俺がモデルになれるわけがない!! 8


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時は現在、場所は自分の部屋。俺は

「俺、アメリカに行く事になりました」

そうニコやかに皆に告げていた。反応は予想通り、皆ポカンと呆けてアホ面を晒している。こうなったらいくらモデルになれるくらい綺麗な顔でも許容値を超える時があるのはいたしかたあるまい、佐織なんか特にメガネ着用時の時にそんな顔をしたら軽く許容値を超えてしまうのは必然だろう。

ほら、そのだらしなく開いたお口を閉じなさい。そう言いたい。言えない。

「そ、それでだな、その…、皆も連れて来るようにと言われたんだが……どうする?」
仕方なく規定事項だけ口にした

断ってくれ、これ以上人数が増えたら俺の精神が崩壊する危険性が80%を超えてしまう。
そう切に願うが、悲しきかな、やはり俺の願いは叶う事無かった

「「「行く!!」」」

そう元気良く声を揃えて言われたのだから。今現在、俺の精神崩壊率、90%強。
俺の精神が崩壊するのは最早決定事項と言っていいだろう。


さて、俺の精神崩壊率を確認したところで、どうせだから今回の参加メンバーも確認しておこう。うん、説明もふまえて。



一人目、リア・ハグリィ(Ria Hagry)


桐乃のライバル 兼 妹。
多分、今回のアメリカ行きにはこいつがかなり関与してくると思われる。
まぁ、その、なんだ。アメリカでこいつの悩みを解決できるのならばしてやりたいと思っている。
ちなみに俺の事は兄貴的な意味で好いてくれていると思われる。


二人目、高坂桐乃

俺の妹。
そして最近、俺を嫌っていくスピードが半端無く速いと思う、最近なんかだと俺が何気なくリビングに入っただけで殴られる事件が多発している。
多分この事件が原因だろうと思われる、この前俺のパンツが無くなっていく事件が発生した時、俺が「何か知らねぇ?」と桐乃に聞いたら顔を真っ赤にして「し、知らないに決まってんじゃん!!!」とキレてどっかに行ってしまった事があるのだ。今では俺も反省している。自粛。


三人目、黒猫(五更瑠璃)

桐乃の裏の友達
黒猫は俺とのイベント数が多分一番多い。キ、キスもした事あるしな。
だが最近、俺が何かしたのだろうか、前にも増して俺を嫌っている気がする。俺が載っている雑誌を氷点下の眼差しで見て「この雑誌のせいで先輩が調子に…」とか呟いていたぐらいだ。黒猫の俺にたいする好感度は上空から急激に落下して今頃地面を掘り進んでいるに違いない。


四人目、沙織・バジーナ(槇島沙織)

桐乃の裏の友達。
数年代前のオタク格好、ござる口調、メガネを取ると美少女。などなど色々時代が遅れている気がする俺の友達である。
だが格好はともかくとても気が利き、助けてくれた回数は数え切れない。それと言い忘れていたが沙織はメガネを取ると性格まで変わり本物のお嬢様になるのだ。


五人目、田村麻奈実

俺の幼馴染。性格がノホホンとしていてどうしてもおバアちゃんっぽく感じてしまう。
擬音を口にするという変な性質をしているが、特に個性は無く俺が一番気を緩めて話せるのは麻奈実だろう。
う~む、本当はこんな事を言いたくは無いが今までやってきているので好感度の話をしよう。好感度は、高い?だろう。多分、まぁそこらへんの奴よりかは確実に仲が良い事を断言できる。
183 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(兵庫県)[sage saga]:2011/06/03(金) 15:12:00.59 ID:TyyaJg2o0


六人目、新垣あやせ

桐乃の表の友達 兼 俺のラブリーエンジェル。
上記で分かると思うが容姿がまるで天使の様に美しい。だが美しい花には棘がある、と言う様にあやせも棘があるのだ。とてつもなくでかいのが。俺は何回も罵られ通報されかけ殴られ殺されかけているのだから。
ちなみに好感度は上記同様無いに等しい、ていうか確実に嫌われている。


