('A`)005005のようです

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0、0、5。 0、0、5。 誰もが知ってる知らないコール。 0、0、5。 0、0、5。 誰もが知ってる知らないコール。 0、0、5。 0、0、5。 さあ、呼び出そう。 ('A`)005005のようです その番号を僕が知ったのは、ほんの偶然。 たまたま、何気なく、意図せずして。 それを知ったのであった。 ('A`)「何の番号だ、これ」 六つの数字が規則的に並ぶ。 電話番号にしては短い、よく分からない羅列。 ('A`)「005、005。か」 ぽんと、口に出してみても何も起きない。 意味の無いもの。 この時は、少なくともそう思っていた。 ('A`)「ん、まあいいか」 特に気にも留めずに、ただ何と無くぼんやりと。 意識の表層の片隅に、置いておく。 ('A`)「さて、これからどうするかねえ」 言い忘れていたが、俺は今。 絶賛家出中なのであった。 ('A`)「今日も公園で寝泊りかねえ」 理由なんて無くて、ただ漠然と。 ちょっと家出してみよう、と。 今時の小学生も思いつかないような理由で。 2週間程、家出中なのだ。 2週間、家には戻っていない。 けれど、未だに。 捜索願いが出された雰囲気は無い。 怠惰な警察官は、薄汚れた学生なんか興味が無い顔をして。 どうでもいい視線を、こちらにやりながら通り過ぎてゆく。 ('A`)「そんなもんなのかな」 かーちゃんは、いない。 父ちゃんは、滅多に帰ってこない。 ('A`)「そもそも、気付いてないのか」 自嘲的な笑みがこぼれる。 向かいの幼女が悲鳴を上げて、逃げた。 ('A`)「ウツダ」 死のう、まではいかない、適当な呟き。 ('A`)「はあ・・・」 何をするのもだるい。 動きたくない。 呼吸すらも。 けれど。 ('A`)「苦しいなあ」 流石に、息を意図的に長時間止めるのは難しい。 体が、死に向かうことを拒否している。 ('A`)「なんで・・・」 生きたいのに、死にたい。 死にたいのに、生きたい。 逝きたいのに、死ねない。 死にたいのに、逝けない。 ('A`)「・・・0」 無意識に、言葉が漏れた。 いつの日か知った、あの番号。 ('A`)「・・・0」 最後まで、言い切れるだろうか。 何もかも、やる気の無い、この状態で。 ('A`)「・・・5」 何の意味もないはずの番号。 ('A`)「0・・・」 言ったら、何が変わるのか。 何も変わらないだろう。 ('A`)「0・・・」 けれど。 何かが変わる気がして。 気のせいかも知れない。 これで、変わらなければ、確実に。 僕は折れる。 僕の何かが、折れる。 だけど。 この番号を言わなくても、そのうち。 僕は折れる。 なら、早いか遅いか。 それだけじゃないか。 なら、言ってしまおう。 ('A`)「5・・・っ」 ('A`)「・・・」 言っても何も変わらない わかっていたさ0、0、5。 そろそろ死のうと思ったら 幼女が傍によってきた。 (*゚ー゚)「おじちゃん何をしてるの?」 ('A`)「・・・」 見つめ合うこと約三秒。 家出なんては言えないよ。 (*゚ー゚)「何をしてるの?おじちゃん」 ('A`)「・・・黄昏てたのさお嬢ちゃん     君は一体何してる?」 (*゚ー゚)「待ってるんだ」  ああ、僕だって待っている。  二週間も待っている。  探しに来ないよお父さん。  そして彼女は何を待つ?  それは聞いてもいいのかな? (*゚ー゚)「待ってるんだ」  困るんだ、困るんだ。  そんな瞳で見られても ('A`)「・・・何を待っているんだい」 (*゚ー゚)「お母さん」  0、0、5。