最高のS/その誤解解けるとき  ◆.ji0E9MT9g



「リュウタ、皆さん、本当、ごめんなさい!」
「ううん、麗奈が帰ってきてくれたから全部許す~」
「……ありがとう」

放送を目前にして、翔一と真司、麗奈は病院に戻ってきていた。
達成感に溢れている翔一たちを見て、病院を守り預かっていた翔太郎と名護、そして総司もまた笑みを浮かべた。
唯一一人、三原だけは、その場にいてもなお、顔を引きつらせたままであったが。

「……あの、三原さん」

言われて三原は、背けていた目をゆっくりと麗奈に向けた。
その瞳には隠しようもない怯えが含まれていたが、しかしそれに対し誰も咎めることなどしない。
人外に友好的な存在がいると知っていることと、自分で制御できない人外の力を持っているものを受け入れられるかは、似たようで全く異なる話だからだ。

もしも、三原がどうしても恐怖でいても立ってもいられなくなってしまうようであれば、麗奈を特別視しすぎず、彼を尊重して麗奈と物理的距離を離さなければならない。
少なくとも、こんな状況に巻き込まれた一般人に今の麗奈を文句もなしに受け入れろ、という方が、よほど悪であり、傲慢な考えであった。
故に待つ。

三原の答えと、そして自分たちが取るべき彼女への接し方を見極めるために。

「俺……やっぱり今の間宮さんは怖いです」

そんな空気を感じ取ったのか、三原は震える身体を押さえながらそう声を絞り出した。
真司や総司は一瞬残念そうな顔を浮かべたが、しかしそれが世間の当然の声なのだ、とやるせない気持ちを飲み込んだ。
では、このまま麗奈と翔一を別室待機にするべきか、と場の空気が固まり始めるが。

「でも……怖がってばかりじゃ、何も始まらないと思うから。だから……俺も間宮さんと一緒にいます」

その目は潤み、今にも涙が溢れ出しそうだったが、しかし三原はしっかりと麗奈を見据えてそう言った。
それに対し、誰しもが呆気に取られる。
先ほどまで恐怖していただけの一般人が、何をどうしてこんな言葉を言うようになったのか、と。

「修二、すごーい!僕が鍛えただけあるねーやっぱり!」
「……そうでもないよ」

伏し目がちにそう言って、彼は再び所在なげにそこに座り直す。
未だに彼に仮面ライダーとしての覚悟やもちろんそれになりたいというような気は一切見られないし、総司と異なり不満などを戦いにぶつける気もないようである。
しかし、それに対し苛立ちをぶつける者などもう誰もいない。

こういった戦えない人々を守ることこそ、自分たち仮面ライダーの仕事であり、逆に彼が望まない限り戦わなくて住む世界こそが、自分たちの目指す世界なのだから。
――無論、今がそんな甘い状況か、という疑問は拭いきれないのだが。
そうして、今この場で人間に受け入れられた麗奈は、嬉しそうな笑顔を翔一に向けて、翔一もそれに笑顔で返した。

ここまでは、全く以て順調にことが運んでいる、だが次が一番の問題であった。

「総司……さん」
「うん、わかってるよ、間宮さんの中のワームが暴れ出さないように僕は別の部屋にでも――」
「いいえ、総司さんも側にいてください」

言いながら寂しげな表情で立ち上がった総司をそう留めたのは、他でもない麗奈であった。
えっ?と困惑する表情を浮かべる総司に対して、麗奈の後ろで様子を見守っていた真司がゆっくり歩を進めてくる。

「……さっき、戻ってくる間にさ、話してたんだよ。それで、間宮さんが人間としていたいって感じる中で、自分のせいで輪から外れる人がいたら絶対に嫌だって、そう言ったんだよ」

真司の言葉に対し、麗奈はこくりと頷いた。
つまりは自分を人間と同じように扱って環境も前のままがいい、ということであろうか。
しかし、と総司が立場上言葉を出しにくいながら口にしたのを受けて声を出したのは未だにベッドに座ったままの名護であった。

「しかし、それはあまりにも危険じゃないのか?ワームとしての“間宮麗奈”をあなたが制御できない以上、俺としても総司君にリスクを負わせるわけにはいかない」
「……それなら大丈夫です。俺が、麗奈さんも、総司さんも守りますから」

ここに来て初めて甘い考えではないかと咎めるような発言をした名護に対して、そう言い切ったのは翔一であった。
その表情には自信が満ちあふれていて、不可能なことなど何もないと言っているようであった。
だが、とはいえそれはあまりにも温い考えでは、と名護が口を開き掛けたその時。

「……いいじゃねぇか名護さん。間宮さんだって、変わりたいって思ってんだ。ワームだかって怪物に乗っ取られちまうにしても、今の間宮さんは人間で、そのままでいたいって願ってんだからよ」
「だが、翔一君の注意がずっと続くわけでもない、気を抜いた隙に、ワームが現れる可能性も――」
「名護さんらしくないね。僕なら大丈夫、だって貴方の弟子で、一人前の仮面ライダーだから。……でしょ?」

そう言って笑いかけてくる総司を前にして、もう名護には言葉を紡ぐことなど出来なかった。
弟子可愛さに無用なリスクを避けるべきかと気負いすぎたが、自分の考えが間違っていた。
彼はもう天道総司でさえ認める一人前の仮面ライダーであり、自分と対等な存在なのだ。

そして精神的に不安定な状態の間宮麗奈を連れ戻してきた、ヒビキと知り合いのライダー、津上翔一もまた一人前の仮面ライダーだ。
であれば、自分がこれ以上世話を焼くのは、ただのお節介に過ぎない、と彼は首を振る。
総司君のコーチとして頑張るというのと彼のしたいことを余計なお世話で封じ込めることは全く異なるのだ。

(先ほど翔太郎君に首輪解除について聞いた時に、にべもなく否定されたことを、少し引きずってナーバスになっていたのかもしれないな)

