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 うちのクラスには、愛のネットワークがぎっしりと張り巡らされてるの。宮ちゃんも杉ちゃ
んもさっちゃんもみっちゃんもふたばちゃんも緒方さんも、佐藤くんも千葉くんも矢部っちも、
みんな誰かに恋して、誰かから想われてる。

 素敵だよね、そういうの。やっぱりみんな、恋しなくちゃっ。

 そんな恋模様が入り乱れるうちのクラスの相関図で、いちばんたくさん矢印がでてるのは三
女さんだ。矢部っちと相思相愛で、龍ちゃんとも相思相愛で、さっちゃんに片想いで、千葉く
んと宮ちゃんから片想いされてる。

 嗚呼、なんて素敵なんだろう!!

 でも三女さんは、頑なにそれを否定している。この前なんて、「恋愛なんて無意味で不必要
だよ」って言われちゃった。うー、そんなことないよー。恋って素敵なものなのに。
 照れてるのかな。それとも──ぜんぶ私の勘違いなのかな?
 うん、色んな人に訊いて、三女さんの本当の好きな人を確かめてみることにしよう。ちょう
ど三女さんはお休みだし、聞き込みのチャンス!!


 誰かのことを知るには、まずはその人の身近にいる人から聞き込むのが基本だよね。特に家
族なら、些細な恋の予兆も感じ取ってるはず。休日にどこかに出かけていれば、デートの可能
性大だし、そのあたりから攻めてみよう。
「ひとはが? んー……そうね。ほとんど毎週、朝早くに出かけてるわよ」
 さっそくビンゴ!?
「え? も、もしかしてデートだったり……!?」
「違うわよ。チクビと遊びに、童貞の部屋に行ってるんだってば」
「矢部っちの部屋に?」
「そうよ。私がついていこうとすると嫌な顔をして撒こうとするから、本当にチクビ目当てな
のか、怪しいもんだけどね」
「ええっ!? だとすると矢部っち目当て……!? 教師と生徒で禁断の関係なんて、学校に知ら
れたら大変だもの!! でもその大きな壁が、二人の愛をいっそう燃え上がらせちゃったりして
……」
「……何でもいいけど、教えてあげたお礼に給食の揚げパンよこしなさいよね」

 みっちゃんからの話は大きな収穫だった。揚げパン一個であんな熱愛情報を聞けるなら、や
すいものだよね!! やっぱり家族だと、気付くことも多いんだろうなぁ。よし、次はふたばち
ゃんに訊こうっと。
「ひとの好きな人?」
「うん。いつも一緒にいたり、三女さんが優しくしてあげたりするような男の人って、いる?」
「パパ!! ひとも、パパと一緒にいることが多いッスよ。お風呂に入ったり」
「えっ……そ、それは、家族として、だよね? まさかそんな、親子でだなんて……」
「? よく判らないッスけど、小生が前にしんちゃんの家に泊まったとき、ひと、パパと一緒
にお風呂の中でハァハァしてたッスよ。普段は素っ気ないけど、でも小生と同じくらい、パパ
のことが好きなんス」
「うそっ、そんな、実の親子なのに……!! しかもその言い方だと、ふたばちゃんまで、パパ
のことを……」
「うん!! 小生も、パパのことが世界でいちばん好きッス!!」


 こっちも凄い情報だ。三女さんとふたばちゃん、二人でパパを取り合っているなんて……!!
 でも三女さん、矢部っちとパパと両方とも好きなのかなぁ。だとすると、ちょっとファザコ
ンっぽいところがあるのかも知れない。
 次は──うん、杉ちゃんに訊いてみよう。
「三女と仲のいい相手?」
「うん。こう、夜中に密会しているとか、抱き合っているとか、ひょっとしてキスなんかもし
ちゃったり……」
「何を考えてるのかだいたい判るけど、三女にそういう相手はいないと思うわよ。でもそうね、
キスって言えば……うちの龍太が、三女にキスしようとしたことがあったわね」
「ほ、ホント!? あの龍ちゃんが……!!」
「未遂よ未遂。けど三女も嫌がってなさそうだったし」
「えぇっ!? もしかして相思相愛!?」
「さぁ? うちの龍太が三女のことを好きなのは間違いないと思うんだけど、三女が龍太のこ
とをどう思ってるかは──ちょっと吉岡? 話聞いてる?」


