SS19
『イチゴの花言葉は無邪気。あなたは私を喜ばせる』
紬「今日のケーキはイチゴのショートケーキよ~♪」
唯「わ~い!私の大好物だよムギちゃん!」フンス
律「よっしゃー!んじゃさっそくお茶にしようぜー!」
梓「もう~。唯先輩も律先輩もムギ先輩もお茶のことばっかり」
澪「まぁいいじゃないか梓。今日はいつもよりは練習できたしな」
紬「ハイどうぞ!みんな召し上がれ♪」
唯「あ!りっちゃんのケーキ私のより少し大きいよ!」
律「またか。唯は毎回それ言うんだからな~」
梓「でも唯先輩って私達にはそんなこと言ってきませんよね」
澪「それだけ甘えてるんだよ律に。子猫同士がじゃれ合ってるみたいなものかな」
唯「りっちゃん早くそっちと交換してよ~」
律「こいつ~!あんまりしつこいとこうだぞ!」コチョコチョ
唯「や、やめてよ~!くすぐったいよ~りっちゃん!」ケラケラ
梓「唯先輩も律先輩もやめてください!ホコリがたつじゃないですか」モグモグ
紬「ウフフフ♪いつもながら唯律の絡みは無邪気で癒されるわ~♪」ハアハア
澪「それを見てるムギ自身の顔は全然無邪気じゃないけどな」モグモグ
唯「・・・・・・・・」ムシャムシャムシャムシャ
律(ったく、あんだけ騒いどいていざ食うとなったら一心不乱だもんな唯は)ジー
律(にしても唯が何か食ってるとハムスターみたいで可愛いよな~)ジー
律(なんかこうイジワルしたくなる可愛さというか・・・)ジー
唯「ふぇ?りっちゃんさっきから私の顔ジロジロ見てどうしたの?」モグモグ
律「なんでもありませんよっと!」ヒョイッ
唯「ああっ!最後に食べようと思って残しといた私のイチゴ!」
律「へへっーんだ!唯は食うのが遅いから代わりに私が食べちゃおっかなー♪」
唯「返してよぉ~!もう!返してったら~!」
律「やだよぉーだ!唯はホントにトロイな~!」ヒョイヒョイ
梓「完全に小学生ですよね。やってることが」
紬「ええ、そうね。完全に好きな子をついイジメちゃう小学生ね」ハアハア
澪「ムギ・・・」
唯「食べちゃダメだったら~!返して返して私のイチゴ~!」
律「わっ!バカそんなに暴れるな・・・」ポロリッグシャッ
梓「あ・・・」
澪「唯のイチゴが律の足元に落ちて・・・」
紬「りっちゃんが踏んづけちゃった・・・」
律「・・・ア、アハハハハ!ゆ、唯が暴れるから悪いんだぞ!」
唯「」
律「わ、私はほんの冗談のつもりだったんだぞ!すぐ返すつもりで・・・」
唯「」
律「・・・ゆ、唯?」
唯「・・・グスン」ウルウル
梓「どうしてくれるんですか律先輩。唯先輩が泣きそうです」
澪「イチゴを失った唯の気持ちは私も痛いほど分かる。今回は完全に律が悪いぞ」
紬(澪ちゃんが私を睨んでるのは何故かしら)
唯「ムギちゃんケーキのイチゴ・・・楽しみにしてたのに」グスグス
梓「律先輩。ここはイケメンらしく素直に過ちを認めてください」
澪「そうだぞ律。目の前のイチゴを失うってことは本当に悲しいことなんだ」
紬(ああ!澪ちゃんの視線が痛い・・・もしかして澪ちゃん私のこと好きなの?)
唯「」ウルウル
梓澪紬「ああだこうだどうだこうだゆいりつさいこうだ」
律「・・・・・・ああもうウッセー!唯!こっち向いて口開けろ!」
唯「・・・?」アーン
律「ほら!私の食べかけのイチゴだけどだけどこれで勘弁してくれ!」
梓「り、律先輩が・・・」
澪「唯に食べかけのイチゴを・・・」
紬「食べさせただと・・・?間接キスですね分かります」
唯「」モグモグ
律「唯~!これで機嫌直してくれよ。私が悪かったって~」
唯「・・・ダメ」ゴクン
律「ゆ、唯~!」アセアセ
唯「明日の土曜日りっちゃんがイチゴパフェ食べに連れてってくれたら許してあげる」
律「わ、分かったよ連れてきゃいんだろ連れてきゃ!イチゴパフェでもチョコレートパフェでも何でも好きなもんオゴッてやるよ!」
唯「・・・あ、ありがと」モジモジ
梓「唯先輩の顔なんだかイチゴみたいに真っ赤ですね」
澪「なんだこの小学生カップルの痴話喧嘩」
紬「もしもし?ああ斉藤?ちょっと明日までに最高スペックのカメラ用意しておいてちょうだい」
おわり