七人目、来栖加奈子

糞ガキ、以上。と言いたいが色々因縁があるのは事実なので説明。
初対面から印象が少しも変わらないこいつ、だが仕事の方は天才じゃないのかと思う事が多々ある、ちょっとみただけで踊りの歌をマスターしたりした時は素直に驚いてしまった。
……それと最近分かったのだがこいつは俺以外には意外と優しいらしい、話によるとブリジットには特に甘いとの事だ。この情報からして分かると思うがこいつもあやせ達と同じく俺の事を嫌っていると思われる。


八人目、ブリジット・エヴァンス(Bridget Evans)

ブリジットちゃんは最近意外な面を見せ続ける傾向がある、椅子を鉄くずと化したりした時は冷や汗が止まらなかったのをまるで昨日の様に記憶している
結構懐かれている自信はあったのだがこの前のメルルイベントを俺のせいで行けなくなってから何かと嫌われている気がするのは気のせいではあるまい。
好感度は今急降下中で最早嫌いの域に入っているので大嫌いにシフトするのにそんなに時間はかからないだろうと思われる。




以上が今回の参加メンバーだと思われる、多分。
何故多分かと言うとハンサムの野郎がどういう思考で人選をしているか分からないからである、まさか本当に俺の知り合い全員を誘ったりはしていないと信じたい。

ただでさえ八人もいるのだ、これ以上増えるなら俺の手におえる事態ではなくなるのは自明の理なのである。

「で、まだ聞いていないのでござるが出発は何時なのでござろうか?」

沙織が首を傾げて聞いてくる、メガネ着用時だがちょっと可愛い。

「?、京介氏? 聞いているでござるか?」

っおうっ、そうだった、俺としたことが大事な事を話し忘れていたらしい
早くしらせないと間に合わなくなるところだった、さすが沙織だな。

「あぁ、出発時は明日だってよ」
「「「あ、明日!?」」」

いきなり大声を出して騒ぎ出す桐乃達。ん?、何でそんなに焦ってんだ?。別に着替えとか歯ブラシとか適当に持ってけばいいだけだろう?

「お、お前なぁ!!、加奈子達はお前と違って時間かかんだよ!、化粧とかもいるし、下着とか服とかもじっくり選びたいの!!」

加奈子が他の皆がリアを起こしている間俺に何か説明(叫んで)してくるが結局何も分からなかった。だってそんなの一時間あったら楽勝で出来るじゃんねぇ?。
俺がそんな事を思っていると俺に説明は無理だと断念したのか、皆は俺に一発くれると早足で俺の部屋から立ち去った。

意味が分からん。俺は間違った事は言ってない……筈だよなぁ?。本当にこれだから女子は、未知過ぎるだろ。
今度のアメリカではこれが八人になるんだぜ?、本当、ぞっとしないね。

そんな事を考えて、俺は痛む頭を撫でながら一際大きなため息を漏らしたのだった。

ここまで。

やる気起きない。コメくれ。
それと誰に絡んで欲しいかもついでに書いてくれ、これだけの人数を一遍に相手するssを書くのは無理だから別々に絡んでいく事にする。














「は~い、皆さん書けましたか?」

俺が名前を最後に書き込むと皆が血眼でハンサムにむかって頷いた。どうしてこうなった。と、俺は問いたい。
事の始まりは朝、俺達が7時に空港に着いた時に始まった

俺は別に何もしていない、今回もハンサム兼マネージャーの一言によって始まってしまったのだ。




『皆さんは今回専用機で移動してもらいます、さて、ここで問題になるのは席順ですね。ちなみにリアさんが京介さんの隣なのは決定事項です』最後の口調がハートがつきそうな感じなのを是非とも止めていただきたい
そして何故席順が問題になるのか小一時間程問いただしたい。そんなので喧嘩するのなんか小学生までだろう。