橘から聞いた、ガイアメモリのある世界の参加者であれば首輪を解除できるかもしれない、という説。
大ショッカーの天敵であるディケイドもいる手前、そんな存在がいてもおかしくないか、と考えてしまったのもまた事実。
しかし彼の相棒のフィリップであればあるいは、程度の返答であったことに、自分でも気付かないほどダメージを受けていたというのだろうか。

しかし、そんなことを考えていてばかりではいけない。
息を一つ吐いて、彼は気持ちを切り替える。

「……そうだな、俺らしくもない。君たちを信じよう、翔一君、総司君。間宮君がワームとしての心で誰も襲ったりしないように、俺たちでしっかり守ろう」
「……ありがとうございます、皆さん、本当に、ありがとう……!」
「あ~、麗奈さん泣かない泣かない。ほら、俺の作ったおにぎりありますから、ね?」
「お前一体何時作ってたんだよ……」
「さっき、何かないかな~って病院の中探してたときに炊飯器見つけちゃって。
もしかして!って思って覗いてみたらおいしそうな炊きたてのごはんがあったんです、だからそこから拝借してきました。あ!いっぱいあるんで、翔太郎さんたちも、どうぞどうぞ」

言いながら先ほどまでの緊張感が嘘のように失せていく空間の中で、その中心に翔一はいた。
それを見ながら、やはりこの男には敵いそうもないと真司は思う。
自分も大概雰囲気を壊すだとか、緊張感がないだとか言われるが、この男は段違いだ。

もし彼が自分の世界のライダーバトルに参加していたら、きっと三日も持たずに皆戦いなど馬鹿馬鹿しくなるだろう。
翔一という男は、城戸真司を以てそう感じさせるような空気を放つ男であった。

「うまっ!何だこれ、ただの具なしおにぎりなのにうめぇぇぇぇッ!?」
「えへへ、一応これでもレストラン持ってますんで、簡単な料理でもこだわりがあるんです」
「確かにうまい、……大ショッカーを倒したら、妻と一緒に君のレストランへ行こう」
「どうぞどうぞ、もっと大人数でも大歓迎ですよ。あっ何だったら皆でいらしてくださいよ」
「そうだな……って名護さん妻帯者なのかよ!?道理で年齢の割に落ち着いてると思ったぜ」
「何を失礼な、俺は新婚だぞ、式の途中でここに連れてこられた……」
「……色々凄い話だなおいッ!」

空腹の中にうまい食事を取ったことで、傷だらけの戦士たちはいつの間にか笑顔で話し出していた。
全員その翔一が握ったおにぎりを笑顔で――。
否、一人すすり泣いているものがいた。

それは――。

「総司君、どうしたの?もしかして、おにぎりは嫌いだった?」

総司だ、笑顔の周囲の中で一人だけその目から涙を流し続けていた。
その様子を受けて先ほどまで笑い合っていた名護たちもそれに注目するが、それを受けて総司は涙を拭いながらえへへと笑った。

「だって、今までこんな楽しい時はなかったから。……皆で一緒にご飯を食べるってだけなのに、こんなに楽しいんだね」

そう言った総司の目はなおも涙を流していたが、しかしそれは決して悪い涙ではなかった。
まるでそれは、世界は自分を拒絶するのみなのだ、と決めつけて全てを壊そうとしていた過去の自分を戒めるような涙であった。
世界にはこんな素晴らしいことがあるのだ、ただ気の置けない友達と食事を囲むだけでこんなに楽しいのだと、彼は今の今まで全く知らなかったのだ。

「あ……ふふっ」
「何だ、何故俺の顔を見て笑う」

と、それまで泣いていた総司が、名護の顔を見て笑った。
それにつられたように周囲の真司も、翔一も自分の顔を見て微笑みを浮かべているのに気がついて、名護は困惑する。
それを受けて、横のベッドに座ったままの翔太郎が、仕方ねぇな、といった表情でキザに指を指して。

「名護さん、気付いてねぇみたいだけど、あんたも今、泣いてるぜ」
「なッ……?」

驚いて自分の頬を触れば、僅かに濡れた感触が伝わった。
どうやら、自分の尽力で幸せを当たり前に享受できるようになった彼の言葉を受けて、思わず目頭を熱くしてしまったようだ。
しかしそれも、仕方あるまい。

数時間前までの彼は、仮面ライダーがなぜ人を守るのかすらわからないただの子供であった。
だというのに、今の表情には世界を、弱い人々を守りたい、という強い信念が込められている。
こんな短時間で目を見張るほどの素晴らしい成長を見せたのだから、コーチ冥利につきるというものだ。

とはいえ、涙を流したままではしんみりした空気に浸ってしまうというものだ、ではむしろ自分の今の役目は――。

「これは涙じゃない、ただ目の洗浄作用が……」
「ふーん、じゃあ僕のことはどうでもいいんだ、僕が泣いてても関係ないんだー?」
「い、いや、そういうわけでは――」

名護がそこまで言うと、総司は思い切り笑った。
今まで見た中で、最高の笑顔だ。
それにつられるように、翔一も、真司も、翔太郎も、あの間宮麗奈と三原でさえ声を上げて笑っていた。

そうだ、これでいい。
皆を笑顔に出来るのなら、皆が持つ、心の中の音楽をよりよいものに出来るなら、この程度のおどけ位進んでやるというものだ。

(見ているか、紅音也。これが俺の遊び心だ。貴方から学んだから、こうして彼を、皆を笑顔に出来た、そのことに本当に感謝する)

昔の自分ではプライドが邪魔をして出来なかっただろう行動。
過去に行き、ちゃらんぽらんに見えて信念を持った紅音也と交流したことで、今の自分があり、今の総司がいる。
それに対する感謝を心の中で呟くのに対し、きっと奴は「男に感謝されてもうれしかねーよ」と悪態づくのだろうとそう思ってまた少し笑う。

あぁ、きっと自分は、この思い出さえあればどこまでだって行ける。
この場にいる誰もがそう思う中、この瞬間を失いたくないと、彼はまた一口おにぎりを口に運んだ。




皆がおにぎりを食べて少し経った後、放送まであと30分を切った時点で、名護たちはついに起き上がっていた。
先ほどまで翔一たちの留守を預かる間起きていたせいで眠気が覚めた、というのも理由の一つだが、何より放送までの短い時間を利用して少しでも情報交換を行うことが必要だ、と考えられたためだ。
そして、まずは最も短い時間で行える変身制限に関する確認が行われた。