0、0、5。 ('A`)「・・・」  そんな呟きから始まった。  また、公園の横を警察が走り抜ける。  今度は怪訝な目で見てる。  人生はそんなものなのだろう。 ('A`)「・・・いつから待ってるの?」  親身になって聞いてあげた、答えは意外なものだった。 (*゚ー゚)グ~ ('A`)「お腹すいてるの?」 (*゚ー゚)コクン ('A`)「ちょっと待ってな、今なんか食い物買ってきてやる」  なんでこんなことをしてるんだろう。  助ける余裕はないはずだ。  むしろ誰か助けてよ。  それでも放置はできなくて、セブンで肉まん買ったのさ ('A`)「はいよ」 (*゚ー゚)「ありがとう」  微笑む彼女は可愛くて  なぜだか僕まで救われた。 ('A`)「早くお母さん帰ってくるといいね」  そんな言葉を幼女に残し、足早に立ち去ったのさ。 ('A`)「さて、これからどうするかねえ」  犯罪者になるのが怖くて幼女から逃げたものの、  特にすることがないのが現状だ。 ('A`)「寝るところ探すか」  寝るとこなんて見つからない。  行くあてなんて見つからない。  僕を探す人はいない。  0、0、5。0、0、5。 ( ^ω^)「ドクオ?ドクオじゃないかお?」 ('A`)「ブーン?」 ( ^ω^)「だおだお、突然休むから心配したお」  ありがとうありがとう。  お前は心配してくれたのか。 (*'A`)「ごめんごめん」 ( ^ω^)「で、何してたんだお?」 ('A`)「自分探しの旅、かな」  旅といっても地元をだけど  本当は自分探しじゃなくて、  見つけたいのは探してくれる人だけど ( ^ω^)「え?」 ('A`)「いや、自分探しの旅に」 ( ^ω^ )  その反応は何なんだ。  いつもは怒るとこだけど  今日は全く怒らない  ありがとうありがとう  心配してくれたのはブーンだけ ('A`)「じゃあ、そろそろ行くわ」 ( ^ω^)「お?まだ続けるのかお?」  続けるさ、続けるさ。  あの人が探しに来てくれるまで  いつまでだって続けるさ。  きっと見つけてくれないけれど  それでもずっと続けるさ ('A`)「またな」 ( ^ω^ )「おいすー」  あれからまたまた一週間。  一人の旅は続いてる。  そろそろ心が折れそうだ。  そんな時には言ってみよう ('A`)「0、0、5。0、0、5。」 ξ゚⊿゚)ξ「あら?ドクオじゃない」 (;'A`)「げ」 ξ#゚⊿゚)ξ「はぁ?げっとは何よ?」 (;'A`)「いや、あまりにも予想外で」  まさかまさかの展開だ。  言わなきゃ良かった0、0、5。 ξ#゚⊿゚)ξ「は?ってか臭いんですけど」 (;'A`)「いや、実は……」  そういやこいつもしたっけな  家出を最近したっけな ξ#゚⊿゚)ξ「……」  事情を言ってもツンさんの  怒った顔は変わらない。 ξ#゚⊿゚)ξ「……アホらし、帰るわよ」  やっぱりこいつにゃわからない。  俺の気持ちなんてわからない。  ツンを拒否する片隅に  そろそろ終わりにしようかと  思いがちょっぴり浮かんだよ ('A`)「0、0、5。0、0、5。」  気づけばツンの目の色は  ちょっぴり赤くなっていて ξ#゚⊿゚)ξ「早く帰るよ」  気づけば平日お昼時  ツンさん学校どうしたの?  無理矢理家まで連れられて  ノックもせずに帰ったら 爪'ー`)y‐「遅かったな」  親父が笑顔で待っていた。 ('A`)「0、0、5。0、0、5。」  おしまい。 [[TOPへ>http://www43.atwiki.jp/boonshousetsu/pages/1.html]] #comment(nsize=40,vsize=10,size=40)