 まさか龍ちゃんまで……キスを嫌がらないってことは、相当深い仲なんだろうなぁ。しかも
お姉ちゃんたちの前で、堂々とキスしようとするなんて。もしかしたら、二人きりの時には頻
繁にキスしてたりするのかなぁ……。
 続いて宮ちゃん。宮ちゃんは三女さんのことが好きだから、きっと三女さんのことをよく見
てるはず!!
「三女の好きな人……」
「うん。宮ちゃんは、心当たりとかないかな?」
「あー、あー……えーと、そうだな。三女は……」
「うんうん」
「さ、三女は、あたしのことが好きなんだ!!」
「ええっ!? そうなの!?」
「ああ。いつもは照れ隠しで冷たくしてるけど、二人きりになるとあたしに色々相談してくる
んだ!!」
「そうだったんだぁ……三女さん、普段は宮ちゃんに素っ気ないけど、あれは照れ隠しだった
んだね!!」
「あ、ああ……」

  * * *

 ちろり。

「あんっ……」

 丸井ひとはは暗い部屋に横たわり、甘い喘ぎ声を上げていた。
 ワンピースの胸元は左右に開かれ、平らかな胸が天井を向いて露出している。二つの乳首は
艶やかなピンク色に染まり、一目で判るほどにつんと硬く尖っていた。
 その先端を、

 ちろり。
 ちろ、ちろ。

 執拗に舐め回す舌の動きにあわせて、少女の全身がひくひくと痙攣した。悲鳴とも吐息とも
つかない声が、桜色の唇からこぼれ出す。

「あっ……あんっ、もう、く、ふぁ……っ!!」

 呼吸は窒息しているかのように荒く、チャームポイントのぷにぷにほっぺも真っ赤に染まっ
ている。小さな手のひらは体の下に敷いたシーツをぎゅっと握りしめ、奥歯を噛みしめて、快
楽と苦悶の狭間を綱渡りする。胸の先端が痺れるように気持ちいい。
「あぁっ、……っ! ……っ! ……っ!!」
 忘我の境地を彷徨いながら、まるでおまじないのように、愛しい相手の名前を繰り返す。
 彼女の声に答えるように、乳首を舐め回す舌の動きが激しくなった。その直後、身も世もな
い悲鳴が少女の口からほとばしった。

「んっ、んぁっ、はぁっ、はぁっ、あっ、あっ、ああっ、あああああっ──!!」

 遂に絶頂に達したひとはは、肺の空気を絞り出すような吐息とともに、ぐったりと弛緩する。
うつろな表情になりながらも、
「……、……、…………」
 愛しい相手の名前を、何度も何度も繰り返す。すると暗闇の中から帰ってくる返事に、彼女
は心の底から幸福そうな笑顔になった。
 けれど、まだだ。乳首を舐められた程度では、まだぜんぜん物足りない。やはり自分にとっ
て一番大切な場所で、一番大切な相手を感じたい。
 自らワンピースの裾をめくる。一糸まとわぬ剥き出しの下半身が露わになり、ワンピースの
なかに籠もっていた愛液の匂いが、むっと立ち上る。

 その小さな入口に、猛り狂った雄が待ちわびたように宛がわれるのを──ひとはは、歓喜の
表情で待ち受けていた。

  * * *

 さて。宮ちゃんの次は、さっちゃんに訊いてみよう。三女さんはさっちゃんのことが好きみ
たいだから、慎重に訊かなくちゃいけない。
「三女さんの好きな相手?」
「うん。三女さんが本当に好きな人は誰なんだろうと思って」
「……心当たりならあるわ」
「え、ホント!? 誰? 誰!?」
「それはね……幽霊よ」
「ひぃっ、ゆ、ゆうれいっ!?」
「ええ。前に恋愛相談したときも、三女さん、好きな人はこの世にいない、って言ってたじゃ
ない。それに……ここだけの話、相手についても、心当たりがあるわ」
「だ、誰……?」
「うん。確かあれは──そう、思い出した。お盆のころ、三女さんに最凶の霊が取り憑いたこ
とがあったのよ。けど憑依が解けた瞬間、凄く気持ちよさそうな顔をしていたの。あれはきっ
と、幽霊に自らの体を貸すことでオルガスムを感じていたのね。さすが天才美少女霊媒師だわ
……」
「ひょ、憑依プレイ……」


