モノクマ『はーっはっは! オマエラ~!
さあっそくだが、希望と絶望の学級裁判をはじめてやんべ!』
不二咲「いやだよ…こわいよぉ…」
舞園「あれ…? でもなんだか様子が…」
モノクマ『まずは、学級裁判のルール紹介からいくべよ。
え~となになに! クロを決めるために、皆で……何して?
うぅ……か、漢字が読めねぇ! えぇと、ここは飛ばしてと……』
霧切「…苗木君、言わなくても分かるわね?」
苗木「うん。あのモノクマ……
声が明らかに大山のぶ代さんじゃないね」
桑田「ちょ、そういう問題かよっ」
霧切「ふふ……苗木君、正解よ」
桑田「いいんだ……!」
モノクマ『えぇと! とにかくあれだべ! 全員で協力してクロを探し出す!
もし間違えたらクロ以外の全員がおしおき!
…というような、ルールであってるべ?』
黒幕「私たちに聞いてどうすんだよ!」
朝日奈「あるぇ~!? 黒幕がわたしたちと同じ席に着いてるよ!」
大和田「オイゴラァ! テメエ、どういうことか分かるように説明しやがれ!」
黒幕「まぁそのなんだ、黒幕やるのもさ、飽きちまって。
24時間監視カメラをチェックして、食事も深夜に一人で寂しく、誰にも名前とか呼ばれないし、
光の速さで死体を片づけたりせにゃならんし、挙句にハイクオリティなムービーを流さなきゃいけないし。
いいかげん、疲れたというのもあるんだわ」
不二咲「うわあ、大変だったんだねぇ……」
石丸「断言しよう! 君の働きは、敬意に値すると!」
江ノ島「よしよし、後でお姉ちゃんがザナドゥをいっぱい買ってあげるからね」
十神「で……? つまりお前は黒幕の役目を、他者に押し付けてきたというのか」
黒幕「いぐざくとりぃ(そのとおりでございます)」
モノクマ『いやあ~! 時給50万円のアルバイトと聞けば、黙っていられなかったんだべ!』
腐川「お、お金までもらえるんだ……そ、それなら、私がやってもよかったかな……」
セレス「フン…嘆かわしいですわね。貧乏は人をモノクマにするのでしょうか…」
大神「して、現在モノクマを操っているのは誰なのだ?」
苗木「そうだよ! それが問題じゃないか! 早くこんな裁判、辞めさせないと!」
山田「苗木殿、簡単ですぞ!
この場に出席していない人物こそ、
どこかでモノクマを操っている張本人ということに…!」
霧切「点呼をとりましょう。それで、はっきりするはずよ」
石丸「いいかね! 一人ひとり、自分の名前を叫んでいくんだ!」
モノクマ『ちょ、ちょっと! んなことやられたら、すぐに俺が誰か 正体バレちまうべ!?』
苗木「よーし。じゃあ僕からだね」
「苗木誠!」
「不二咲千尋です」
「舞園さやか!」
「霧切響子よ」
「桑田怜恩だぜ!」
「ネタバレ自重」
「朝日奈葵だよ!」
「大和田紋土だ!」
「石丸清多夏!!」
「十神白夜…」
「ふ、ふ腐川冬子…」
「セレスティア・ルーデンベルク。ですわ」
「い…江ノ島盾子!」
「大神さくらと申す…」
「山田一二三であります!」
ぴきーん
苗木「えっ! そんな……!?」
舞園「15人……全員が居るなんて……?」
山田「うう、BGMが重苦しいやつに変わってしまいましたぞ…」
石丸「こ、こんなバカなことがあってたまるか!
まさか我々以外に、謎の16人目が居るとでもいうのか!?」
モノクマ『……はっ? …あの~、もしもし?』
大和田「チッ、いよいよオカルトじみてきやがったな…」
不二咲「えぇん、こわい……」
大和田「オラ、泣くんじゃねえよ…」
十神「くく…名探偵君、こういう場合はどうするんだ?」
霧切「待って。いま考えているから」
モノクマ『いや、その、考えるも何も……一人、忘れてね?
ほら、占いが三割当たる!っていう、超高校級の占い師サマをだな……』
舞園「そんな人いましたっけ?」
桑田「さあ~? ……あ!ひょっとしてあの、初っ端から殺された……?
んなわけないだろうしなあ。台詞も無いまま死ぬ奴なんて居るわけないしなあ」
苗木「桑田君、体験版じゃなくて、製品版の話をしてよ」
桑田「悪ぃ悪ぃ」
モノクマ『ちょーっと!これ一体なんなんだべ!?新手のイジメ!?
みんな! あんまりふざけてっと、
俺のモノクマから怒りのドレッドヘアが生えてくっぞ!?』
黒幕「……(にたぁぁぁぁ)」
モノクマ『ああー!! なにそのいやな笑み!? さては何かやったべ?』
黒幕「…ちゃんと説明したら納得するの?」
モノクマ『うわぁぁん! 主役にしてやるからって言うこと聞いたらこのザマだぁぁ!!』
苗木「何だかよく分からないけれど、裁判どころじゃ無くなったみたいだね」
舞園「はい。そもそも被害者も加害者も居なかったんじゃ、裁判になりませんしね」
霧切「被害者は一人、居たような気もするけど……」
みんな「まあアイツなら仕方ない」
【被害者はヤス】
おしまい
最終更新:2011年03月31日 21:52