SS13
出会った期間は浅いかもしれない。けど、あたしはりっちゃんが好きなんだ。ううん。愛しているのかもしれない。
でも、この恋はきっと叶わない願いなのだろう。だって、そうでしょ?女の子同士なんて。。叶いっこないよ、りっちゃん。
りっちゃん。切ないよ。
りっちゃん。切ないよ。
今日は女の子が好きな人にチョコをあげる日。
そう。2月14日バレンタインデー。
そう。2月14日バレンタインデー。
りっちゃん、食べてくれると嬉しいな。
などと考えていると後ろからあたしを呼ぶ声が聴こえる。この声、りっちゃんだ!
などと考えていると後ろからあたしを呼ぶ声が聴こえる。この声、りっちゃんだ!
律「ゆぅーい。おはよっ」
唯「あーりっちゃんおはよ~!あれ?澪ちゃんはいないの?」
律「ああ。澪か。澪は調子悪いらしくてな・・・。これたら来るってさ」
唯「そっかー。心配だね」
律「全然心配してるようには聞こえないぞ・・・・。まあ、澪だもんな。大丈夫だろう。うん」
昼休み
和「唯、これ。あげる」
唯「わーありがと!何これー?」
和「ん?チョコよ。今日バレンタインデーでしょ?友チョコってやつよ」
あ、そっか。そう取られちゃうかもしれないんだ。
「好き」とかじゃなくて、「友達」だからチョコをあげる。そう、受け取られるのかな・・・。りっちゃん。
「好き」とかじゃなくて、「友達」だからチョコをあげる。そう、受け取られるのかな・・・。りっちゃん。
和「どっどうしたの唯!」
唯「え?どうしたって何が?」
和「あんた泣いてるじゃない」
あっ、ホントだ。涙出てる。あたしりっちゃんを思っただけで、こんなにも。
唯「ううん、何でもないよ。欠伸しただけだよ。ほら、欠伸したら涙出ちゃうじゃん。それだよ。うん」
和「・・・・そう。なら大丈夫ね。でも、何か悩みがあるなら言ってね。いつでも相談乗るから」
唯「うん。そうする。ありがとね」
和ちゃんには今の嘘は通用しなかったようだ。和ちゃんにはバレバレだな。
でも、あたしの悩みは言えない。・・・・・絶対に。
でも、あたしの悩みは言えない。・・・・・絶対に。
あたしはどうしたらいいのだろうか。りっちゃんを思うだけで胸が温かくなるのと同時に、ひどく悲しくもなる。
だってそうでしょ?りっちゃんを思う気持ちは本物。偽りのない純粋な愛。
でも、いくら思っても、こころの内では悲しい恋であることは分かっている。
昼休みが終わり午後の授業が始まったが、まったくと言っていいほど頭になにも入らなかった。
放課後
律「おぅ唯!やっと来たか!」
唯「どうしたのりっちゃん?」
律「いやな。さっき澪から、今日無理そう。ってメールが来てよー。んでムギはムギで、今日は用事があるから行けないって言われてさ。そこにおまえが来たんだよ」
唯「そうなんだー。あ、じゃあお茶でも淹れる?」
律「淹れよっか。・・・あ、ちょっとまて。あたしが淹れるから唯は座ってな」
唯「はーい」
あ・・・あたし。りっちゃんが淹れたお茶を飲むんだ。かっ考えただけで顔が熱い。
律「んー?どうしたんだ唯?顔が赤いぞ、熱でもあるのか」
ぴとっ。と、りっちゃんがあたしの額に手を置いた。
あたしは喜びのあまり一瞬息が詰まってしまった。
どくんどくん。といつにもに増して胸の鼓動が聞こえる。
あたしは喜びのあまり一瞬息が詰まってしまった。
どくんどくん。といつにもに増して胸の鼓動が聞こえる。
律「熱はないみたいだけど。体は大丈夫か?」
唯「う。うん全然平気だよ!」
りっちゃんには聞こえてなかったみたい。良かったー。
律「でも、お菓子ないとちょっと辛いなー。腹減っちまったよ」
唯「あ!あたしりっちゃんにチョコを作ってきたんだ!」
律「ほんとか!ん。でもなんで?」
唯「今日バレンタインじゃん。だからチョコ作ってきたんだけど。迷惑だったかな?」
律「全然そんなことないぞ。めちゃくちゃ嬉しいぞ。あーでも。あたし何もないぞ?いいのか?」
唯「うん。全然気にしないで。食べて食べてー」
律「食べるからそんなに急かすなよ」
律「おっ!美味いなこれは。本当に唯が作ったのか?」
唯「ひどーいりっちゃん。あたしが作ったんだよー?憂に作り方教えてもらってー、あ、でも少し憂にも手伝ってもらったけどさ」
律「そうか、本当にありがとうな」
律「でも何でバレンタインなのにあたしにチョコをくれたんだ?普通好きな人にあげるもんだろ?」
そっそれは。りっちゃんを愛してるから。何て言えないな
唯「え?あたしはりっちゃんが好きだよ?だからあげたんだけど」
そう「好き」大好き。愛してる。今日なら言える気がしたんだけどな。あたしの弱虫。
律「そ。そうか」
それからはりっちゃんと下校時間までずっとお話ししていた。
帰り道
律「なあー唯ぃー。空見てみろよ」
唯「んー?」
ふと目を空に向けると星々が輝いていた。
唯「うわあー。綺麗だねりっちゃん!」
律「ああ。綺麗だ」
今なら言える気がする。星たちも応援してくれてるような気がした。
もう言ってしまおう。この気持ちが君に届きますように。
もう言ってしまおう。この気持ちが君に届きますように。
唯「りっりっちゃん」
律「んー。どしたー」
唯「あ。あのね、あたし部室でりっちゃんのこと好き。って言ったでしょ?」
律「言ってたな」
唯「あっあたし本当はね。言うのが恥ずかしいんだけど、本当はりっちゃんのこと愛してr
律「それ以上何も言うな」
そういうとりっちゃんはあたしの両肩を掴み、顔を近づけてきた。
一瞬。何が起こったのかわからなかった。
キス。そう、あたしはりっちゃんにキスされたのだ。
キス。そう、あたしはりっちゃんにキスされたのだ。
唯「り、りっちゃん?」
律「あたしはな唯、ずっとお前を愛していた。唯のことを思うだけで胸が一杯になって、夜も寝られないことなんてしょっちゅうだった」
律「今日だってそうだ。お前と二人で話せて心の底から嬉しかった」
唯「りっちゃん。あたしだってそうだよ?でもきっと無理だと思って諦めようとした。でも諦めきれなくて・・・・」
唯「はは、何だろ。今とってもあったかくて優しい気持ちになってる」
律「あたしもだよ」
そういうとまた二人で唇を合わせた。
まだ微かに残ったチョコの味とりっちゃんの唾液が、あたしの口を犯していく。
その帰り道、別れるところまで恋人のように手を繋ぎ帰った。
あ!そうそう。あたしはりっちゃんと付き合うことになりました。
でもこれは皆には内緒。二人だけのヒミツ。
でもこれは皆には内緒。二人だけのヒミツ。
これからもずっと一緒にいようね。りっちゃん!
おう!あたしたちはずっっっと一緒だ!
お終い。