!? すいません!」

いきなり声をかけるんじゃねえ! つい条件反射で謝っちまっただろうが!
段々と下僕精神が芽生え始めている自分が悲しい……。
俺の実妹が沙織でよかったぜ。こいつが実妹だったらどうなっていたことか。
きっとあれこれ振り回されて……沙織以上に手のかかる妹だったろうな。
まぁ、それでも――決して嫌なんかじゃあなかっただろうけどさ。


115 名前: ◆5yGS6snSLSFg[sage saga] 投稿日:2011/01/19(水) 16:49:50.20 ID:YxMhfA4Uo [3/4]
「? まあいいや。はい、これ」
「雑誌?」

桐乃はコンビニで一冊の雑誌を買ってきたようだ。
女の子が読むようなファッション誌。俺でも名前を聞いたことがある有名雑誌だ。

「ここ。このページ」
「うお……まじだったのか」

雑誌には流行りものの服を着てポーズを決める桐乃の姿があった。
隣で一緒に写っている子は友達だろうか。とても仲がよさそうに笑っている。

「はあ……おまえ、すごいやつだったんだな」
「当たり前でしょ」

ふふん、と胸を張ったかと思うと素早く俺の腕を絡めとる桐乃。
確かにすごい。確かにすごいが……こいつにできるんなら、うちの沙織にもできるんじゃなかろうか。
そう考えるとそんなにすごくないような……そうだ、忘れてた。うちの妹もやたらハイスペックだったな。
成績優秀、スタイルと顔の良さはスーパーモデル級。意識して見ることなんてないから忘れがちだけど。

「いいのか? そんな読モ様が俺なんかと腕組んで歩いてて」

おまえ、有名人なんじゃねえの? いろいろと困ることもありそうなもんだが。
さっきから感じる視線も、単に美少女と歩く冴えない男を羨むものだけじゃないのかもしれんな。

「いいのいいの。兄貴と歩いてたって何も問題ないっしょ?」
「いや、兄貴って……」

それはおまえの中での話だろ? 世間ではこれをデートと呼ぶんじゃねえの?
……いかん。意識したら緊張してきちまった。
そして、さっきから左腕に感じる柔らかい感触のせいか、俺のリヴァイアサンが覚醒しかけている。
くそっ、鎮まれ……鎮まるんだ。

123 名前: ◆5yGS6snSLSFg[sage saga] 投稿日:2011/01/20(木) 22:18:53.69 ID:M3uODPAto [1/5]
「ほらほら。結局どこ連れてってくれんの?」

煩悩と必死に格闘している俺を桐乃がまくしたててくる。

「んー。そうだな……」

所詮建前でしかなかったのかも知れないが、『買い物に付き合う』という体裁はどこに行ったんだ?
兄貴になるとは言ったが、こういうのって兄貴じゃなくて恋人とするもんなんじゃねえの?
俺、沙織とだってろくに出かけたことないぞ。
かといって兄貴=恋人説は、他でもないこいつ自身にばっさり切り捨てられちまったし……。
…………俺にはおまえの目的がさっぱりわからねえよ。

「え、映画とかどうだ?」

苦し紛れに出た答えとしては、なかなか悪くないのではないだろうか。
映画ならばべたべたとくっつかれる心配もないし、長時間安定して時間がつぶせる。
その間に俺のリヴァイアサンの怒りも鎮まるってもんだ。
桐乃はしばらく考える素振りを見せてから、

「うーん……わかった。そこでいい」
「決まりだな」

ようやく目的地が決まった俺たちは、駅前の映画館へ向けて歩き出した。



「ただいま。あ~~疲れた」

ようやく桐乃から解放され、我が家へと辿り着く。
ようやく……と言っても現在の時刻は6時過ぎ。それほど遅くなったわけではない。
女性の買い物に付き合わされてぐったり……なんてのがあるだろ?
今の俺がまさにそれだ。
もはやこれ以上立っていることもままならず、玄関に腰をおろす。


124 名前: ◆5yGS6snSLSFg[sage saga] 投稿日:2011/01/20(木) 22:19:34.41 ID:M3uODPAto [2/5]
結局、俺はあれから買い物に付き合わされる形となった。
映画以外の俺の提案はかたっぱしからNGを出されたため、それ以外の選択肢が消えてしまったからだ。
こんなことならもっと本気でプランを考えとくべきだったぜ。
ひょっとして、桐乃が最後まで『買い物に付き合う』という案を飲まなかったのも、俺がこうなるのって分かってたからか?
……いや、ないな。あいつに限ってそれはない。多分俺の思いすごしだ。

