メッサーシュミット Bf 110 / Messerschmitt Bf 110

国家元帥ゲーリングが鳴り物入りで開発させ、ツェルステラー(駆逐機)と威勢の良い呼称を与えたものの所謂駄作機として知られている機体です。
史実では欠陥機扱いであるが、それは(ゲーリングの「こんなはずは無い!」的な)運用方法の誤りによるといえます。
ドイツ空軍は単発戦闘機に長大な航続距離を持たせることは不可能と考え、爆撃機を護衛して長距離を飛行する戦略戦闘機と急降下爆撃機の護衛や迎撃を任務とする短距離飛行用の戦術戦闘機を区分し、戦術戦闘機には単発戦闘機を、戦略戦闘機には双発戦闘機を生産することとしました。ゲーリング元帥は、これを「駆逐機」と呼び、これを装備した部隊をエリート部隊としました。
駆逐機には爆撃機に匹敵する航続距離とあわせて高い空戦能力が求められましたが、重たい双発戦闘機にそれらを両立させることは不可能でした。しかし、当時は後方銃座を装備することで単発戦闘機とも互角に渡り合えると信じられていました(このような考え方は当時各国共通のものでした。)。駆逐機計画にはフォッケウルフ社のFw 57、ヘンシェル社のHs 124、Bfw社(後のメッサーシュミット社)のBf 110が競作、審査の結果、ドイツ空軍省はBf 110を採用しました。
ポーランド、フランス戦役では長距離飛行が必要とされなかったため、Bf 110の活躍の機会も少なかったのですが、バトル・オブ・ブリテンにおいて、爆撃機を長距離護衛する必要に迫られました。
この戦いでBf 110の真価が試されたものの、結果は惨憺たる物でした。英本土航空戦ではC型と航続距離延伸型のD型が参加しましたが、Bf 110では単発戦闘機に敵うことはできませんでした。
互いが後方をカバーするワゴンホイール戦術も思ったように効果を挙げず、爆撃機を護衛するBf 110にBf 109の護衛が必要という有様でした。
しかし、中にはレーダーに映らない超低空を侵攻し、爆撃、離脱をする戦法も実験部隊によって試行され、大きな効果を挙げています。
その後は、後継機Me 410Fw 190が開発されたこともあり、駆逐機として活躍する場を失ったBf 110でしたが、機首に空対空レーダーを搭載して夜間爆撃機を迎撃する夜間戦闘機として大いに活躍しました。

Aces HighにおけるBf 110

AHではC-4型とG-2型が使用可能です。
爆弾搭載量も大きく、大火力による地上掃射も加えれば攻撃機として相当有効です。特にG型の30mm機関砲は強力で下手な爆弾やロケットよりも役に立ちます。
また、この機体の性能を熟知しているパイロットであれば単発戦闘機との戦いもこなすことができます。
Bf 110が相手だと思って手を抜くとひどい目に遭うので注意したほうがいいでしょう。
Aces High III 3.00パッチ15で3Dモデルが更新されました。
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Bf 110C-4b

バトル・オブ・ブリテンで活躍(?)した型がこのC型です。B型を改良した型であり、爆弾を搭載して戦闘爆撃機としても活躍しました。
増槽が積めないため、航続距離が思ったよりも短く感じられます。
AHでは、本機よりも高速、大火力のG-2型があるため、ほとんど出番がない機体です。

とはいえ、その大火力は戦争後期においても驚異的であり、MAで出会った時にはその火力に注意したほうがいいでしょう(爆撃機などもあっという間に撃墜できます。)。
また、機首に集中的に配置され、プロペラとの同調も不要なため、弾を当てやすいという利点もあります。

主翼の前縁には、自動前縁スラットが装備されています。スティックを急激に引いたりして、迎え角が大きくなると自動的に開きます。
このメッセ-シュミットお得意の、自動前縁スラットの効果もあり、見た目や史実を知っていると、意外なほど機動性が高く感じられるでしょう。
左右独立して自動前縁スラットが動作するため、自動前縁スラットの作動音とともに突然左右のバランスが崩れるように感じられる事もありますが、これを使いこなせれば単発戦闘機との空戦も互角に戦う事ができます。