名護から告げられたのは十分の変身制限、そして一度利用した力は同一人物は二時間使用不能になるということ。
逆に言えばアイテムには制限はかからないので誰でも使える能力を持っているとチームで効率的だ、ということも付け加えられた。
そして、意外なことに翔一からも進展があった。

それは通常の形態より強化された形態を使用すると変身可能時間が半分になる、ということであった。
これには名護も目を輝かせ、ライジングイクサの使用にも注意すべきか、と一言呟いていた。

そして、それで変身制限に関するものは大体出尽くしたので、次に支給品の整理が行われた。
まず翔太郎の荷物の開示であった。

「あ、そーいやこれ借りっぱなしだったな、ありがとよ名護さん」
「あぁ、君こそ約束を守って無事生きていてくれたことに感謝する」
(……まぁ僕が過去に戻って助けなかったら死んでたんだけど、それは別にいっか)

そう言いながらイクサを手渡す翔太郎に対して、総司は内心複雑な感情を抱いたものの、別に空気を壊してまで言う話ではなかったため、口を噤んでいた。
と、次に彼が取り出したのは子供が描いたような、男の子と女の子が並んでいる絵、使い道はなさそうだが……。

「それ……草加が子供の頃描いた奴だ」
「草加……草加雅人か、確か乾君が仲間だと言っていた」

それは、草加雅人が流星塾にいたころ、描いた絵であった。
男は草加、そして横にいるのは……。

(真理、なんだろうな、やっぱり)

絵を見つめながら、三原は複雑な感情を抱く。
幼年期よりの彼のあこがれの女性、園田真理。
この場で第一回放送を前にして死んだ彼女に対し、彼はどうしたのだろうか。

過去の同級生への懸念を抱く三原を尻目に、翔太郎は次の支給品を取り出す。
そこにあったのは、銀に輝くZECTのマークの入ったバックルであった。

「これは、まぁ十中八九総司の世界のものだよな、ゼクター、だか言うガジェットで変身できる、っていう」
「そうだね、でもそれをさっきの戦いで使ってないってことは……」
「あぁ、お察しの通り、どうやら俺じゃこいつには認められないらしい」

全く困ったぜ、とキザに帽子を触る彼だが、その実表情はそこまで明るくない。
認められさえすれば力になるのは確実なのに、この12時間ほぼ片身離さず持っていたのに認められないところを見ると、もう自分には扱えないと判断するべきだろう。
と、それを欲しい人がいれば譲る、という空気の中で一応全員が手に持ってみてゼクターを呼んでみるが、しかし誰の元にも現れない。

であればこの状況では誰が持っていても変わらないのと同じ、誰か手を挙げればそのまま譲るという状況で、誰も率先してそれを受け取らないか、と思われたその時、おずおずと手を挙げる者が一人。

「……あの、それ、私がもらってもいいですか?」

意外なことに、それは間宮麗奈であった。
本来ワームを倒すために作られたライダーシステムを彼女が受け取ろうとする動きは流石に怪しく、眉を潜めるのを抑えることは出来なかった。
そんな空気を察したのか、麗奈は申し訳なさそうにして、しかしその手を下げることはしなかった。

「あの、私、ずっと守られてるだけは嫌なんです。もう一人の私にも勝てる力を私自身が手にすれば、もしかしたら彼女は出てこないかもしれません。だから誰も欲しくないなら私がって……思った、ん、ですけど……?」

自分なりに理由を述べる彼女に対し、周りの仮面ライダーは目を丸くしていた。
何かまずいことでも言ったか、とそう身体を強ばらせるが。

「やっぱり麗奈つよーい!自分と戦うなんてかっこいいしー!」
「俺も、リュウタの言うことに賛成です。格好良いじゃないですか間宮さん、翔太郎さんさえよければ、そのベルト、渡してあげてください」
「そうだな、逆にいやぁ、ワームになった時の間宮さんにはガジェットも力を貸さねぇかもしれねぇしな」

本来ワームを倒すための装備なのだから、ワームを認めることなどないだろう、とそう翔太郎は判断して彼女を信じてベルトを渡す。
――本当は、特殊な条件下であれば、例え資格者がワームであっても、その本能を取り戻しても、ゼクターは問題なくその力を貸すのだが。
短い時間で、かつそのようなレアケースはこの場で起こりえないだろうと判断した天道によって、そのような事例が起こりうるとはこの場の誰も知ることはなかった。

「さぁて、俺の支給品はこれで終わりだな、次は――」

そうして、その後も順調に支給品の交換は進んでいった。
名護から翔太郎にメタルメモリの譲渡があり、修二、翔一のものは何ら――精々翔一がデイパックにつけていたふうと君キーホルダーに翔太郎が反応した程度で――他の参加者の者ではなかったと言うことだった。
次にデイパックを開けたのは真司だ。
てるてる坊主はなにやら思い出の品らしく大事に仕舞い込んでいたが、続いて自分のカードデッキを取り出し――。

「おい、それ俺前に似たようなのを紅を殺した奴が持ってたのをみたぞ」
「それは本当か、翔太郎君!」
「あぁ、間違いねぇ、ここに入ってるカード全部黒にしたみてぇなのだった」

このドラゴンの黒い版にやられたんだ、と悔しそうに呟く翔太郎に対し、真司は驚きの顔を浮かべる。

「ちょ、ちょっと待て、13人の仮面ライダーは、俺が最初に持ってたアビスで全員じゃなかったのかよ!?」
「……そういうことになるな、俺としては君の言う神崎士郎がルールを破っていた、という方がしっくりくる。いつの時代も、殺し合いなど強要するような輩には嘘がつきものだ」

だから大ショッカーも信用ならない、と呟く名護に対し、真司もまた複雑な表情を浮かべたまま、しかしそれ以上話を続けはしなかった。
続いて開示されたのは麗奈のもの。

厚くてこの場ではとても読む時間のない本の束を翔太郎が愛読書であると欲し、素直に譲渡する。
続くのはファンガイアバスターの名を持つ銀色のボウガンのようなものであったが――。

「それは……ファンガイアバスターか」
「名護さん、知ってるんですか?」
「いや、俺が使ったこともあるが、それより妻がいつも使っていた……」

どこか遠い目でそう呟く名護に対し、麗奈は無言でそれを差し出した。

「……やめなさい、俺は別に感傷に浸りたいわけでは――」
「そんな話じゃないですよ、ただ、好きな人のものくらい、自分で持っていたいじゃないですか」

そう言って、彼女は薄く笑った。
その笑顔は儚かったが、しかし美しく、妻帯者である名護でさえ一瞬目を奪われてしまう。

(いやいや、そんなところまであの男のちゃらんぽらんさを真似る必要はない!俺は妻一筋だ、恵一筋なんだ!)