「あ、兄貴!、やっぱり妹の私が隣の方が落ち着くでしょ!?、こ、ここ、今回だけ隣になってあげてもいいよ!?」
行き成り俺に飛び掛ってくる桐乃。どうやら席順で喧嘩するのはこいつらも一緒らしい。
それと、やめろ桐乃、服の袖を引っ張るんじゃない。
伸びるだろうが。

「っな!、桐乃ずっけぇぞ!!、クソマネ!加奈子んとこ来るよな!?」
抱きつくなぁ!!?
当たってるのがちっぱいだとしても柔らかいのは柔らかいし、一応女の子の匂いもするので俺の顔が熱くなるのは致し方無いに違いない。違いないんだ。決して俺がロリコンという訳ではない。

……加奈子は恥ずかしく無いのだろうか。
うん、やっぱり恥ずかしいらしい。今頃になって加奈子は顔を赤くして俺と自分の胸の距離を離そうとモゾモゾと体を動かしているのだから
か、可愛い………。
?、いや、待てよ俺、相手はあの加奈子だぞ?、あの煙草を吸ったり口が悪いあの加奈子だぞ?
「可愛いとか思ってないからな!?」
ひとまず否定しておこう。
「い、いきなりどうしたんだよ、クソマネ」
「いや、何でもなイヨ?」

ま、まぁとにかくこれ以上いらん事を考えないように話題を変えよう。うん。今の加奈子はやばすぎる。

そう考えて頭を振って邪念を振り払うと改めて今の現状を振り返る、すると一つの事実が見えてきた
こいつら、まるで反発しあう磁石みたいだ。
今回の事も桐乃が俺の隣に座ろうとしたら皆が邪魔をしようと口々に俺の隣が良いみたいな事を言い出しているし。
ふむ、そんなに桐乃の思い通りになるのが気に入らないのだろうか?、ていうかその反発に俺を巻き込むのを是非とも止めていただきたい。うん。
結論はやっぱりそこなのだ。

そんな事を思ってうんうんと一人頷いていると、今度はあやせが何か言い出した。もう勘弁してくれ。
「お、お兄さんは何時変態的な行動をするか分からないので私が隣で見張っておきます!!」
そう言って桐乃とは反対の袖を掴むあやせ。ん~、シャンプーの香りがかぐわしい。

っじゃねぇ!!、何でだ、何でそんなに俺に引っ付く!?、お前らは本当に磁石で体が出来ているのか!?
反発ばっかし過ぎなんだよ!、たまには仲良く引っ付けや!!

「出来れば拙者も京介氏の隣が良いでござるなぁ」
そう言って何やら意味ありげにこちらを見てくる沙織。
そんな期待の篭った目で俺を見つめても無理だ。この事に限らず俺の事なのに俺に決定権は無いからな。だから俺に期待しても無駄だ、諦めろ。

「むっふぅ!、リアはもう隣決定してルもんね!!」
そう言って俺の横っ腹に抱き付いて(突進して?)くるリア。
これ以上俺の負担を増やすのを止めていただきたい。

猿かお前らは、俺は木じゃないんだぞ?。
そんな疑問を抱かずにはいられない、嬉しいのか嬉しくないのか分からない微妙な異常事態だな。
まぁ一人は俺の事をただ見ている奴がいるみたいだが、それも止めて欲しいと思うのは致し方あるまい。

