( ^ω^)美味しいカレーのようです その3


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J( 'ー`)し

顔にはしる激痛と、死の恐怖で彼の体から抜けていく活力が、母の姿を思い起こさせます。
もう二度と見ることのできないであろう、自分にとって唯一の肉親を思い、醜い男の潰れた目から、ぽろぽろと涙がこぼれるのでありました。
その涙がいまや人間の顔ではない彼の頬へとつたうと、なんということでしょう。

奇跡が起きたのです。

('A`)「え……?」

痛みが一気に引き、新芽はそれ以上育つことなく、唐突に起きた変化は、唐突に止まったのです。
絶えず響いていた断末魔の声が尻すぼみに消えていきます。

三人の囚人は驚き、口をあんぐりと開けています。
ですが、一番驚いたのは醜い囚人でした。
あんなに皮膚に刻みつけられた痛みは完全に消え去り、新芽が出て裂けてしまった傷の痛みすらも感じません。

('A`)「……?」

しばらく呆然とした後、彼は彼なりの理由をつけました。
自分の母を思う心が奇跡を起こし、自分を助けたのだと。

(;゚∋゚)「大丈夫なのか?」

筋肉質の囚人が恐る恐る尋ねます。
泣いたために目を真っ赤に腫らした囚人は、さらに醜くなった顔に小さな笑みを浮かべて頷くのでした。

('∀`)「うん」

同時に、醜い囚人に酷い睡魔が襲いかかります。

(ぅA`)「……ふぅ」

それはもう、数十秒と起きていられないほどの睡魔でした。
心配そうに見つめるほかの三人を尻目に、醜い囚人は先程までの絶望からの切り替わりを変に思いながらも、
そそくさと寝袋に入るのです。

(-A-)「……おやすみ」

そして彼は二度と、目覚めることはありませんでした。

翌朝、体内時計でなんともなしに朝の訪れを感じた三人の囚人は寝袋から出てきます。
この実験が夢であることを祈りながらも、目覚めてしまい、現実であることの再確認を強いられ、
絶望しながら起きるのです。

しばらくの時間が流れます。
それでもまったく寝袋から出てくる気配のない醜い囚人を変に思い、女の囚人が彼の寝袋へと近寄ります。

(;*゚ー゚)「どうしたの……?」

声をかけながら顔を覗き込み、そして女の囚人の甲高い悲鳴が部屋に響くのです。

(;*゚ー゚)「っ! きゃあぁぁあああ!」

慌てて駆け寄った二人の囚人も同じように悲鳴をあげました。

(;´・ω・`)「ひぅっ」

(;゚∋゚)「うぅ」

(-∀-)

醜い囚人は、幸せそうな寝顔で死んでいました。
顔を通常では考えられないほどでこぼこさせ、ところどころに新芽を出し、
全体には柔らかな産毛をはやし、そして昨夜までは人間の肌色であったはずの顔を、土色に変色させて死んでいました。

(-∀-)

あまりにも醜い顔にはられた幸せそうな寝顔が、まるで不思議なお面のように見えるのでした。

さて、これで囚人たちの恐怖はさらに肉迫したものとなります。
老人も、醜い囚人も、最後は人と言えるような死に方ではありませんでした。
そして、少なくとも太った囚人と女の囚人は、少しずつ人間離れした姿へと変わっているのです。

(;*゚ー゚)

女の囚人は昨日よりもさらに赤みを増して、夕日のような皮膚になっていましたし、

(;´・ω・`)

太った囚人は逆立つ髪のほかに、皮膚にうっすらと縦方向に等間隔で何本かの筋が入っていたのです。
二人はこれに気がつくと、最初にやはり大きな悲鳴をあげました。
この白い部屋に連れられてから、はたして何度目の悲鳴でしょう。

そして、太った囚人はまた小水を股間からたらし、女の囚人は泣き叫ぶのです。

( ゚∋゚)

そんな彼らを見て、心の中で筋肉質の囚人はほくそ笑みます。
やはり彼の身体には目立つ異変は起きていませんでしたし、自慢の筋肉に包まれた身体も、
昨日よりさらに軽く感じているのです。

そして醜い囚人が死んだのも、彼にとっては吉報でありました。
他の囚人が死ねば死ぬほど、自分が助かる可能性が高くなるのだと、彼は微かな罪悪感とともに考えているのです。
この異常な空間は、彼から道徳的な考えを奪い去ってしまったのでした。

さぁ、大変なのは異変の起こっている太った囚人と女の囚人です。

まず、女の囚人の変化は真っ赤な肌だけで収まりませんでした。

(;*゚ー゚)「うぅ……」

関節の一つ一つが思ったように動かなくなってきたのです。
指を開こうとしてもなかなか開かず、骨の軋む感覚を覚えながら、やっとのことで開くのです。
それは指におさまらず、全身に広がっていました。

(*;ー;)「いや……」

彼女はランダムに命を奪っていく死に神の目が、今度は自分に向けられたのだと悟りました。
しかし、身体も満足に動かせなくなった彼女にできるのはただ泣き叫ぶのみ。
骨をぎしぎし軋ませながら、彼女はヒステリックに叫びながら泣き続けるのでした。

(*;ー;)「いやぁぁぁあああああああああ」

そして、女の囚人の泣き声が響き渡る中、太った囚人は湿っている股間など気にせずに、必死に逆立つ髪を下ろそうとしていました。
根拠はありませんが、髪の異変を戻すことで、進行してしまっている異変そのものを戻すことができるのではないかと考えたのです。
しかし、彼の髪は長く、彼の腕は短かったのです。