それをこの場で彼の妻となった恵が聞いていたらやはりいつもの調子で「馬鹿じゃないの」と言って笑っただろうか。
そんなことを考えるが、しかしこれは感傷ではないだろうと彼は思う。
いつか必ず帰る場所、待つ妻の物を持つのは、決して戦士に許されぬ甘えではないはずだ。

と、自分をそう言い聞かせて、彼は一言の礼とともにデイパックにそれを仕舞い込んだ。
それを見て総司と翔太郎は完璧に見える彼の弱点を見つけたような気分で顔を見合わせて笑っていたが。
そして、次にデイパックを開いたのはリュウタであった。

「これとー、あとこれは良太郎のでしょー?だから気になるのは――」
「――それ、風間さんの……!」

リュウタロスがデイパックから取り出した中で、一番小さいただのグリップのようなものに、麗奈は反応した。
マークなどから考えるに、恐らくはこれもカブトの世界のものなのだろうが――。

「ごめん、リュウタ、それ、間宮さんに渡してあげられない?」
「えー、でもこれ元々僕のやつー」

言って足をばたつかせ駄々をこねる紫の怪人に対し、翔一はそんなことなど日常茶飯事、といった様子で近づいて、耳打ちする。
すると、

「麗奈、はいこれ」
「リュウタ、いいの……?」
「うん、もちろん!大事にしてね!」

すぐに彼は麗奈にそれを渡したのだった。
嬉しそうにまた座り直すリュウタロスを見て翔一もまたその頭を撫でる。
そんな様子を見て、真司は翔一に密かに耳打ちした。

「おい、お前なんて言ったんだよ、まさかまた間宮さんは風間さんを好きだってことバラしたんじゃ……」
「やーだなぁ、勘違いしないでくださいよ城戸さん、俺はただ『ここで我が儘言わないで渡したら格好良いぞ』って言っただけですよ」
「な、なんだ、俺はてっきり……」
「本当にもう、デリカシーないんだから城戸さんは」
「誰がだよ、誰が!大体お前はなぁ――」
「……う“っう”ん!」

思わず声が大きくなっていた真司を咎めるように、名護がわざとらしく咳払いをする。
それを受けてすんません……と塩らしく小さくなる真司を見て、翔一はまた一つ笑顔を浮かべるのだった。
といったところで、気持ちを切り替えてリュウタが最後に取り出したのは、SMARTBRAIN社のロゴの入った大きなトランク型ツールであった。

「これは……仮面ライダーファイズ、つまり乾巧君の強化ツールか、ここに彼がいれば……」

それに反応したのは名護である。
純粋に仲間に対する無念を口にしただけだったのだが、それに対して反応したのは翔太郎であった。

「……ちょっと待てよ名護さん。今あんた、ファイズの正体を知ってるって言ったか」
「あぁ、一度俺と行動を共にしてもいたが……」
「人類に味方するオルフェノクを殺すような奴とか!?」

怒声と共に立ち上がった翔太郎を見上げながら、しかし名護は困惑した表情を浮かべるのみであった。

「……一体何を言っているんだ翔太郎君、一から説明してくれないか」
「俺が最初、木場さんって人と一緒にいたのは言ったよな。……その木場さんが言ってたんだ、ファイズは善良なオルフェノクを傷つける悪魔みてぇな存在だってな」
「……それは、多分違うと思う」

いきり立つ翔太郎に背後から声をかけたのは、意外なことに三原であった。
そう言えば彼も木場と同じ世界の住人であったか、と思うと同時、名護も口を開いた。

「……彼の言うとおりだ。乾巧は我々と同じ種族などで他者を判断しない、善良な仮面ライダーだった、この目で見た俺が言うんだから間違いない」
「でも木場さんは――!」
「巧君もオルフェノクだ」

思わず熱くなりかける翔太郎に対し、冷や水を指すように名護は言う。
それに対しえ?と間抜けな声を出したのを聞いて、名護はやはりか、と目を伏せた。

「翔太郎君、この場に参加させられている参加者には、その参戦時期にばらつきがある、というのは言ったな。……巧君は以前は勇治君とお互いの正体を知らぬまま傷つけ合った時期があったと言っていた。
恐らく君が出会った勇治君はそういった時期から連れてこられたんだ」
「じゃあ、ファイズは敵じゃないってのかよ?」
「あぁ、君にとってはもちろん、そして勇治君にとってもな」

言われて、翔太郎は帽子を押さえた。
一体、自分はこの12時間ほどを意味のない恨みと共にいたというのか。
全く以てそれでは彼の無念を晴らしようもないではないか、と彼はため息をついた。

しかし、そんなことに気を取られていては時間がなくなってしまうと、支給品の開示は続けられた。
最後にデイパックを広げたのは総司であった。
自分の使うゼクターやベルトを取り出した後に、彼はもう一本の銀色のベルトを――。

「あー!それ電王のベルトじゃん!なんで総司がそれを持ってるの!?」
「え、これは、その……」

それは、第一回放送前、自分が病院を訪れた際に最初に殺した黒い鬼が持っていた物だった。
それを使うところすら見なかった総司には全く使い方もわからなかったのだが、まさかここでリュウタがそれを知っているとは。
もしかすれば彼の仲間を殺してしまったかもしれない、と口の中の水分が一瞬で蒸発していく総司に対し、しかしその視線の先で名護は自分を見つめていた。

