桐乃「それ……兄貴のシャツ?」


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1 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/08/10(火) 18:12:09.17 ID:gRl//XrZ0

黒猫「……」

桐乃「まさかとは思うけど……匂いを嗅いでた?」

黒猫「……えっ、あ、その」

桐乃「うわっ、マジでそうなの!? キモっ! チョー引くんですケド!」

黒猫「……」


5 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/08/10(火) 18:15:38.87 ID:gRl//XrZ0

黒猫「……誤解よ」

桐乃「はぁ? 誤解も何も現行犯じゃん!」

黒猫「……」

桐乃「さんざん人の事ビッチ呼ばわりしてそれ!?」

黒猫「……」

桐乃「……マジでキモいんだケド」

黒猫「……」


7 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/08/10(火) 18:18:54.31 ID:gRl//XrZ0

沙織「――きりりん氏、黒猫氏、どうしたのですかな?」

桐乃「見ればわかるわよ……ほら、アレ」

黒猫「……」

沙織「ふむ、拙者に見えるのは京介氏のベッドに座る黒猫氏と……シャツ?」

黒猫「っ!?」

桐乃「今さら隠したって無駄だから。わかってんでしょ」

黒猫「……」


11 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/08/10(火) 18:21:19.51 ID:gRl//XrZ0

桐乃「黒いのが持ってたのはね、兄貴のシャツ」

黒猫「……」

桐乃「……で、あたしが見た時はその匂いを嗅いでた」

沙織「……ふむ」

桐乃「マジでキモい。キモいキモいキモいキモいキモいッ!」

沙織「おっ、落ち着いてくだされ、きりりん氏!」

黒猫「……」


12 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/08/10(火) 18:24:07.13 ID:gRl//XrZ0

沙織「とにかく、ここは冷静に話し合おうではありませんか」

桐乃「だけどっ……!」

沙織「お願いでござる、きりりん氏」

桐乃「……ふん。話す事なんて無いけどね」

沙織「まあまあ」

黒猫「……」


13 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/08/10(火) 18:27:52.20 ID:gRl//XrZ0

沙織「さて、黒猫氏。え~と、きりりん氏の言っていた事は本当でござるかな?」

黒猫「……本当よ」

沙織「なんと……では、どうして京介氏のシャツの匂いを?」

黒猫「……黙秘するわ」

桐乃「ほら! こいつに話し合う気なんて無いのよ!」

沙織「ふむふむ……では――」

沙織「京介氏のシャツの匂いは、その、いかがもので?」

黒猫「……」

桐乃「……」

桐乃「はぁっ!?」


14 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/08/10(火) 18:32:22.62 ID:gRl//XrZ0

桐乃「何言ってんのよ、このぐるぐる眼鏡!」

沙織「いや~、つい」

桐乃「“つい”じゃないわよ、“つい”じゃ!」

沙織「恥ずかしながら、拙者はそういった匂いには縁が無いもので」

黒猫「……っふ、そんな事は“邪眼”の力を借りるまでも無くわかるわ」

沙織「はっはー、バレていましたか!」

桐乃「何なのよ、あんたら……!?」


16 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/08/10(火) 18:36:25.38 ID:gRl//XrZ0

沙織「よろしければ、そのシャツをお借りしても?」

黒猫「厭よ……と言いたい所だけど、こうなっては仕方無いわね」

沙織「かたじけない」

桐乃「あっ、あんたら頭おかしいんじゃないの!?」

沙織「ほほう、これが京介氏のシャツでござるか」

桐乃「キモキモキモキモキモっ!」

沙織「……おお、これは……中々……」

桐乃「っ……!」


17 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/08/10(火) 18:40:48.96 ID:gRl//XrZ0

桐乃「……ありえないんだケド」

黒猫「……」

沙織「――いやー、これで長年の好奇心が満たされたでござるよ!」

桐乃・黒猫「……は?」

沙織「殿方のシャツの匂いというのは未知のものですからな」

沙織「知的好奇心から嗅ぎたくなってしまうのも仕方無いこと」

沙織「……そうは思いませぬか?」

桐乃・黒猫「……」


18 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/08/10(火) 18:44:00.76 ID:gRl//XrZ0

沙織「黒猫氏も、好奇心から匂いを嗅ぎたくなったのでござろう?」

黒猫「……まあ、そうね」

桐乃「だっ、だけどアイツのシャツよ!?」

沙織「だからこそ、ですよ。京介氏は、我々にとって身近な異性ですからな」

桐乃「シャツの匂いを嗅ぎやすかった……ってこと?」

沙織「然様です。そうでしょう? 黒猫氏」

黒猫「え、ええ……」

桐乃「……」


20 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/08/10(火) 18:47:48.19 ID:gRl//XrZ0