「わ、わわ、私もその奴隷の隣に立候補してもいいかしら?」
なにやら頭から湯気を出しながら黒猫が聞いてくる。ちなみに俺にではない。
誰に聞いているかは不明だ。














「は~い、皆さん書けましたか?」

俺が名前を最後に書き込むと皆が血眼でハンサムにむかって頷いた。どうしてこうなった。と、俺は問いたい。
事の始まりは朝、俺達が7時に空港に着いた時に始まった

俺は別に何もしていない、今回もハンサム兼マネージャーの一言によって始まってしまったのだ。




『皆さんは今回専用機で移動してもらいます、さて、ここで問題になるのは席順ですね。ちなみにリアさんが京介さんの隣なのは決定事項です』最後の口調がハートがつきそうな感じなのを是非とも止めていただきたい
そして何故席順が問題になるのか小一時間程問いただしたい。そんなので喧嘩するのなんか小学生までだろう。

「あ、兄貴!、やっぱり妹の私が隣の方が落ち着くでしょ!?、こ、ここ、今回だけ隣になってあげてもいいよ!?」
行き成り俺に飛び掛ってくる桐乃。どうやら席順で喧嘩するのはこいつらも一緒らしい。
それと、やめろ桐乃、服の袖を引っ張るんじゃない。
伸びるだろうが。

「っな!、桐乃ずっけぇぞ!!、クソマネ!加奈子んとこ来るよな!?」
抱きつくなぁ!!?
当たってるのがちっぱいだとしても柔らかいのは柔らかいし、一応女の子の匂いもするので俺の顔が熱くなるのは致し方無いに違いない。違いないんだ。決して俺がロリコンという訳ではない。

……加奈子は恥ずかしく無いのだろうか。
うん、やっぱり恥ずかしいらしい。今頃になって加奈子は顔を赤くして俺と自分の胸の距離を離そうとモゾモゾと体を動かしているのだから
か、可愛い………。
?、いや、待てよ俺、相手はあの加奈子だぞ?、あの煙草を吸ったり口が悪いあの加奈子だぞ?
「可愛いとか思ってないからな!?」
ひとまず否定しておこう。
「い、いきなりどうしたんだよ、クソマネ」
「いや、何でもなイヨ?」

ま、まぁとにかくこれ以上いらん事を考えないように話題を変えよう。うん。今の加奈子はやばすぎる。

そう考えて頭を振って邪念を振り払うと改めて今の現状を振り返る、すると一つの事実が見えてきた
こいつら、まるで反発しあう磁石みたいだ。
今回の事も桐乃が俺の隣に座ろうとしたら皆が邪魔をしようと口々に俺の隣が良いみたいな事を言い出しているし。
ふむ、そんなに桐乃の思い通りになるのが気に入らないのだろうか?、ていうかその反発に俺を巻き込むのを是非とも止めていただきたい。うん。
結論はやっぱりそこなのだ。

そんな事を思ってうんうんと一人頷いていると、今度はあやせが何か言い出した。もう勘弁してくれ。
「お、お兄さんは何時変態的な行動をするか分からないので私が隣で見張っておきます!!」
そう言って桐乃とは反対の袖を掴むあやせ。ん~、シャンプーの香りがかぐわしい。

っじゃねぇ!!、何でだ、何でそんなに俺に引っ付く!?、お前らは本当に磁石で体が出来ているのか!?
反発ばっかし過ぎなんだよ!、たまには仲良く引っ付けや!!

「出来れば拙者も京介氏の隣が良いでござるなぁ」
そう言って何やら意味ありげにこちらを見てくる沙織。
そんな期待の篭った目で俺を見つめても無理だ。この事に限らず俺の事なのに俺に決定権は無いからな。だから俺に期待しても無駄だ、諦めろ。

「むっふぅ!、リアはもう隣決定してルもんね!!」
そう言って俺の横っ腹に抱き付いて(突進して?)くるリア。
これ以上俺の負担を増やすのを止めていただきたい。

猿かお前らは、俺は木じゃないんだぞ?。
そんな疑問を抱かずにはいられない、嬉しいのか嬉しくないのか分からない微妙な異常事態だな。
まぁ一人は俺の事をただ見ている奴がいるみたいだが、それも止めて欲しいと思うのは致し方あるまい。