(;´・ω・`)「ふんっ! ふんっ!」

なかなか髪の先まで手が届かず四苦八苦していました。
そこで、彼は頼むのです。
鶏冠頭の筋肉質な囚人に。

(;´・ω・`)「ちょっと髪を降ろしてくれないか?」

( ゚∋゚)「……」

彼は他人の異変が止まってしまうのをこころよく思ってはいませんでしたが、
それでも頼まれたことは断れませんでした。
ましてや太った囚人にとって、それは命に関わる頼みごとだったのです。

背の高い筋肉質な囚人は、軽々と太った囚人の逆立つ髪の頂点を掴みます。

( ゚∋゚)「これを掴んでおろせばいいんだな?」

(;´・ω・`)「た、頼むよ」

必死に頼みこむ太った囚人に、心中で舌打ちしながら彼は髪を下へと引っぱりました。

( ゚∋゚)「ふんっ」

するとどうでしょう。
想像以上に簡単に太った囚人の髪の一部は下へと降りていきました。
それだけではありません。

(´゚/ω/゚`)「アッー!」

彼の皮膚にうっすらとはいった筋に沿って、彼の髪は皮膚ごと落ちていったのです。
声にならない悲鳴が、女の囚人の泣き声を塗り替えていきます。

(;゚∋゚)「うっ!」

驚いた筋肉質の囚人は手を止めましたが、それでも太った囚人の髪は、彼の皮膚を連れて地面へと落ちていきます。
皮膚の下が筋に沿って露わになった太った囚人は、痛みに我を忘れて叫びます。

(´゚/ω/゚`)「ぎゃあああああああああああああああああ」

すると、今度は筋肉質の男が何もしていないのに、自然と太った囚人の髪がどんどんと下りてくるではありませんか。
もちろん皮膚も筋に沿って剥がされていきます。
服すらも、皮膚と合わせて裂けていきました。

(´゚/ω/゚`)「ひぎゃああああああああああああああああああああああああ」

やがて彼は、全裸になります。
彼の足元には、つい先程までまとっていた衣服や皮膚が落とされていました。
脂肪に固まった身体や、腹部の肉に埋没している男性器が丸出しになっても彼は気にしませんでした。

(´゚/ω/゚`)「いたいいたあいたいいいたいいいいいいいいいい」

むしろ、気にする余裕などはありませんでした。
露わになった筋肉に、全身をはしる血管。
顔を覆う皮膚もはがれているため、目や鼻、口といった部品は残っているものの、人相は完全に別のものに変わってしまっています。

不思議なことに出血はないものの、全身の神経を引きちぎられたかのような痛みが、ずっと太った囚人を苦しめました。
まるで彼は、生きる人体模型のような姿でした。

(;゚∋゚)「……」 

太った囚人の皮膚をその手で剥いでしまった筋肉質の囚人は、鳥肌が止まりませんでした。
それは、いくら時間が経ってもおさまる気配を感じさせませんでした。

地獄のような空間でも、時間は平等に流れます。
やがて三日目も終わりに近づき、彼らも平常なら眠りにつくであろう時間となりました。
ですが、彼らには睡眠をとるなどという人間的な余裕はすでに奪われています。

(*;ー;)

(´゚/ω/゚`)

(;゚∋゚)

女の囚人はいったいどこに溜め込んでいたのかと思うほどの涙を、その真っ赤な頬に流し続けていましたし、
太った囚人はひたすら痛みに叫び声をあげていましたし、
筋肉質の囚人は、その手で人の皮膚を剥いでしまった感覚が脳裏に焼きついてしまったのです。

(-@∀@)

そんな彼らをモニター室で観察する白衣の男は、寝不足で赤く充血した目をよりいっそう大きく輝かせていました。

さぁ、囚人たちは一睡もせずに四日目へと突入します。
この日最初に自らの異変に気付いたのは、誰よりも自分が生き残る確率が高いと考えていた筋肉質の囚人でした。

(;゚∋゚)「う……」

彼は二日目から、自分の身体を軽く感じていましたが、それは体調が良好のためだと考えていました。
ですが、四日目に入り、彼の身体はさらに軽く感じていたのです。
その上、三日目にたった鳥肌が、いまだおさまらないことを疑問視し、やっと気が付いたのでした。

(;゚∋゚)「うぅ……」

体が軽いのは体調の問題などではなく、れっきとした異変だということに。

次に深い絶望を味わったのは、太った囚人です。
皮膚もなく、全てを丸出しで一夜を過ごした彼が、ふと自分の痛んだ身体に目をやると、
昨日と同じような筋が、今度は筋肉にあらわれていたのです。

(´゚/ω/゚`)「ひぃぃぃぃいいいいいい」

そして、昨日のできごとを思い返し、皮膚と同じように筋肉が筋に沿ってめくれてしまうことを想像しては、
死の恐怖に襲われるのでした。

(*;ー;)「あ……あ……」

そして一番の問題は女の囚人です。
真っ赤になってしまった彼女の手足は、関節が完全にくっついてしまい、棒のようになってしまいました。
これでもう彼女は自力で動くことができません。

(*;ー;)「あぁぁ……」

彼女の涙は枯れることを知らず、垂れ流しのような形で彼女の硬くなった身体を降りていくのです。


最初は机と寝袋、そして五錠の錠剤しかなかったこの白い部屋ですが、
今では茶色い粉の山、土色の変色した芽を顔から出している醜い死体、皮膚のめくれた男、真っ赤に固まった女、唯一人間らしい姿の筋肉質の囚人、
そしてそこらに垂れ流されている尿と涙の跡。

たった四日という時間の経過で、純白だった部屋はこれほどまでに汚れていくのです。

すすり泣きと痛みをこらえるうめき声だけが、この白い部屋に響き渡ります。
そんな中、突如奇声が響き渡るのです。

(#゚∋゚)「あああああああああああああああああああああああ」

筋肉質の男でした。

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