桐乃「だけど……」

沙織「何なら、きりりん氏も匂いを嗅いでみては?」

桐乃「はぁっ!? ないない、マジでないから!」

沙織「なる程。普段嗅いでいるから必要無い、と」

桐乃「……」

桐乃「……そっ、そんな事あるわけないじゃん!」

黒猫「フッ、本当にわかりやすいわね」

沙織「……黒猫氏の創作は、当たらずとも遠からずでしたか……」

桐乃「~~~っ!」


21 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/08/10(火) 18:53:06.85 ID:gRl//XrZ0

桐乃「あたしはマジでそんな事してないからね!?」

黒猫「大声を出さないで頂戴、ブラコン」

桐乃「誰がよッ!?」

黒猫「あなたに決まっているでしょう」

桐乃「……っ! マジで切れからね……!」

黒猫「大方、大好きな“お兄ちゃん”を取られた気がしたという所かしら」

黒猫「フッ、こうやってシャツの匂いを嗅がれた位で――」


京介「……お前ら、何やってんの?」


桐乃・黒猫・沙織「!?」


23 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/08/10(火) 18:57:17.39 ID:gRl//XrZ0

京介「……百歩譲って、俺の部屋に勝手に入ったのは認めよう」

沙織「こっ、これはですな……!?」

京介「黒猫が匂いを嗅いでるのって……」

黒猫「あ……うぁ……あ……」

京介「俺のシャツ……だよな?」

黒猫「これは、その……闇の力を内包した“力”ある衣で」

京介「いや、俺のシャツだ」

黒猫「……」


26 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/08/10(火) 19:20:48.23 ID:gRl//XrZ0

京介「……」

黒猫「……」

沙織「……」

桐乃「……だ、だから何だっての?」

京介「……はい?」

桐乃「ふ、ふん! あんたの部屋なんだから、あんたのシャツがあるのは当然でしょ!」

京介「いやまあ、そりゃそうだが……なんで俺が怒られてるんだ……?」


27 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/08/10(火) 19:24:03.92 ID:gRl//XrZ0

桐乃「細かい事をグチグチグチグチと、あー、ウザっ」

京介「お前なぁ!?」

桐乃「何? まさか、コイツがあんたのシャツの匂いを嗅いでたとでも?」

黒猫「……」

京介「明らかにそうだったじゃねえか」

桐乃「そういう事想像するのガチでキモいから」

京介「想像も何も――」

桐乃「ウザいから話しかけないでくれる?」

京介「……」


28 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/08/10(火) 19:26:45.78 ID:gRl//XrZ0

桐乃「――ほら、とっととあたしの部屋に行くわよ」

黒猫「えっ?」

桐乃「なにボケっとしてるの? 別にぃ、ここに居たいならそれでも良いケドね」

黒猫「……い、行くわ。行けば良いんでしょう」

京介「おい、お前ら。話はまだ……」

沙織「京介氏、武士の情けでござる……!」

京介「……はぁ?」

…バタンッ!

京介「……何だったんだ、一体」


29 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/08/10(火) 19:28:44.49 ID:gRl//XrZ0

黒猫「……」

沙織「……」

桐乃「……誤魔化せたと思う?」

沙織「いや、それは難しいでしょうな」

桐乃「チッ!……あんたのせいだからね」

黒猫「……」


30 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/08/10(火) 19:34:02.69 ID:gRl//XrZ0

桐乃「……」

黒猫「……」

沙織「……あー、少々よろしいですかな?」

桐乃「何よ」

沙織「もしやとは思うのですが、黒猫氏の右手にあるのは……」

黒猫「あ」

桐乃「!? あんた、どうしてシャツを持ってきてるのよ!?」


31 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/08/10(火) 19:38:31.94 ID:gRl//XrZ0

黒猫「……クッ、ここまで“侵食”されていただなんて……!」

桐乃「邪気眼で誤魔化そうとしても無駄だっつーの!」

沙織「きりりん氏のプレッシャーにおされて、
    シャツを置いてくるのを忘れてしまったので?」

黒猫「……ええ」

沙織「シロッコとカミーユのようなものですな」

桐乃「明らかに違うから」


32 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/08/10(火) 19:42:31.27 ID:gRl//XrZ0

桐乃「……っち! どーするのよ、ソレ」

沙織「今すぐ返すのはやめておいた方が良いと思われます。
    拙者達が帰った後、きりりん氏が返してはくださらぬか?」

桐乃「ちょっ!? イヤよ、そんなの!」

沙織「そこをなんとか!」

黒猫「……しょ、証拠隠滅のために私が持ち帰るわ」

桐乃「!?」

沙織「……なんとまあ」


34 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/08/10(火) 19:47:08.82 ID:gRl//XrZ0

桐乃「バッカじゃないの? それ、本気で言ってる?」

黒猫「元々私が撒いた種だもの」

桐乃「……そんな事言って、シャツが欲しいだけなんじゃないの」

黒猫「ば、莫迦を言わないで頂戴。人間風情のシャツを何故……」

桐乃「その人間風情のシャツの匂いを嗅いでたのはどこの誰よ」

黒猫「ふ、フン! あなたこそ、大好きな“お兄ちゃん”のシャツがそんなに欲しいのかしら」

桐乃「キモいからやめろって言ってんの!」

沙織「ま、まあまあ!」

桐乃・黒猫「……」


35 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/08/10(火) 19:49:55.61 ID:gRl//XrZ0