「わ、わわ、私もその奴隷の隣に立候補してもいいかしら?」
なにやら頭から湯気を出しながら黒猫が聞いてくる。ちなみに俺にではない。
誰に聞いているかは不明だ。


「き、京ちゃん!!、私も隣がいいよ~!!」
やめろ、そんな潤んだ目で俺を見るんじゃない。何か罪悪感が沸いてきちまうだろうが。
俺は慌てて目を逸らすと自分の体の現状を改めて見てみた
ここまでで俺の体積に納まりきらない程の人数が俺に抱きついてきている。俺の体から何か特殊なガスが出てきていると言われても今なら納得できる気がする。
だが七人、まだ七人なのだ。そう、あと一人残っているのだ。
でもここまでで俺の体はほとんど占領されてしまっている、取り付く所がまだあるのだろうか。
諦めてくれたらあり難いのだが。

ていうかわざわざくっ付く意味が全く分からない。
お前らは子泣き爺かと問いたい。問えないがな。

……?、何だ今さっきの感覚は。一瞬背中から痛みが走ったんだが
って痛っ!?、え、何?、何かが俺の背中をよじ登ってる!?、異常に痛いんだが!?

俺の予想が正しければこのよじ登っているやつは靴のまま足に力を入れまくっているんだろう。
ふっ、痛さで大体予想がつくのさっ。

「ふふ、マネージャーさんの特等席ゲットです!!」

俺の首に座りながら、…まぁ簡単に言えば肩車の状態でそう叫んだのは言うまでも無いだろうがブリジットちゃんである
あの背中の痛みはよじ登って行く時に発生したのだろう。背中に抱き付いていた黒猫は大丈夫なんだろうか、ちょっと気になる。

とにかく、はい、今俺の体に八人の女の子が抱きついています。そう頭の中で纏めて自嘲気味に笑う俺。
もうどうにでもな~れ~。

さて、訳が分からなくなってきている皆の為に今の状態を簡単に纏めてみようと思う。

妹、桐乃!。ポジションは右腕!

ヤンデレ、あやせ!。ポジションは左腕!

幼馴染、麻奈実!。ポジションは背中!

ロリ、加奈子!。ポジションは胸!

ロリ2、ブリジット!。ポジションは肩車!

ロリ3、リア!。ポジションは右腹!

邪気眼、黒猫!。ポジションは左腹!

ヲタク、沙織!。ポジションは……視線?



うん…まぁこんな感じかな?、我ながら何で倒れないかが不思議だ。
確かに普通の人から見てウハウハな状態なのかも知れないが、今の俺の現状は例えると反発し合う磁石の中に鉄の塊がポツンと棒立ち状態なのだ。そりゃくっ付くっつ~の。
何が言いたいかというと俺の現状は決してハーレムではないという事だ。嫌われてるしな。

そんな状態の俺達を見かねたのか、ハンサムはやっと俺達を止めるために口を開いた。
「さて、皆さん。そんなに京介さんの隣が良いならここは公平にクジで決めようじゃないですか」

そんなのがあるなら最初から出せやこの野郎、と思わない事も無かったがここは何も言わずに自粛。わざわざ現状をややこしくして自分の首を絞める事もあるまい。
まぁ、とにかくそんなこんなで俺達はクジの名前欄に名前を書き込んでいって。


それで現在、冒頭に至るのだった。


加奈子!加奈子!
ブリジット!ブリジット!
あやせ!あやせ!
黒猫!黒猫!
リア!リア!
沙織!沙織!