『正直に話せ。例えそれで君が非難されようと、俺は君を支える』

目だけでそう語るかのような強い眼差しに彼は根気負けして。
一度ゆっくりと唾を飲み込んでから、その口を開いた。

「……これは、黒い鬼みたいな怪人から取ったんだ、悪の組織がどう、とか言ってたけど――」
「鬼!?もしかしてそれって、モモタロス!?総司、モモタロスのこと、殺したの!?」

――あぁ、やってしまった。
剣崎一真といい、モモタロスといい、自分が殺したものは皆善良な仮面ライダーとその仲間ばかりではないか。
一斉にリュウタからの敵意が膨れあがるのを感じつつ、彼はただ過ちを謝罪するだけしか――。

「待てよリュウタ、モモタロスって、赤い鬼だったんじゃないのか?それなら、総司さんの見た黒い鬼っていうのは、お前も知らないって言ってたこの名簿のネガタロスって奴かもしれないじゃないか」
「あ!そう言えばいたねそんな奴!僕も全然知らないの」

しかしそんな総司に助け船を出したのは、三原だった。
彼は名簿の中で彼が知らないと言ってすぐ忘れていた参加者のことまで覚えていたのだ。
もしかすれば自分の行為は現在であっても咎められるものではないのでは、と総司は胸をなで下ろした。

が、そんな総司の後ろで、あの、とらしくなく暗い声をあげる者が一人。

「俺、その赤い鬼みたいな奴、……モモタロス、でしたっけ?見たかもしれません」
「え、本当に!どこでどこで!?」

はしゃぐリュウタロスに対して、翔一はここに来て初めて俯いた。
それに対して、先ほどまで同じ表情をしていた総司でさえ不審に感じる。

「ここから南の方の――G-1、でしたっけ、工場があるところです。そこで……多分モモタロスの遺体を俺は見ました」

告げられた言葉は、あまりにも重く。
しかしそれだけでは、正直ここまで翔一が沈む理由が分からない。
もう少し早く着ければ救えた命だったということか?とその場にいる者が納得しかけて。

「それで、モモタロスを倒したのは誰だか知ってるのー?僕そいつやっつけたい~」
「それ、は……」

そう言って、彼は横にいる真司を見た。
今の今まで理解の追いついていなかったところが、いきなり氷解したようで、真司は翔一がそれ以上言葉を紡ぐのを止めようと――。

「俺、多分モモタロスを殺しただろう人と、ずっと一緒に行動してました」
「――え?」

その言葉に、誰しもが言葉を失った。
明るく、誰にでも心を開かせることの出来る彼が、殺し合いに乗った参加者と共にいたというのか、一体何のために?
膨れあがる緊張感を受けて、翔一は覚悟したように、その口を開いた。

「その、モモタロスもリュウタも、見た目はわかりやすく怪人、って感じじゃないですか。だから俺、それを倒したその人はきっといい人なんだろうって、勘違いしちゃって……」

字面だけ見ればいつもの彼らしい軽い言葉に見えるかもしれない。
しかし、それを告げる翔一の顔はとても暗く。
だが彼と会話している張本人は、そんなことを気にすることすらない。

「ふざっけんなよ!モモタロスがそいつに殺されたのにお前そいつのこと倒してもくれなかったのかよ!」
「……いいえ、俺が倒しました」
「……え?」
「俺が倒しました。あの人は、未確認って言って、人を無茶苦茶な方法で、……ゲーム感覚で殺す、そんな奴らの一人だったんです」

そう言って、今度は翔一がリュウタを見据えた。
きっと、彼はこれで許してもらう気などない、どころか、ここでリュウタが怒りを覚えて自分にぶつけてくるなら、甘んじてそれを受けるつもりでいる。
流石のリュウタも、そんな相手には何も言えなくなって、やりきれない思いを抱いたまま、総司に向かってずんずんと向かっていく。

「……これ」
「え?」
「これ、ちょうだい。これがあれば僕も電王になれるから」
「もちろん、良いけど……」

そう言うが早いか、リュウタは少々乱暴に総司の手からデンオウベルトを取って、そのまま背を向けて椅子に座った。
翔太郎の次はリュウタロスか。
ここに集まった8人にこの12時間だけでどれだけのドラマがあったのか、と思うが、しかし今はそれに気を取られている場合ではないと総司は支給品を取り出す。

「それは……ラウズカード、ダイヤということは、橘のものか」

それに反応したのは、名護であった。
仲間の強化に必要なアイテムがここに集まっているもどかしさを抱きながら、それを回収しようと――。

「……ちょっと待て、それってあの黒と赤のハートの目をした仮面ライダーの使ってたやつと同じじゃねぇか」

そのカードに見覚えがあったのか、翔太郎が口を挟んでくる。

「黒と赤で目がハートの仮面ライダー?それがどうかしたのか?」
「あぁ、木場さんを殺した奴だ、なぁ名護さん、もう俺が木場さんの為にしてやれるのはそのライダーを倒すことだけだ、もしなんか知ってるなら教えてくれ」
「橘から聞いた話で、君の言う特徴と一致するのは仮面ライダーカリス、相川始だろうな」
「なるほど、カリス……って、え?」

そこで、ついに彼の思考は停止した。




「あー、ったくこんなことしてる時間じゃねぇのはわかってるんだけどなぁ」

こういうところがハーフボイルドって言われんだよな、と自嘲しつつ、翔太郎は一人別室で夜風を浴びながら黄昏れていた。
こんなことをしている時間でないのはわかっている。
しかし翔太郎は今の状態でもう一度仲間たちと情報を交換する気にはなれなかった。

自分がガドルから助け、そして少しの間行動を共にした相川始。
名護が話を聞いた橘朔也の話では、彼はその世界にいるアンデッドの頂点、ジョーカーであり、しかし最近では仮面ライダーとしてアンデッドの封印のために戦っている、という話であった。
故にこの場でも仲間として接することが出来ればそれに越したことはない、と橘の話では友好的な人物として捉えられていた。

