719 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/15(火) 23:01:46.00 ID:wV9LF6qAO [3/8]
ブリジット「それじゃあ行って来ますね。マネージャーさん」
京介「ああ、頑張ってこいよ」
加奈子「おめークソマネ、終わったあとの加奈子のドロリッチ用意しとけよなー、イチゴだぞ」
京介「わーってるよ。とっとと行ってこいクソガキ」
俺は結局あれ以来何度もマネージャーの仕事を受けちまっている。受験生なのだが、あやせの頼みは無下には出来ないからな。ま、勉強は割と順調だし、途中からバイト代も出てるのでたまにはいいもんだ
京介「にしても、バレンタインイベントねー…」
そう、今日は2月14日。いわゆるバレンタインデーである。
俺のような平凡な男子に全く関係ないイベントだ。例年どうり麻奈美がくれるだろうが、それだけだ。
京介「さて、俺もそろそろ会場に行かないとだな。」
会場は既に無数のオタクどもで賑わっていた。今日のイベントは至極単純。ブリジットと加奈子が踊って、トークして、最後に(スタッフ♂の)手作りバレンタインチョコを抽選で渡すというものだ
そしてイベントは滞りなく終了した。途中、会場に桐乃を発見し、抽選が桐乃に当たりかけ、(抽選はビンゴだった)かなり焦った
720 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/15(火) 23:03:20.82 ID:wV9LF6qAO [4/8]
ブリジット「ふぅ、」
京介「お疲れさま」
ブリジット「あ、マネージャーさん!お疲れさまです。」
加奈子「あ~、たりー。クソマネぇ、ドロリッチよこせよー」
京介「加奈子もお疲れ、テーブルの上にあんだろ」
加奈子「テメー、こんなとこに置いといて温くなってたらただじゃおかねーぞ」
京介「今買って来たばかりだよ」
相変わらずのクソガキぶりだな。
ブリジット「あ、あの!マネージャーさん!」
京介「ん?どうしたブリジット?」
ブリジット「こ、これ!一生懸命作りました!」
京介「これを俺に?」
ブリジット「はい、いつもお世話になっているので、今日はバレンタインですし、いつもありがとうございます。」
ブリジットは深々と頭を下げている。やっぱ素直な子は可愛いな、桐乃ももう少し素直になるといいのに。
京介「こちらこそありがとな、ブリジット」
俺はブリジットの頭を撫でてやった。ちょっとくすぐったそうにして、笑っている。そうしていると急に控え室の扉が開いた。
あやせ「こんにちわー、加奈子い…る…?」
京介「ゲッ…」
ブリジット「あ、あやせお姉ちゃんだ」
721 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/15(火) 23:05:36.69 ID:wV9LF6qAO [5/8]
何故あやせがここに!?段々あやせの瞳の光彩が無くなっていく…嫌な予感が…
あやせ「お兄さん…何をしているんですか… まさか…」
京介「ご、誤解だ!!」
俺は必死に説明をして誤解を解いた。ロリコンと言われて殺されてはたまったもんじゃない
加奈子「で、あやせは何しにきたんだよ~」
あやせ「ひどいな~、せっかくバレンタインだからチョコもって来たのに」
加奈子「マジ!さんきゅ~」
ブリジット「あ、かなかなちゃん、私かなかなちゃんの分もあるよ」
加奈子「ん?そうなの?ま、ありがと」
ブリジット「はい、かなかなちゃん。いつもありがとう!」
あやせ「はい、加奈子。イベントお疲れ様。あとブリジットちゃんにも、お疲れ様。」
ブリジット「わぁ~、ありがとうございます!あ…今日会えると思ってなかったので、あやせお姉ちゃんの分もってきてないんです…」
あやせ「うふふ、別に気にしなくていいよ」
京介「な、なあ、あやせ、俺の分はないのか?」
あやせ「……まあ、お兄さんには何度もお世話になっていますし、手を出してください」
722 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/15(火) 23:06:56.96 ID:wV9LF6qAO [6/8]
京介「お、おう!」
流石マイエンジェル!いつもは冷たいけどやっぱり内心は俺にベタ惚れなんじゃねーの?
あやせ「はい、どうぞ」
京介「おお!って…5円チョコじゃねーか!!むしろ懐かしいわ!よく見つけたなおい!」
何このデジャブ?
あやせ「3件ほど駄菓子屋をはしごしまたした」
京介「頑張ったおい!」
俺に嫌がらせをする為にか!
あやせ「ご縁があるといいですね」
京介「駄洒落かよ!」
あやせ「まぁ冗談はさておき、私は事務所の人にも配ってくるからこれで失礼しますね。さよなら」
ブリジット「バイバイ、お姉ちゃん」
加奈子「またな~」
5円チョコに関して誰もフォローしてくれないとは… 俺は暫く本気で落ち込んでいた。
落ち込んでいる間に会場の片付けも終わりスタッフもぼちぼち帰っていた。俺も帰ろうと裏口から出ると加奈子がいた。
加奈子「あ~、やって出てきたなテメー」
京介「あれ?なんでこんな所にいるんだ?」
加奈子「クソマネを待ってたんだろうが!」
京介「俺を?なんでまた?」
加奈子「ちっ、ホラよ。コレ、チョコレート」
723 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/15(火) 23:07:59.51 ID:wV9LF6qAO [7/8]
京介「へ?お前が?俺に?」
加奈子「他に誰がいるんだよ。…こ、これでも一応普段のことで感謝してるんだっつの…」
京介「お前…クソガキかと思ってたが結構良いやつなんだな」
加奈子「うっせー!これからも、思う存分こき使ってやるから勝手に辞めるじゃねーぞ!」
こりゃ、簡単に辞められそうにないな。
京介「ありがとな、加奈子」
加奈子「チッ…ガキじゃねーんだから頭撫でられたって嬉しくねーってね…」
そう言いつつも照れくさそうに撫でられている加奈子。やっぱ女の子は素直が一番だな
加奈子「あ、ホワイトデーは3倍返しな」
京介「それはちょっと素直過ぎるな…」
おわり
最終更新:2011年02月15日 23:26