ふぅ……


「ジャカジャカジャカジャカ」

空港の人混みの中で異彩を放つこの声のせいで周りの視線が物理的質量を伴って俺につきささってきている気がする。
でも俺が何を言っても止める事が出来ないのは今までのやり取りの中で学んでいるので俺はできるだけ自分の存在感を消すように肩を狭くしてこの声が止むのを待っている

30分経過し……たと思える5分が経ち、やっとハンサムの声が止む気配を発しはじめた

「ジャジャン!!」

よし!、オワッタァ!!
俺は肩を狭くしながら小さくガッツポーズをする

「パラパラパラパラ」
「もういいわぁああああ!!、早く結果を言えやコラ!!」

思わず熱狂的なツッコミをしてしまう。
そのせいで俺の存在は結果としてハンサム達よりも目立ってしまい俺の今までの肩をせまくする行為は無駄になり、地球の栄養となるために循環する事もなく空気に溶け込み消えていった。

「も、もういいから早く結果言って出発した方がいいって!」

桐乃も羞恥に耐えているのだろうか、頬が赤み掛かっている。
周りを見てみると桐乃だけでは無い、皆頬が赤い。恥ずかしいと思っていたのは俺だけでは無かった様だ。
良かった、俺はもうこいつらは常人には分からない領域に達してしまっていると思っていたらから、恥ずかしいという感情も無くなってしまっていると思っていたがどうやらそうでは無いらしい、こいつらも一応常識人としての知性はまだ残っているようだ。

そう思って俺が安心の笑みを浮かべると、若干頬の赤みが増した気がする桐乃たちが目を逸らすようにハンサムに向き直った。どうしたのだろうか。
ちょっと気にしつつ俺もハンサムに向き直る、視線に早くしろという意思を込めて。

「ふぅ、分かりましたよ。それでは結果を発表します」

そう言って肩を竦めるハンサム。
さすがに俺の血走った目を見ると、何を言わんとするか理解したんだろう

「ジャカジャカジャカジャカ」
『「それはもういいから」』

全員の声がハモりハンサムの声を妨害する。
どんだけ言いたいんだ、それ。

思わず呆れる俺。
そんな俺達を見て初めて残念そうな顔をしたハンサムは今度こそ簡単に席順を発表して下さった。

「それでは発表します、席順は

  空席   空席   空席

  空席   空席   空席

  桐乃  ブリジット 麻奈実

  リア   京介   加奈子

  沙織   黒猫   あやせ

  空席   空席   空席


です」

「いやったあぁあ!!」

何がそんなに嬉しいのか加奈子は本当に飛び上がり喜びを全身で表現し始めた。
周りの桐乃達はリア以外羨ましそうに加奈子の事をハンカチを噛みそうな勢いで見詰めている。

まぁこの状況で俺が皆に話しかけるとどうなるか分からないので、とりあえず見送って無視モードに移行する事にした。

「席が決まったんだ、早く移動しようぜ?」

俺はこの台詞をハンサムに言ったつもりだったんだが、桐乃達にはそう聞こえなかったらしく「分かってるっつの」という桐乃の言葉を皮切りに皆移動をし始めた。ちなみにリアと加奈子は「うん!!」「おう!!」と何故か喜色満面で返事をしてきた。
そんなに桐乃達と競って勝ったのが嬉しいのだろうか。その年からそんなに底意地悪いなんてお兄さん困っちゃう。
あぁ、そういえば加奈子はあんななりでも桐乃と同い年なんだっけ?。


なんて下らない事を考えながら俺は自分の席に乗り込みシートベルトを着用した
さぁ、もうすぐ離陸だ。



本当だったら今頃、俺はリアと家でノンビリしたりダブルデートもどきをしている筈だった、何故こうなったと思っている方も多いだろう。俺もそう思う。
だが今更そんな事を気にしていても始まらない。
え?、赤城達(笑)の事も忘れてる?、それも上記同様気にする必要はない。
何故なら現実の時は今も動き続け今正に俺達を空へ飛び立たせようとしているからだ。

車輪が回りだした感覚が体を駆け巡る、どうやらもう走り出したらしい。これをもって脱出は不可能となった。
今度はちょっとした重力が圧し掛かってくる感覚が体を巡る、俺達が乗る飛行船『運命』(今命名)はいよいよ空へと駆り出たらしい

出発進こ~~う

そんなやる気の無い心の声が俺の中を這いずり回って行った。



離陸してやく30分ぐらい経った気がする現在、俺はまたもやハンサムの策略に嵌った事に気がついていた
これは正当に決まった座席では無い。
考えてみると最初からおかしかったのだ、なんで俺が都合よく中心に来ているんだ?