だが、結果としてはどうだ。
この殺し合いが始まってまだ一時間も経たない内から彼は木場を殺した。
翔一のように勘違いによるものではない。

自分たちはどちらも生身であったところを襲われたのだから。
それに、自分の顔も知っているはずだというのに、その後も自分と何もなかったかのように行動を共にし、謝罪の一つもないなど、悪意を認めざるを得ないだろう。
であれば、始は完全に敵なのか、そう考えて。

『その亜樹子とかいう女は、お前が生きる世界の住民だろう。このままだと、殺されるだろうな』
『お前は運命を変えると言ったな、それは嘘だったのか』
『嘘じゃないなら、早くしろ。お前が本当に世界を守るのか、見届けさせて貰う』

だが、思い浮かぶのは亜樹子による放送の後彼が呟くように言った言葉。
本当にただ殺戮のために殺し合いに乗っているのなら、あんな言葉を自分にかける必要はないはずだ。
そもそも、最初の戦いで自分の方が強いのはわかりきっているのだから、変身制限が解けた時にそのまま自分を襲えば良かったではないか。

であれば、やはり彼は自分の世界の平和のためにこの殺し合いに乗っていることになる。
とはいえ木場を殺したことに対する恨みは、そんな大義名分でなくなるものではなく。

「――俺は一体、どうすりゃいいんだ……、なぁ照井?」

デイパックから取り出したトライアルメモリにそう語りかける。
意味などない、どころかますます虚しくなるような行為だが、しかし彼はふっと笑って。

「あぁ、わかってる。『俺に質問をするな』だろ?」

今この場にいなくても返答が聞こえるような気がして、翔太郎はそう呟いた。
彼であれば、きっと橘からの情報も、自分で見た彼のどちらの姿も飲み込んだ上で、もう一度会ったときに結論を出すのだろう。
それが例え、厳しい決断であっても。

悔しいが自分よりもハードボイルドであったあの男なら、そうするはずだ、とそう考えて。

「けど俺はやっぱ信じてみてぇよ、あの言葉を、さ」

運命を変える。
気安く呟いたその言葉を、今一度自分の胸に刻み込んで。
殺戮で得られる世界の安寧など、絶対に間違っているとそう新たに決意して、彼はまた仲間の待つ部屋へと踵を返していた。




「翔一君、未確認、といったか、その話を詳しく聞かせてもらいたい」
「いいですけど……あんまり楽しい話じゃないですよ」
「構わない」

そういった名護を受けて、翔一はリュウタに麗奈と三原を連れて少し離れたところで彼らを守るように指示をした。
それを受け三人が遠ざかったのを視認して、翔一はやっと重い口を開いた。

「未確認っていうのは、さっきも言いましたけど数年前まで現れてた謎の怪人集団です。ゲームみたいな規則性を持ってターゲットを襲ってたので、今でもアングラなところでは結構人気があったりするみたいですけど、一般の場では名前を出すのも憚られるようなタブーになってますね」
「それで、君が倒した男も、未確認だった、と」
「はい、小沢さんがそう言ってました、それが何か?」

言われて名護は少し考えるようなそぶりをして、それから口を開く。

「ただの思いつきなのだが、もしかしてその男はリントだとかクウガだとか言っていなかったか?」
「……!言ってた言ってた、翔一のことクウガって、なぁ?」
「……確かに、言われましたけど……」
「ということは、彼が名簿のズ・ゴオマ・グと見て間違いないだろうな」

そう言って、彼は名簿に目を落とす。
第一回放送で脱落を放送された、ズ・ゴオマ・グ。
彼が助け、また最終的に倒したのは彼でほぼ間違いないだろう。

「えっと、その悪いんだけど、なんでそうなんの?」
「……僕が倒したガドルって男もそんなことを話してたからだよ」

真司の素朴な疑問に答えたのは総司である。
グロンギ語と言われる特殊な言語を解析することは出来なくても、特徴的なフレーズであれば耳に残っているのではないか、と名護は考えたのだ。
特に、未確認の説明にあったゲーム感覚で他者を殺す、という点が強者のみをターゲットとして狙うガドルに重なって見えたのも、この考察の理由の一つであった。

「……ということは、残るはこのン・ダグバ・ゼバ、か」

そう言ってその名前を見つめる。
実力はわからないが、あるいはガドルよりも強いのだろうか。

「でも、翔一はゴオマって奴を倒したのにまだ全力じゃないらしいし、総司だってこんなボロボロなのにガドルってのを倒したんだろ?なら俺たちが力を合わせればダグバってのも倒せるんじゃないか?」

そう言うのは真司、その表情は決して楽観的なものではなかったが、しかしそこまで悲観しているわけでもないように見えた。
と、そんな中、会話に割って入るものが一人。

「……いや、わからねぇぜ。そいつは多分、紅を殺した奴だ」

先ほどまで一人で考えさせてくれ、と別室に移動していた翔太郎である。

「翔太郎君、大丈夫なのか、君は相川始に勇治君を殺された上……」
「心配は無用だぜ、名護さん。もう吹っ切れたしな、ここでうじうじ考えてても何も始まんねぇ、次会ったときに全部聞くさ」
「――やはり頼もしいな、君は」

言われて翔太郎はキザに帽子を下げる。
どうやら、先ほどまでの彼に戻ったらしい、と名護は一つ息をついた。

「……ところで、その紅さんを殺したらしいっていうのは、一体どういうことなんです?」
「あぁ、放送前からずっと一緒に行動してた紅……、紅音也と街を歩いてたら白い服の奴が来てな、言ったんだよ『リントの戦士』ってな。
そんでさっき話してた城戸のデッキを黒くしたようなのを使って変身したのと戦って、俺はドラゴンに咥えられて気を失って――気がついたら紅が死んでそいつは消えてたってことだ」

リント。
それは、確かに先ほど未確認の言葉として判明したものであった。
であれば、ダグバが紅音也を殺したらしいのはまず間違いない。

憎むべき宿敵の名前が判明したことで一気に闘争心が沸き起こる名護だが、ふと時計を見やるともう放送まで二分を切っているところであった。

「まだ、色々と情報は交換すべきだと思うが、まずは放送を聞く方が先だな」

と、そうぼやいて先ほど遠ざけた三人を呼び寄せ、放送に備える。

(渡君、無事だろうか、そして万が一にも変な気を起こしていなければ良いが――)

名護が、その思いが裏切られ渡がスコアを上げていることを知るまであと二分。

(亜樹子、フィリップ、無事でいろよ――!)