 まさか三女さん、恋愛のためなら生死の壁を越えることも顧みないなんて……でも、愛の形
はひとそれぞれだし、もしそうだったとしてもヒいたりせずに応援しよう!!
 次は……うん、矢部っちに訊いてみよう。けど矢部っちも三女さんのことが好きみたいだし、
慎重に、慎重にね。
「ひとはちゃんと、仲のいい子?」
「うん。さいきん仲良くしている人とか、一緒にいることが多い相手とか……」
「そうだなぁー……ひとはちゃんも、みんなと一緒にいることが多くなってきたみたいだから
ね。ボクも安心してるよ。特にさいきんだと、杉崎さんと仲良くなってるみたいだし」
「えぇっ、杉ちゃんと!?」
「うん。ボクにはいえないような、個人的な悩みごとも相談してるみたい。やっぱりそういう
関係って、いいものだよね。すべてをさらけ出せる相手がいるのは」

 もう、みんな別の人の名前を挙げるから、だんだんこんがらがってきちゃったよ。けど、杉
ちゃんかぁ……そういえば三女さんは、杉ちゃんが主催するイベントにいつの間にか参加して
いることも多かったっけ。いままでは考えたこともなかったけど、確かにありえるよね。
 けど、三女さんが杉ちゃんにすべてをさらけ出してるなんて……!! だいいち、矢部っちも
矢部っちだよ!! 三女さんのことが好きなのに、杉ちゃんとそんな関係なのを知ってて止めな
いなんて、節操ないんだから!!
 あとは……誰に聞こう。千葉くんや佐藤くんはサッカーに行っちゃったみたいだし、他に三
女さんと仲のいい人は……
「三女も……」
「本当に邪魔……」
 え? いま誰か、三女さんの話をした? しかも「邪魔」だなんて、何だか修羅場の予感…
…!!
「本当にまったくあの三姉妹は、馴れ馴れしく近づいて!!」
「うん。いちばん目障りなのはふたばちゃんだけど、長女も変なパンツを穿いて佐藤くんを誘
惑してるし、三女さんも……」
「私としては、三女さんがいちばん意外だったなぁ。まさか、佐藤くんと一緒に遊園地に行っ
てただなんて。写真を燃やされて落ち込んでたのは、ちょっと気の毒だったけど」
 緒方さんたちだ。あんまり話したことないけど、ちょっと聞いてみよう。
「ねぇ、緒方さん。ちょっといいかな。あの、さっき三女さんのことを話してたけど……なに
かあったの?」
「あー、うん。前に三女が、佐藤くんと遊園地で一緒の写真にうつってたから、そのときのこ
とを思い出してね。ちょっとムカムカしてたところ」
「ゆ、遊園地に、二人で……しかも、ツーショットだなんて……」
「そうなのよ。まったく、ただでさえ佐藤くんに近づくお邪魔虫は、ふたばだけでたくさんだ
っていうのに……」
 あれ? ふたばちゃんって確か、佐藤くんに告白された私に嫉妬していたような。だとする
と──
「もしかしてふたばちゃんと三女さんが、そんな……佐藤くんを巡って姉妹で修羅場の予感…
…っ!!」

 色々と話を聞けた。よし、ここでちょっと整理してみよう。
    相手 ……進展度
  ・矢部っち……休日は部屋に遊びに行く
  ・パパ……一緒にお風呂に入って(ハァハァ)する
  ・龍ちゃん……家族の前でキス未遂
  ・宮ちゃん……二人きりの時には仲良し
  ・幽霊さん……憑依プレイを楽しむ関係
  ・杉ちゃん……先生に言えないようなことを相談してる
  ・佐藤くん……遊園地でツーショット