「おうクソマネ、これ食ってみろよ、意外といけんぞ?」

そう言って何やら棒状のジャガリコらしき物体をキラッキラッした目をして俺の顔に近づけてくる加奈子。ひとまず無視。
この鬱憤を心の中の嫌味で発散しなければとてもじゃないが相手をする気分にはなれないのである。

だが続いて沙織までもが俺にコンタクトを計ってきた

「京介氏!、暇なんでしたら一緒にガンプラでもどうでござるか?」

………うん……まぁ、わかってたけどね?。俺がいくら気分じゃなくても俺が中心に居る以上こいつらのちょっかいから逃れる事は出来ないと。
この現状を例えると虫の群れの中心に蜂蜜を塗りたくった木が一本、まるで無防備に突っ立っている様なものだ。

「はあぁ」

二酸化炭素がどうやって酸素になって返ってくるかも知らないで俺は大量の二酸化炭素をため息という形で吐き出す

離陸時から俺の肩身の狭さと、俺への悪戯の酷さっていったらそれはもう凄いものだった。離陸して5分経った頃に態勢を楽にしようと肘掛に肘を乗せようとしたら最早全部埋まっていて、俺の手は行く当てが無くなり膝の上へと滑り込み
もうちょっと深く座ろうとシートに体を沈めようとしたら前を加奈子の足が我が物顔で占領していたのでそれも叶わず背筋を伸ばす。その結果、俺の体制は背筋をピシっと伸ばして手は膝の上、まるで卒業式の時の体制の様になってしまっている。校歌が聞こえてきそうだ。

それに加えて前後左右斜めからの一斉ちょっかい、これのせいで精神までもが肩身をせまくしてしまっている。
これではトラの檻の中に生肉を放置していくのとなんら変わりないのではないだろうか。

おい、こら、ジャガリコで俺の頬を突っつくんじゃない。やめろ加奈子。

俺が加奈子の攻撃を止めさせるべくジャガリコをへし折ろうとしていると、気にしていなかった反対の斜め前から攻撃を受けた

「ア痛ァアア!!」

思わず絶叫。
そのくらい痛かったのだ。

……沙織よ、お前もなのか。お前だけは俺と同じく常識人だと信じていたのに。
今回ではお前が一番性質悪いぞ?、なんでザクの頭のツノっぽいものを俺の頬に向けたんだ。最低でももっと丸っこい物にしてくれよ。

そんな事を考えながらも俺は仕返しとして沙織からザクヘッドを奪い取りツノをへし折った。ザクよ、安らかに眠れ。

「何をするでござるかぁああ!!??」

俺はそんな沙織の叫びを無視すると今度は後ろからの攻撃の武器であるチョコポッキーをへし折る。チョコで顔がベタベタする。
ちなみに加奈子のジャガリコは沙織のザクヘッドと共に葬った。

ポッキーをへし折った際に手についたチョコをふき取っていると、今度は前から声が掛かってきた。
もういい加減にしてほしかとです。

「せ、先輩、こ、小腹がすいたならこんなのはいかがかしら」

ん?、今度はどんな攻撃を仕掛けてくる気だ?
何て事を考えながら顔を上げたため、思わず目の前にあるお握りを見て目をまん丸にしてしまう俺。

これを、黒猫が俺に?

「い、いらなかったかしら」
ちょっと不安そうに眉をハの字にしながら聞いてくる黒猫


「いやいや、いるって!!」
俺はそう言うと思わず緩んでしまう頬を隠しながらお握りを受けとった。

いつ食べよう?、今すぐ食べた方がいいか?

