4大国戦争――「レジェンス危機」や「破滅の具現」など、様々な名で語られたこの星最後の大戦。
それにより、この星<レオン・アース>は厚い積雪に覆われた、白銀にして無の世界となっていた。
……そこへ近づく謎の飛行物体。一機や二機ではなく、ひとつの小さな軍体となって現れたそれは、またたくまに地上に降り立った。この星の生命はいずれ息絶える、という確信のもと、『再び』この星を訪れたのだ。
この種族は
ユーフォリック・エッグ。彼らは地上に高度な技術を備えた「都」を創造し、その技術は<レオン・アース>の生き物たちを実験的に再生させた。この星を、自分たちの作り出す生命体で再生し、管理しようという魂胆だ。
どのような施術をすれば効率よく地表を支配できるか、自然を蘇生できるか……そんな研究が日夜続けられる中、天地鳴動する轟音とともに、異次元の魔導士集団『魔法踵(まほうしょう)』が現れる。『魔法踵』はこの地上を独占せんがため、ユーフォリック・エッグを追い払い、彼らが再生した地上をその都もろとも奪い取ることにしたのだ。
ユーフォリック・エッグは撃退され、都は『魔法踵』に占拠される。『魔法踵』はユーフォリック・エッグの築いた、生命再生のためのこの都を<アルケミア>と名づけ、わが庭としたのだった。
そんな中、開かれたままの異次元の扉は、数多の生命体と、――新たな軍勢を呼び寄せた。龍の血を引く武者軍団「竜星院」である。
魔法によるレオン・アース独占を企む『魔法踵』。反撃に出るユーフォリック・エッグ。悪を断たんと魔法踵に襲い掛かる『竜星院』。三様の星の巡りは、アルケミア戦争となって幕開けた。