 す、凄いよ三女さん!! こんなにたくさんの人と関係を持ってるなんて!!
 でも、でもでも、どの関係も色々な壁があるよね。うん、リストを書き直すと……

  ・矢部っち……教師と生徒・年齢の壁
  ・パパ……父娘・年齢の壁
  ・龍ちゃん……年齢の壁
  ・宮ちゃん……性別の壁
  ・幽霊さん……生死の壁
  ・杉ちゃん……性別の壁
  ・佐藤くん……姉妹でライバル関係

 す、凄すぎる……愛の形は人それぞれだけど、見渡す限り壁だらけだよ!!
 けどけっきょく、本命は誰なんだろう。聞き込みをして一人に絞るつもりだったのに、もっ
と凄いことになっちゃったよ。はぁ、これじゃあ三女さんが誰を好きなのか、判らないままだ。
 うん。やっぱり明日、本人に聞いてみよう。それがいちばん早いもんね。

  * * *

 くちゅくちゅっ、ずちゅっ……

「あぁっ、んっ、いいっ、もっと、もっと中まで、ああっ……!!」

 細い少女の肢体に比して明らかに大きすぎる雄が、丸井ひとはの秘所に入り込んでいる。先
ほどまで少女の舌先を嘗めていた相手の欲望が、遂に少女のもっとも大切な部分に向けられて
いた。

 舌先で秘所への入口を執拗にねぶり、
 激しい動きで貪るように奥深くに潜り込み、
 狭い割れ目を強引に押し広げ、
 少女の敏感な肉襞を容赦なく擦りあげる。

 それらの動きに、ただでさえ乳首を舐め回されて感じやすくなっている少女の肉体は、いま
にも狂乱しそうなほどの快楽に押し上げられていた。
「んっ、んくっ、あぁっ!!」
 こらえきれず、ひとはは泣き声のような悲鳴を上げた。太腿の間からは多量の愛液が、よだ
れを垂らしたようにこぼれ落ちている。
「あっ、ああっ、やっ、いやっ、んっ、く、あ…………」
 最奥部まで侵入を果たした雄の頭が、子宮の入口をぐりぐりとこねくり回す。それはまるで、
彼女の奥深くにある何かを探り当てようとしているように執拗な動きだった。あまりのくすぐ
ったさに、ひとはは首を左右に振って悶える。

 しかし不意に、体内を蹂躙していた雄の動きが止まった。
 やがて少女の股間から、ずるずると全身を引き抜く。

「はぁっ、ああっ……え? も、もう、おしまい……?」

 ひとはは切なそうに、相手を見つめた。
 まだだ。
 まだぜんぜん、満足できない。
 もっと奥深くに入ってきて欲しい。擦れて血が出るほど、私の中を何度も何度も犯して、痛
いくらいに感じさせて欲しい。愛の証を、体に刻みつけて欲しい。
 ひとははベッド脇に置いてあるケースに、手を伸ばす。中には、直径1センチほどの扁平な
粒がいくつか入っていた。ケースを開けてそれを一粒つまみだし、再びケースを閉じると、た
ったいま取り出したその粒を人差し指と中指の先端でつまみ、自らの秘所に宛がった。
 そして、じっとその作業を見つめている「相手」に見せつけるようにして、
「んっ……!」
 指先を、体内深くに挿入した。指の第一関節までねじ入れるようにして、粒を可能な限り奥
深くに入れる。指だけで達してしまいそうになるのをぐっとこらえ、中指の腹で、粒を奥まで
押し込んだ。
「はっ、はぁっ、んっ……もう一度、入って……」
 ひとはが言った途端、先ほどまで外に出ていた雄が、侵入を再開した。より激しく、より深
く。あくことない欲望に任せて、野獣は少女の肉の奥深くを貪りつづけた。

  * * *

 翌日の朝、廊下で三女さんと行き会った。チャンス。思いきって訊いてみよっと。
「ねぇ、三女さん。三女さんの好きな『人』って……誰!?」
 私の質問に、三女さんは無表情のままぽつりと一言。

「いないよ!!」

 三女さんのカーディガンのポケットの中から、チクビ(※ハムスター)が顔を出し、「ちー」
と鳴いた。
 あれ? 昨日はチクビ、学校にいたっけ?
 ふとそんなことを思っている間に、三女さんは背中を向けていなくなっちゃった。

          (おしまい)