何て事を考える程女の子手作りのご飯は特別なのだ。
久々に女の子に対して可愛いと思えた気がする。思えば今までよく心が折れなかったなぁと思える苦行を数え切れない程味わってきているのだ、やっと、ちょっとしたお返しが神様から帰ってきたんだろう

そんな事を考えて、気が緩むといつ涙が溢れるか分からない状況になりながら俺はやっとこさ笑顔を作って黒猫にお礼を言う
「ありがとな、黒猫」

ちょっと鼻声になっていた気がして後味が悪いが、なんとか言えたのでまぁ良しとする。

「ふ、ふんっっ!、ありがたく食べるがいいわ!!」

俺のお礼にたいして黒猫はリンゴ顔負けの真っ赤さでそんなありがたい言葉を下さった。
照れているのが丸分かりである。

ちょっと微笑ましく黒猫がボスンッという効果音と共に座るところを見届けると俺は後で餓死寸前に食べようと鞄にお握りをしまい込み、小説でも読もうかと入れた場所を適当に手で探る
何分か探すが見つかる気配がない。
あれ?、おっかしいなぁ、確かここらへんに入れてた筈なんだが。なんて事を思いながら若干顔をしかめていると横からジャガリコらしき物体が二・三本俺の目の前に差し出された。
なんだ?、くれるのだろうか。
何て疑問に思いジャガリコを呆然と見ていると反対からもお弁当箱がさしだされてきた、いや、お弁当の残りと言った方が良さそうだ。トマトらしき物体とピーマンしかそのお弁当箱には入っていなかったのだから。

「なに?、くれるのか?」

ひとまず質問しておこう、これで無断で食べて何か言われても困るしな。
俺の質問にまず反応したのは加奈子の方だった。
加奈子はただ簡潔に「ん」と頷くと「やる」と言って俺とは反対の方向に視線を向けた。
まぁくれると言うんだったら貰うが一体どうしたんだろうか。やけに優しいが。

ちょっと加奈子を心配していると、リアも便乗するように俺に言葉を発してくる

「私のもあげるね」
「自分で食べなさい」

即座に言い返すと俺はリアにお弁当を押し返した、口にジャガリコをくわえながら
うん、結構いける。

「ん、結構いけるな、サンキュー加奈子。ところでこれって何味なんだ?」

たまにはこっちから話題をふるか、と思って適当に話しかけてみる
加奈子は肩をピクッと震わせると俺の方に改めて向き直り話し始めた。

「明太子味。結構うまかっただろ?」

どうやら今は機嫌が良さそうだ、良かった。何でか俺が黒猫と話していると不機嫌になっていた加奈子だが、何とか本調子を取り戻したらしい。
それどころか雰囲気から分かるくらい今の加奈子は喜色ばんでいる。
何がそんなに嬉しいのか、満面の笑みで「ニシシ」と笑い声をあげているのだ。
変な奴だな。と思う
だがそんな頬を赤くして笑っている加奈子を見て可愛いと思ってしまったのも事実として俺の中に存在していた。

俺は頬をポリポリと人差し指で掻きながら「ああ、結構うまかった」と言って目を逸らした。

こいつらが俺の事を嫌っているという考えを改めないといけないのかも知れない。
だってそうだろ?もし俺があいつらの立場になってみろ
それで俺に好意を素直に表せと言われても絶対に「出来ない」と言い切れる自信がある。

もしかして俺はこいつらにちょっとは好かれているのかも知れない、好いてくれているから俺にちょっかいをだしてきて、好いてくれているから自分なりの好意表現としてちょっと意地悪をしてしまう。
そんな感じなのかもしれない。もしそうじゃなくても俺は今後、この考えでこいつらと接してみるとしよう
そうすれば何かが変わるのかも知れない。
気分的にも楽だしな。

そう考えてちょっと俺は自虐的に笑ってみる、ふむ、頑張れ俺。
ツールボックス

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