翔太郎が、その思いと裏腹に亜樹子の死を知るまであと一分三十秒。

(草加、変なこと考えてなきゃ良いけど――)

三原が、狂気に染まったために見捨てられた自分の同級生の死を知るまで、あと一分。

(小沢さん、無事でいてください――)

翔一が、この病院に留まった理由の一つでもある小沢澄子の死を知るまであと三十秒。

(黒い龍騎……ミラーワールドの成り立ちから考えると、もしかしてそれって優衣ちゃんが俺を描いた絵が――って今はそれどころじゃないか。――無事でいろよ、蓮)

複雑な思考に至りかけた真司が想った相手が、最後の瞬間自分を想いその命を絶ったのを知るまであともう数秒――。

――深夜0時。
彼らの思いを裏切る放送が、今始まろうとしていた。

【一日目 真夜中】
【D-1 病院】

【城戸真司@仮面ライダー龍騎】
【時間軸】劇場版 霧島とお好み焼を食べた後
【状態】強い決意、翔一への信頼、麗奈への心配
【装備】龍騎のデッキ@仮面ライダー龍騎
【道具】支給品一式、優衣のてるてる坊主@仮面ライダー龍騎
【思考・状況】
基本行動方針:仮面ライダーとして、みんなの命を守る為に戦う。
1:翔一と共に誰かを守る為に戦う。
2:モンスターから小沢を助け出す。
3:蓮にアビスのことを伝える。
4:ヒビキと合流したいが、今は小沢の救出を優先する 。
5:この近くで起こったらしい戦闘について詳しく知りたい。
6:黒い龍騎、それってもしかして……。
【備考】
※支給品のトランプを使えるライダーが居る事に気付きました。
※アビスこそが「現われていないライダー」だと誤解していますが、翔太郎からリュウガの話を聞き混乱しています。
※アギトの世界についての基本的な情報を知りました。
※強化形態は変身時間が短縮される事に気付きました。
※再変身までの時間制限を大まかに二時間程度と把握しました(正確な時間は分かっていません)
※天道総司の提案したE-5エリアでの再合流案を名護から伝えられました 。


【津上翔一@仮面ライダーアギト】
【時間軸】本編終了後
【状態】強い決意、真司への信頼、麗奈への心配、未来への希望
【装備】カブトエクステンダー@仮面ライダーカブト
【道具】支給品一式、コックコート@仮面ライダーアギト、ふうと君キーホルダー@仮面ライダーW、医療箱@現実
【思考・状況】
基本行動方針:仮面ライダーとして、みんなの居場所を守る為に戦う。
1:城戸さんと一緒に誰かを守る為に戦う。
2:モンスターから小沢さんを助け出す。
3:大ショッカー、世界崩壊についての知識、情報を知る人物との接触。
4:木野さんと北条さんの分まで生きて、自分達でみんなの居場所を守ってみせる。
5:もう一人の間宮さん(ウカワームの人格)に人を襲わせないようにする。
6:ヒビキと合流したいが、今は小沢の救出を優先する 。
7:南のエリアで起こったらしき戦闘、ダグバへの警戒。
8:名護と他二人の体調が心配 。
【備考】
※ふうと君キーホルダーはデイバッグに取り付けられています。
※響鬼の世界についての基本的な情報を得ました。
※龍騎の世界についての基本的な情報を得ました。
※医療箱の中には、飲み薬、塗り薬、抗生物質、包帯、消毒薬、ギブスと様々な道具が入っています。
※強化形態は変身時間が短縮される事に気付きました。
※再変身までの時間制限を大まかに二時間程度と把握しました(正確な時間は分かっていません)
※天道総司の提案したE-5エリアでの再合流案を名護から伝えられました
※今持っている医療箱は病院で纏めていた物ではなく、第一回放送前から持っていた物です。


【間宮麗奈@仮面ライダーカブト】
【時間軸】第40話終了後
【状態】 ウカワームに35分変身不可、他人に拒絶されること及びもう一人の自分が人を傷つける可能性への恐怖、翔一達の言葉に希望
【装備】なし
【道具】支給品一式、ゼクトバックル(パンチホッパー)@仮面ライダーカブト、ドレイクグリップ@仮面ライダーカブト
【思考・状況】
1:自分に出来るだけのことをやってみたい。
2:もう一人の自分が誰かを傷つけないように何とかする。
3:……それがうまく行かない時、誰かに自分を止めて貰えるようにする。
4:照井が死んだのは悲しい。一条と京介は無事? どこへ行ったのか知りたい。
【備考】
※『仮面ライダー』の定義が世界ごとによって異なると、推測しています。
※生前の記憶を取り戻しました。ワームの方の人格はまだ強く表には出て来ませんが、それがいつまで続くのか、またワームの人格が何をどう考えているのか、具体的には後続の書き手さんにお任せします。


【名護啓介@仮面ライダーキバ】
【時間軸】本編終了後
【状態】疲労(中)、ダメージ(大)
【装備】イクサナックル(ver.XI)@仮面ライダーキバ、ガイアメモリ(スイーツ)@仮面ライダーW 、ファンガイアバスター@仮面ライダーキバ、キバットバットⅡ世@仮面ライダーキバ
【道具】支給品一式×2(名護、ガドル)、ラウズカード(ダイヤの7,8,10,Q)@仮面ライダー剣
【思考・状況】
基本行動方針:悪魔の集団 大ショッカー……その命、神に返しなさい!
0:可能な限り休養を摂り、少しでも疲労を軽減する方針
1:直也君の正義は絶対に忘れてはならない。
2:総司君のコーチになる。
【備考】
※時間軸的にもライジングイクサに変身できますが、変身中は消費時間が倍になります。
※『Wの世界』の人間が首輪の解除方法を知っているかもしれないと勘違いしていましたが、翔太郎との情報交換でそういうわけではないことを知りました。
※海堂直也の犠牲に、深い罪悪感を覚えると同時に、海堂の強い正義感に複雑な感情を抱いています。
※剣崎一真を殺したのは擬態天道だと知りました。


