俺の妹が身長180cmなわけがない:第十二話(沙織√)


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502 名前: ◆5yGS6snSLSFg[sage saga] 投稿日:2011/03/19(土) 17:57:47.62 ID:BTEDHaXWo [1/8]
「じゃあ、沙織と組むわ」


見方を変えれば、これはある種のチャンスと言えるのではないだろうか。
これを機に、桐乃と黒猫がもっと仲良く――いや、既に仲良しなのはわかっちゃいるが、更に仲を深めるチャンスだ。
もしかすると、ゲームでも奇跡的な相性の良さを見せるかもしれないしな。
幸い大会までは後一週間ある。こいつらだってその間にみっちり練習するだろうし、そうそう不甲斐ない結果にはならないはずだ。
ぶっちゃけると、こいつらと組むと俺の精神が持つ気がしないってのもあったけどな。

「……拙者で……よいのですか?」

俺が言ったことが信じられない、というように改めて俺の意思を確認する沙織。
どうでもいいけど、そのござる口調なんとかならないの? 普段の沙織を知っている人間からすると違和感が半端じゃない。
……まあ、今さら何言ってんだって感じではあるが。

「いいんだよ、俺がそう決めたんだ。確か決定後はお互いに文句は言わない約束なんだよな?」
「た、確かにそうでござるが……」

沙織は未だ納得がいかない様子。どうしてすんなり受け入れないんだろ。
そんなに桐乃と黒猫を組ませることが心配なのだろうか? ま、その気持ちはわからんでもないけどな。

「大丈夫だって。こいつらだって喧嘩するために参加するわけじゃないんだからさ」
「……うう、わかりました」

渋々ではあるが、ようやく折れてくれた。
ふう、ようやく納得してくれたか。それにしても心配しすぎだろ。
桐乃と黒猫の相性の良さを早々に見抜いたのは他ならぬ沙織、おまえなんだからもっと安心していいと思うんだけどな。
……ひょっとして俺と組むのが嫌だったってことはないよな? 
いや、ないな。あの沙織に限ってそれはないよな。…………多分。


503 名前: ◆5yGS6snSLSFg[sage saga] 投稿日:2011/03/19(土) 17:58:14.30 ID:BTEDHaXWo [2/8]
大会当日。俺たちはシスカリ大会に参加するため、秋葉原に集まっていた。
この一週間、沙織はつきっきりで俺の特訓に付き合ってくれた。桐乃と黒猫も秘密特訓をしていたらしいが、果たしてその成果やいかに。

「そういえば、大会ってどこでやんの?」
「会場はso○map内のイベントフロアとなります。すぐそこですな」

沙織たちの後に続き、会場へと移動する。
会場は既にオタクたちで埋め尽くされており、イベントが始まるのを今か今かと待ち構えていた。

「……結構な人数来てんな」

まさか全員が参加者ってわけじゃないだろうが、それでもざっと見回して100人以上はいるように見える。
こいつらとやりあって勝てるんだろうか、黒猫たちはともかくとして。なにせ相手は沙織や桐乃、そして黒猫よろしく本気でこのゲームを愛しているような奴らなのだ。
俺、すっかり自信なくなってきたぜ。

「大丈夫です、お兄様。あれだけ特訓したのですから。それに、何事も参加することに意義があると申しますし」

自信喪失気味なのを見かねてか、沙織は快活な笑みを浮かべ俺を励ましてくれた。
ほんと、こいつには俺の考えることが筒抜けだな。

「ありがとな」

すると沙織は、いつも通りに口をこんなふうωにしてにま~と笑ったのだった。

結果から言うと、俺と沙織は3回戦負けだった。
特訓の成果や組み合わせの運も重なり、1,2回戦を突破することに成功したのだが――
所詮は付け焼刃。自力の差が露呈し、敗北と相成った。
ちなみに、桐乃と黒猫は1回戦負けだった。
なんというか……案の定足の引っ張り合いを展開してしまった結果がこれである。
それでも試合終了後には

「あんたのせいだかんね!」
「ふん、あなたがのろまなのが悪いのよ」

と、いつもの二人の様子を見せてくれたので心配はいらないだろう。

「賞品、残念だったな」

あと2勝していればお目当ての賞品が手に入ったんだけどな。残念ながら手元にあるのは1回戦を突破したチームに与えられたストラップだけだ。
そして、まことに残念なことにこのストラップ。なんというかエロい。
描かれているキャラクターは半裸であり、しかもロリ属性ときたもんだ。
いや、エロゲが元なんだから当然なんだけどさ。これじゃあ携帯につけるわけにゃあいかないな。
普段使えないものを貰ってもなあ……。

「……きもっ。なにマジマジと見つめちゃってんの? この変態」
「ちっ、ちげーよ! そういう意味で見てたんじゃねえ!」
「あら、ならばどういう意味で見ていたのかしら? ロリコンでシスコンの兄さん?」
「黒猫、おまえまで!?」

ぎゃあぎゃあと騒ぐ俺たちをよそに、沙織は手に入れたストラップをにこにこと見つめていた。



第十二話(沙織√)おわり
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