作者:◆Ymtt.Y6YOc氏 0、0、5。 0、0、5。 誰もが知ってる知らないコール。 0、0、5。 0、0、5。 誰もが知ってる知らないコール。 0、0、5。 0、0、5。 さあ、呼び出そう。 ('A`)005005のようです その番号を僕が知ったのは、ほんの偶然。 たまたま、何気なく、意図せずして。 それを知ったのであった。 ('A`)「何の番号だ、これ」 六つの数字が規則的に並ぶ。 電話番号にしては短い、よく分からない羅列。 ('A`)「005、005。か」 ぽんと、口に出してみても何も起きない。 意味の無いもの。 この時は、少なくともそう思っていた。 ('A`)「ん、まあいいか」 特に気にも留めずに、ただ何と無くぼんやりと。 意識の表層の片隅に、置いておく。 ('A`)「さて、これからどうするかねえ」 言い忘れていたが、俺は今。 絶賛家出中なのであった。 ('A`)「今日も公園で寝泊りかねえ」 理由なんて無くて、ただ漠然と。 ちょっと家出してみよう、と。 今時の小学生も思いつかないような理由で。 2週間程、家出中なのだ。 2週間、家には戻っていない。 けれど、未だに。 捜索願いが出された雰囲気は無い。 怠惰な警察官は、薄汚れた学生なんか興味が無い顔をして。 どうでもいい視線を、こちらにやりながら通り過ぎてゆく。 ('A`)「そんなもんなのかな」 かーちゃんは、いない。 父ちゃんは、滅多に帰ってこない。 ('A`)「そもそも、気付いてないのか」 自嘲的な笑みがこぼれる。 向かいの幼女が悲鳴を上げて、逃げた。 ('A`)「ウツダ」 死のう、まではいかない、適当な呟き。 ('A`)「はあ・・・」 何をするのもだるい。 動きたくない。 呼吸すらも。 けれど。 ('A`)「苦しいなあ」 流石に、息を意図的に長時間止めるのは難しい。 体が、死に向かうことを拒否している。 ('A`)「なんで・・・」 生きたいのに、死にたい。 死にたいのに、生きたい。 逝きたいのに、死ねない。 死にたいのに、逝けない。 ('A`)「・・・0」 無意識に、言葉が漏れた。 いつの日か知った、あの番号。 ('A`)「・・・0」 最後まで、言い切れるだろうか。 何もかも、やる気の無い、この状態で。 ('A`)「・・・5」 何の意味もないはずの番号。 ('A`)「0・・・」 言ったら、何が変わるのか。 何も変わらないだろう。 ('A`)「0・・・」 けれど。 何かが変わる気がして。 気のせいかも知れない。 これで、変わらなければ、確実に。 僕は折れる。 僕の何かが、折れる。 だけど。 この番号を言わなくても、そのうち。 僕は折れる。 なら、早いか遅いか。 それだけじゃないか。 なら、言ってしまおう。 ('A`)「5・・・っ」 ('A`)「・・・」 言っても何も変わらない わかっていたさ0、0、5。 そろそろ死のうと思ったら 幼女が傍によってきた。 (*゚ー゚)「おじちゃん何をしてるの?」 ('A`)「・・・」 見つめ合うこと約三秒。 家出なんては言えないよ。 (*゚ー゚)「何をしてるの?おじちゃん」 ('A`)「・・・黄昏てたのさお嬢ちゃん     君は一体何してる?」 (*゚ー゚)「待ってるんだ」  ああ、僕だって待っている。  二週間も待っている。  探しに来ないよお父さん。  そして彼女は何を待つ?  それは聞いてもいいのかな? (*゚ー゚)「待ってるんだ」  困るんだ、困るんだ。  そんな瞳で見られても ('A`)「・・・何を待っているんだい」 (*゚ー゚)「お母さん」  0、0、5。0、0、5。 ('A`)「・・・」  そんな呟きから始まった。  また、公園の横を警察が走り抜ける。  