登山を成功させるために

登山を成功させるために




登頂に明らかに実力の足らない隊員を参加させない

各山の攻略ページに記載しているが、登頂するために実力が足らない隊員が参加していると全体全滅という最悪の事態を招きかねないので参加隊員の選抜は慎重に行う。ほぼ全ての登山に参加できるのはSSランク以上の隊員であることを念頭に置いておく


高度順応

作戦初期段階の高度順応は順応高度+1200~1500mで行わせる。
高度障害は作業の遅延を招くので可能な限り避けたいアクシデントである。
作戦開始初日は全隊員がBCの高度までしか高度順応していない。このためBCの高度+1200-1500の高度まで登攀させて(BCの高度が5200mの場合6700m前後)隊員一覧表か隊員個人情報で最高到達高度がその高さにまでなったら速やかに下山させる。ちなみにその地点に立ち止まって最高到達高度がその高さになるまで要する時間は約30分である。行って直ぐ帰ってしまってはその高度に到達した事にならないので注意が必要。おおよそではあるが、順応高度より1500mを超えると高度障害を起こすので無理に作業を押し進めていくとさらに症状は悪化し取り返しのつかない事態に陥る事があるので注意が必要である。高度順応が順調に進んだら順応高度より+1000mを目安にして登攀または作業をさせて下山させるという作業を繰り返せば、まず高度障害を発症させることはないだろう。


高度障害を発症させずにキャンプに滞在させる為の方法

原則として、現在いるキャンプより-200mの範囲内まで高度順応していれば高度障害は発症しない。その範囲内よりも大幅に下回る高度での順応しかない場合は、キャンプより200mから300m上方まで登攀させて速やかに順応している高度まで下山させるのが最良である。あとはキャンプの高さまで順応するのを待ち移動させる。


凍傷

基本的に7000m以上の高度で発症する。
凍傷を発症しやすい条件としては第一に低温である。そして第二に強風であり第三に悪天候である。そして順応高度が低いと凍傷の発症と重症化を早める。強風時の行動も凍傷を誘発し易い。たとえば高高度(7000mを超える高さ)で高度障害中度まで進行した場合、登攀速度が落ちて凍傷にかかりやすくなる。これが強風時の場合は事態はさらに困難なものになる。登攀速度が著しく低下し凍傷中度まで進行する。BCまでの距離は容易には近づいて来ず、ビバーグを余儀なくされる。このシチュエーションになった場合、隊員には100%確実な死が用意される。この様な状況を招かないためにもきちんと順応高度を上げておき、凍傷に対して万全の態勢を整えておく事が肝心である。特に無酸素登頂は凍傷との戦いとなるので注意が必要である。


食料

ルート探査を同時に行っている登山ではどうしても登山日数が延びてしまうので、余裕が持てるだけの食料パックを持っていく。BCに全体の食料の約3分の1を必ず残すように計算した上で残りの食料を前進キャンプへ荷揚げしていく。


登攀速度2500m/hを大きく下回る状態で行動しない

荷物を持たせると最大で4000m/hある登攀速度が下がっていく。運搬能力が低いとこの数値が極端に下がっていくので気をつけなければならない。登攀速度が極端に下がると滑落や雪崩に遭う危険性が高くなるので2500m/hを大きく下回らないように荷物を持たせる。


ルート選択


スノーブリッジ、ピナクル、スラブのあるルートは可能な限り避ける
この3つの地形は登攀に時間がかかる。どれも滑落危険度が著しく高く、回避能力の低い隊員には非常に危険なルートであると言える。さらに登攀速度もこれらの地点では遅く、作業の遅滞やアタック成功の妨げにもなりかねない。ピナクルは滑落の危険や、登攀速度の低下に加えて、風向影響度が高い為、強風時には滑落と速度低下による凍傷と二重苦の様相となる。そして難易度の高い三大壁ルートではスラブをどのルートでも通らなければならないのでルート工作を可能な限り施し、少しでも滑落の危険性を下げる事が必至である。これらのルートを通るときは必ずルート工作をしておきたいところである。


ルート工作

ルート工作には滑落、雪崩の予防や、ルートを見失うリスクを減らしてくれる効果があるので、特別な事情が無い場合には丁寧にルート工作を行う。


キャンプ設営

最終キャンプは、頂上まで時間がかかりすぎない地点に設営する。
標高の高いシシャカンリ、K-0では最終キャンプで出来るだけ高度を稼いでおく。


ビバークは可能な限り避ける

ビバーグは凍傷を発症しやすい。そしてビバーグをする段階で中度の凍傷に侵されている隊員は重度の凍傷になりやすいので、可能な限り避けたほうが良い。ビバーグする場合は次の条件に全て該当する状況下である事が望ましい。
1. 全員障害が無く、もし障害があったとしても軽度の凍傷、若しくは軽度の高度障害である。
2. 順応高度よりもビバーグ地点が+500m以内である
3. 高度6500m以下で下山時に壁が無い事(凍傷を悪化させたくない場合は6000m以下)
4. 猛烈な吹雪で視界が悪く、無理に下山させると確実にルートを見失う可能性がある場合


アタック

  • 強風、悪天候時のアタックは避ける
  • 風向影響度の高い地点(リッジ、ピナクル、頂上など)にカーソルを合わせておき風速が強くなっていくか弱くなっていくかを見極める。
  • 高度順応が頂上より1000m以上低い場合は高度障害を発症しやすいので順応させてからアタックさせる。



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最終更新:2011年01月14日 05:39