苗「霧切さんはこんな服は嫌い?」
霧「私の好き嫌い以前に、私には似合わないと思うわ」
苗「そうかなあ。僕はそうは思わないけど」
霧「自分の身の丈は自分が一番よく知っているわ。私が着るには、少し可愛らしすぎるわよ」
苗「うーん。でも霧切さんならこういうのも……」
霧「……もしかして、からかっているつもりなのかしら?」
苗「なっ!? い、いや、そんなつもりじゃ……」
霧「私を乗せて似合わない服を着させて、笑いものにしようって魂胆なんでしょう?」
苗「……」
霧「いつも私に振り回されている仕返しをしたかったんでしょうけれど……」
苗「……それは違う!」
霧「?」
苗「僕は……からかおうだなんて思ってないよ! 霧切さんが着たら絶対可愛いと思うから言ってるんだって!」
霧「……!」
苗(って、勢いに任せて僕は大声で何を力説してるんだ?)
霧「……」
苗(霧切さん黙っちゃったし。今更だけど恥ずかしい……)
霧「……見たい?」
苗「え?」
霧「私が……この服を着ているところ、あなたは見たいの?」
苗「う、うん……」
霧「そう、わかったわ。あなたがそこまで言うなら……試しに買ってみようかしら」
苗「ほ、ほんと!?」
霧「ただし……これは私にとってもそれなりに勇気の要る挑戦なんだから」
苗「うん?」
霧「私に挑戦を促したあなたにも、相応の責任を負ってもらうわよ?」
苗「へ? 責任?」
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桑「な、苗木、お前……その格好……プッ」
山「女性物のコートでペアルックとは……斬新ですな……」
葉「ひどいバカップルだべ!」
霧(苗木君とお揃いのコート……悪くないわ)
苗(どうしてこうなった……!?)
最終更新:2011年07月15日 23:05