沙織「とりあえず、話をまとめましょうか」

沙織「――まず、きりりん氏が京介氏にシャツを返すのは?」

桐乃「イヤよ。だって、あたしが色々聞かれるじゃない」

沙織「……ですな」

沙織「――では、黒猫氏が京介氏のシャツを持って帰るのは?」

桐乃・黒猫「……!」

沙織「……お二方の様子からして、これも駄目でしょうな」


36 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/08/10(火) 19:54:32.03 ID:gRl//XrZ0

沙織「本来なら、事情を話すべきなのでしょうが……」

黒猫「な、何よ」

桐乃「そもそも、あんたがあ、あんな事してたのが悪いんじゃない」

黒猫「……」

沙織「――仕方ありませんな」

沙織「ここは一つ、ほとぼりが冷めるまで拙者が京介氏のシャツをあずかりましょう」

桐乃・黒猫「……」

桐乃・黒猫「はっ?」


37 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/08/10(火) 19:59:42.36 ID:gRl//XrZ0

桐乃「いやいやいやいや! 何よそのドヤ顔!?」

沙織「これ以外に何か良い案がありますかな? きりりん氏」

桐乃「むぐっ!?……それは……」

黒猫「ふん、気付かれないように返せば良いだけの事でしょう」

沙織「それでは、きりりん氏が追求を受けるだけです」

黒猫「……」


39 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/08/10(火) 20:03:16.46 ID:gRl//XrZ0

沙織「そして、拙者が預かっている間にもやって貰いたい事が」

桐乃・黒猫「……何よ」

沙織「いやー、返すときの言い訳を考えて貰いたいのでござるよ!」

沙織「拙者が出来るのは時間稼ぎ」

沙織「根本的な解決はお二方の力で、という訳でござるな」

桐乃・黒猫「……」


40 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/08/10(火) 20:08:22.53 ID:gRl//XrZ0

沙織「いかがでしょう? 中々悪くない案だと思うのですが」

桐乃「……まあ、そういう事なら」

黒猫「……沙織、一つ借りが出来たわね」

沙織「なんのなんの! この位お安い御用でござるよ!」

沙織「きりりん氏が京介氏と無用な仲違いをせぬように」

沙織「黒猫氏が自らの名誉を守れるように」

沙織「そのように立ち回るのは、『オタクっ娘集まれー』コミュの、
    沙織・バジーナとして当然の立ち回りでござるからな!」

桐乃「ふん、格好つけちゃって!」

黒猫「私達の戦いはこれから、という訳ね……」

41 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/08/10(火) 20:12:10.29 ID:gRl//XrZ0
     ・    ・    ・

沙織『――という訳で、少しばかり待って欲しいでござるよ』

京介「それを言うためだけに、わざわざ電話を」

沙織『はい。今日は、逃げるように帰ってしまいましたからな』

京介「そうそう。アレにはちょっとばかし傷ついたぞ」

沙織『面目ない……』

京介「あ、いや、お前を攻めてるわけじゃないんだ」

沙織『ふむ……今のは好きな娘をいじめちゃうという、ツンデレ的な?』

京介「違うっつーの!」


42 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/08/10(火) 20:17:43.20 ID:gRl//XrZ0

沙織「ははは、照れなくても良いではありませんか!」

京介『まー、とりあえずアイツらが何か言ってくるまで待つさ』

沙織「かたじけない」

京介『他ならぬお前の頼みだからな』

沙織「おっ、デレが出たでござるなぁ!」

京介『へっ! 俺のお前への好感度ゲージはマックスなんだよ』

沙織「……」

京介『? おい、急に黙ってどうした?』

沙織「……いやー、ははは! 何でもないでござるよ!」

京介『変な奴だなぁ』


43 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/08/10(火) 20:20:49.01 ID:gRl//XrZ0

京介『――っと、もうこんな時間か』

沙織「むう、長話に付き合わせてしまい、申し訳ありません」

京介『お前と話してると退屈しないからどれだ長くても構わないさ』

沙織「……京介さん……」

京介『ん?』

沙織「あ、いや、なんでもありませぬ」

京介『ふーん、そっか。そんじゃ、おやすみな』

沙織「はい、おやすみなさいませ」

…ピッ!

沙織「……」


44 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/08/10(火) 20:26:38.82 ID:gRl//XrZ0

沙織「……――ごめんなさい、皆さん」

沙織「……」

沙織「うふふ、今日はよく眠れそうですわ!」

沙織「きりりんさんと黒猫さんには悪いですけど、ね」

沙織「だって、京介さんのシャツなんですもの」

沙織「抱いて寝ようかしら……それとも、着て寝ようかしら……?」

沙織「……あぁ、でもその前に――」



沙織「ねんがんの きょうすけのシャツをてにいれたぞ!」


おわり
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