【左翔太郎@仮面ライダーW】
【時間軸】本編終了後
【状態】ダメージ(大)、疲労(中)
【装備】ロストドライバー&ジョーカーメモリ@仮面ライダーW
【道具】支給品一式×2(翔太郎、木場)、トライアルメモリ@仮面ライダーW、首輪(木場)、ガイアメモリ(メタル)@仮面ライダーW、『長いお別れ』ほかフィリップ・マーロウの小説@仮面ライダーW
【思考・状況】
基本行動方針:仮面ライダーとして、世界の破壊を止める。
1:名護と総司、仲間たちと共に戦う。 今度こそこの仲間達を護り抜く。
2:出来れば相川始と協力したい。
3:浅倉(名前を知らない)、ダグバを絶対に倒す。
4:フィリップ達と合流し、木場のような仲間を集める。
5:『ファイズの世界』の住民に、木場の死を伝える。(ただし、村上は警戒)
6:ミュージアムの幹部達を警戒。
7:もしも始が殺し合いに乗っているのなら、全力で止める。
8:もし、照井からアクセルを受け継いだ者がいるなら、特訓してトライアルのマキシマムを使えるようにさせる。
9:ジョーカーアンデッド、か……。
【備考】
※555の世界について、木場の主観による詳細を知りました。
※オルフェノクはドーパントに近いものだと思っていました (人類が直接変貌したものだと思っていなかった)が、名護達との情報交換で認識の誤りに気づきました。
※ミュージアムの幹部達は、ネクロオーバーとなって蘇ったと推測しています。
※また、大ショッカーと財団Xに何らかの繋がりがあると考えています。
※東京タワーから発せられた、亜樹子の放送を聞きました。
※総司(擬態天道)の過去、及びにカブトの世界についての情報を知りました。ただし、総司が剣崎一真を殺してしまったことはまだ知りません。


【擬態天道総司(ダークカブト)@仮面ライダーカブト】
【時間軸】第47話 カブトとの戦闘前(三島に自分の真実を聞いてはいません)
【状態】疲労(中)、ダメージ(大)
【装備】ライダーベルト(ダークカブト)+カブトゼクター@仮面ライダーカブト、ハイパーゼクター@仮面ライダーカブト、レイキバット@劇場版 仮面ライダーキバ 魔界城の王
【道具】支給品一式×2、753Tシャツセット@仮面ライダーキバ、ザンバットソード(ザンバットバット付属)@仮面ライダーキバ、魔皇龍タツロット@仮面ライダーキバ
【思考・状況】
基本行動方針:天の道を継ぎ、正義の仮面ライダーとして生きる。
1:剣崎と海堂、天道の分まで生きる。
2:名護に対する自身の執着への疑問。
3:名護や翔太郎達、仲間と共に生き残る。
4:間宮麗奈が心配。
【備考】
※天の道を継ぎ、総てを司る男として生きる為、天道総司の名を借りて戦って行くつもりです。
※参戦時期ではまだ自分がワームだと認識していませんが、名簿の名前を見て『自分がワームにされた人間』だったことを思い出しました。詳しい過去は覚えていません。
※カブトゼクターとハイパーゼクターに天道総司を継ぐ所有者として認められました。
※タツロットはザンバットソードを収納しています。


【三原修二@仮面ライダー555】
【時間軸】初めてデルタに変身する以前
【状態】強い恐怖心
【装備】デルタドライバー、デルタフォン、デルタムーバー@仮面ライダー555
【道具】草加雅人の描いた絵@仮面ライダー555
1:巨大な火柱、閃光と轟音を目撃し強く恐怖を抱く。逃げ出したい。
2:巧、良太郎と合流したい。草加、村上、牙王、浅倉、蓮を警戒。
3:オルフェノク等の中にも信用出来る者はいるのか?
4:戦いたくないが、とにかくやれるだけのことはやりたい。けど……
5:リュウタロスの信頼を裏切ったままは嫌だ、けど……
6:間宮麗奈を信じてみたい。
【備考】
※リュウタロスに憑依されていても変身カウントは三原自身のものです。
※同一世界の仲間達であっても異なる時間軸から連れて来られている可能性に気付きました。同時に後の時間軸において自分がデルタギアを使っている可能性に気付きました。
※巧がオルフェノクであると知ったもののある程度信用しています。


【リュウタロス@仮面ライダー電王】
【時間軸】本編終了後
【状態】疲労(小)、ダメージ(中)、額と背中に裂傷(手当て済み)、35分イマジンとしての全力発揮制限
【装備】デンオウベルト+ライダーパス@仮面ライダー電王、リュウボルバー@仮面ライダー電王
【道具】支給品一式、ファイズブラスター@仮面ライダー555、デンカメンソード@仮面ライダー電王、 ケータロス@仮面ライダー電王
1:良太郎に会いたい
2:麗奈はぼくが守る!
3:大ショッカーは倒す。
4:モモタロスの分まで頑張る。
5:修二が変われるようにぼくが支えないと
【備考】
※人間への憑依は可能ですが対象に拒否されると強制的に追い出されます。
※自身のイマジンとしての全力発揮も同様に制限されていることに何となく気づきました。


【全体備考】
変身制限に関して、完全に把握しました。
キバットⅡ世、タツロット、レイキバットは病院周辺を手分けして参加者を探しています。


111:悲しみの果てに待つものは何か 投下順 113:第二回放送
111:悲しみの果てに待つものは何か 時系列順 113:第二回放送
106:君のままで変われば良い(3) 津上翔一 116:対峙(前編)
城戸真司
三原修二
間宮麗奈
擬態天道
リュウタロス
名護啓介
左翔太郎


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最終更新:2018年12月28日 01:24