「おかえりなさい、お兄様」

玄関に座ってしばらく体を休めていると、沙織が出迎えてくれた。

「いたくお疲れのようですわね。今日はどこへお出かけに?」
「お、おう……ちょっとな」

別段隠す必要もないはずなのだが、なんとなくごまかしてしまう。

「そうですか。………………あら? それは?」
「ん? あ!」

沙織は俺の手元にあった雑誌をすばやく拾い上げる。

「お、お兄様? これは……いったい……?」

沙織が手に取ったのは、桐乃がくれたファッション誌だった。

「あたし、見本誌もらってて同じの家にあるし。これはあんたにあげる」

そう言われて半ば強引に押し付けられたのだ。
ちくしょう、そんならわざわざ買ってくんじゃねえよ。立ち読みで十分だったろうが。
おかげで沙織が愕然とした表情で俺を見つめているじゃねえか。
ここで俺が取るべき選択肢は……

1. 実は女装趣味に目覚めてな。
2. 実は桐乃にもらったんだよ。

2だ! 2に決まってんだろ!?
俺は提示された選択肢から迷うことなく2を選びとる。


125 名前: ◆5yGS6snSLSFg[sage saga] 投稿日:2011/01/20(木) 22:20:30.20 ID:M3uODPAto [3/5]
「実は桐乃にもらったんだよ」
「え? きりりんさんからですか?」
「ああ。話せば長くなる。飯の後でいいか?」
「……ええ。詳しく聞かせてもらいますわ」



「…………では、今日は一日中きりりんさんと一緒にいてらしたんですね?」
「ああ、そうだ。おまえになんの相談もしなかったのは悪いと思ってる」

今、俺と沙織は俺の部屋にいる。先ほど約束した通り、一通りの説明を終えたところだ。
……だけど…………なんだ? この罪人とお奉行様みたいなポジション。
ここは俺の部屋だってのに、なんで俺は床に正座してるんだ。

「で……『あたしの兄貴になって下さい!』とは?」

ベッドに腰掛け、腕を組んで俺を見下ろす沙織。

「い、いや。俺にもよくわかんないんすけど……なんか…………あいつ、兄貴が欲しかったらしいっす」

本当は今日一日桐乃といたってことだけを伝えるつもりだったのだが、
沙織の予想外な高圧的な態度(それでも桐乃ほどではないが)にうっかり余計な事を口走ってしまったのだ。

「それで? 意気揚々ときりりんさんの兄になったと?」

やべー、沙織さん超こえー。こいつにこんな一面があったの? ……できれば知りたくなかったぜ。


126 名前: ◆5yGS6snSLSFg[sage saga] 投稿日:2011/01/20(木) 22:21:13.33 ID:M3uODPAto [4/5]
「い、意気揚々とってほどでは……」

……いや。あの当時は意気揚々とだった気もする。今となっては少し後悔していなくもないが。
沙織の説教に耳を傾けながら、自分の置かれている状況を振り返る。
浮気が彼女にばれたみたいな感じか? 経験したことないけど、多分こんなだろ。
今回は、実妹に義妹(でいいのか?)ができたのがばれたっていうシチュエーションだけどな。
…………我ながら意味が分からん。誰かこの状況を上手く説明できるやつを連れてきてくれ。

「……なってしまったものは仕方ありません」

沙織が、はぁと大きく息を吐く。ようやく説教に終わりが見えた。
た、助かった。そろそろ足のほうも限界だったんだよ。

「ですが! 忘れないで下さいね。お兄様はきりりんさんの兄である前に私のお兄様なんですよ?」

そう言うと、沙織はぷいっとそっぽを向いてしまう。
だが、頬をわざとらしく膨らませているあたりそこまで怒っていないのかもしれない。
ひょっとしたら除け者にされたみたいなのが嫌で、ちょっと拗ねてるだけなのかもな。

痺れる足に力を込めて立ち上がり、沙織の顔に手を伸ばす。
沙織の顔を挟むようにして両手に力を込めると、ぷふーと、間抜けな音が漏れた。

「むぅ……なにふるんでふか」
「ふっ……そんな怒るなよ。大丈夫、俺の…………いや、俺は何があってもお前の兄貴だよ」

ははは。これじゃあ、なんだか本当に彼女に浮気がばれた彼氏みたいだな。
一人苦笑する俺を沙織が不思議そうに見つめていた。



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