今度は怪訝な目で見てる。  人生はそんなものなのだろう。 ('A`)「・・・いつから待ってるの?」  親身になって聞いてあげた、答えは意外なものだった。 (*゚ー゚)グ~ ('A`)「お腹すいてるの?」 (*゚ー゚)コクン ('A`)「ちょっと待ってな、今なんか食い物買ってきてやる」  なんでこんなことをしてるんだろう。  助ける余裕はないはずだ。  むしろ誰か助けてよ。  それでも放置はできなくて、セブンで肉まん買ったのさ ('A`)「はいよ」 (*゚ー゚)「ありがとう」  微笑む彼女は可愛くて  なぜだか僕まで救われた。 ('A`)「早くお母さん帰ってくるといいね」  そんな言葉を幼女に残し、足早に立ち去ったのさ。 ('A`)「さて、これからどうするかねえ」  犯罪者になるのが怖くて幼女から逃げたものの、  特にすることがないのが現状だ。 ('A`)「寝るところ探すか」  寝るとこなんて見つからない。  行くあてなんて見つからない。  僕を探す人はいない。  0、0、5。0、0、5。 ( ^ω^)「ドクオ?ドクオじゃないかお?」 ('A`)「ブーン?」 ( ^ω^)「だおだお、突然休むから心配したお」  ありがとうありがとう。  お前は心配してくれたのか。 (*'A`)「ごめんごめん」 ( ^ω^)「で、何してたんだお?」 ('A`)「自分探しの旅、かな」  旅といっても地元をだけど  本当は自分探しじゃなくて、  見つけたいのは探してくれる人だけど ( ^ω^)「え?」 ('A`)「いや、自分探しの旅に」 ( ^ω^ )  その反応は何なんだ。  いつもは怒るとこだけど  今日は全く怒らない  ありがとうありがとう  心配してくれたのはブーンだけ ('A`)「じゃあ、そろそろ行くわ」 ( ^ω^)「お?まだ続けるのかお?」  続けるさ、続けるさ。  あの人が探しに来てくれるまで  いつまでだって続けるさ。  きっと見つけてくれないけれど  それでもずっと続けるさ ('A`)「またな」 ( ^ω^ )「おいすー」  あれからまたまた一週間。  一人の旅は続いてる。  そろそろ心が折れそうだ。  そんな時には言ってみよう ('A`)「0、0、5。0、0、5。」 ξ゚⊿゚)ξ「あら?ドクオじゃない」 (;'A`)「げ」 ξ#゚⊿゚)ξ「はぁ?げっとは何よ?」 (;'A`)「いや、あまりにも予想外で」  まさかまさかの展開だ。  言わなきゃ良かった0、0、5。 ξ#゚⊿゚)ξ「は?ってか臭いんですけど」 (;'A`)「いや、実は……」  そういやこいつもしたっけな  家出を最近したっけな ξ#゚⊿゚)ξ「……」  事情を言ってもツンさんの  怒った顔は変わらない。 ξ#゚⊿゚)ξ「……アホらし、帰るわよ」  やっぱりこいつにゃわからない。  俺の気持ちなんてわからない。  ツンを拒否する片隅に  そろそろ終わりにしようかと  思いがちょっぴり浮かんだよ ('A`)「0、0、5。0、0、5。」  気づけばツンの目の色は  ちょっぴり赤くなっていて ξ#゚⊿゚)ξ「早く帰るよ」  気づけば平日お昼時  ツンさん学校どうしたの?  無理矢理家まで連れられて  ノックもせずに帰ったら 爪'ー`)y‐「遅かったな」  親父が笑顔で待っていた。 ('A`)「0、0、5。0、0、5。」  おしまい。 [[TOPへ>http://www43.atwiki.jp/boonshousetsu/pages/1.html]] #comment(nsize=40,vsize=10,size=40)

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