爆弾搭載量は少な目で、250kg汎用爆弾が2発のみなので、建物の破壊などには物足りなく感じるでしょう。

後部銃座がありますが、火力に乏しく射界が狭い上、射撃手が死亡しやすいので、後部銃座を当てにした戦いは避けた方が無難です。
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Bf 110G-2

AH最強の攻撃機
爆弾搭載量は並ですが、機首の30mm機関砲+20mm機関砲により、全攻撃機中最も破壊力があるといえます。
翼下にWGr21空対空ロケット弾、胴体下に20mm機関砲を追加で装備すると、対爆撃機迎撃で大きな威力を発揮します。

C型同様、G型も自動前縁スラットを装備しているため、ある程度の空戦も可能です(ある程度の慣れは必要ですが・・・)。
特に敵に回した場合、ベテランの操る本機をオーバーシュートしてしまうと30mm機関砲により後方から瞬殺されるので要注意です。
欠点としては、吊り天井系の機動で、失速後もフラップ全開で粘るとケツから地面に落下して抜け出せなくなる悪性の失速があるので、本機に搭乗するときは注意すべきです。
逆に、Bf 110相手に格闘戦を巻き込まれた場合、この癖を誘発させると自滅に追いやることも可能です。

WGr21空対空ロケット弾は、機首に対して少し上向きに取り付けられています。このため、1,000ヤード程度の距離であればロケット弾の重力による落下はあまり考慮しなくても狙ったところに当たってくれます。
敵爆撃機との相対速度にもよりますが、概ね1,000ヤードで爆撃機編隊に対して発射すると、時限信管により空中で爆発して数機まとめてダメージを与える事ができます。
戦闘機に対しても使用できますが、相当慣れていないとダメージを与える事は困難と思われます。

爆弾を飛ばしているとも言えるロケット弾の威力は絶大ですが、命中させるのは難易度が高く、威力が大きいだけに搭載重量も大きいため上昇力の低下も大きく、高高度から侵攻してくる爆撃機の迎撃には早期発見と敵の侵攻意図の読みが大切になります。
射撃後も発射筒が残り抵抗、無駄な重量物となるため空戦性能を悪化させるので敵の護衛機がいる時の使用はよくよく考えた方がいいでしょう。

Bf 110には後部に通信士兼砲手がいます。G-2型になって機銃を2連装にできるようになったものの、やはり火力に乏しく射界も狭いうえ、ちょっとしたことで射撃手が死亡してしまうので、戦力としては期待しない方がいいでしょう。

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性能諸元

機種 重量 燃料 武装1 武装2 増槽 爆弾 EW MW LW
Bf 110C-4b ポンド 230 ガロン 4 x 7.9mm MG17 x 1,000発
2 x 20mm MG/FF x 350〜400発
1 x 7.9mm MG15 x 750発
2 x 250kg爆弾
Bf 110G-2 ポンド 230 ガロン 2 x 20mm MG151/20 x 350〜400発
2 x 20mm MG151/20 x 200発
2 x 30mm MK108 x 120〜135発
1x7.9mm MG15 x 750発
2 x 20mm MG151/20 x
2 x 30mm MK108 x 120〜135発
1 x 7.9mm MG15 x 750発
2 x 300ℓ 4 x 50kg爆弾
2 x 250kg爆弾
2 x 500kg爆弾
4 x 210mm WGr21 ロケット弾

Bf 110G-2 in AcesHighII (by Blade)
Bf 110G-2の空対空ロケット弾で爆撃機を撃墜 (by Blade)


世界の傑作機No.157 メッサーシュミット Bf110 (世界の傑作機 NO. 157)

Messerschmitt Bf110 (Crowood Aviation Series)

第二次大戦のメッサーシュミットBf110エース (オスプレイ・ミリタリー・シリーズ―世界の戦闘機エース)

Messerschmitt Bf 110 C, D, & E: An Illustrated Study : Variants, Weapons Equipment

Messerschmidt Bf 110, Me 210, Me 410. Die Messerschmitt-Zerstoerer und ihre Konkurrenten


コメント

  • 結構使える好きな機体(期待)?です! -- Me262#3 (2012-10-02 21:29:51)
  • 高度がある程度高くなると対爆は厳しい、爆撃機の方が足が早くなるから。 -- 名無しさん (2015-06-16 11:36:33)
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最終更新:2017年02月18日 22:59