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エデンの北(位置的に)



ワイワイガヤガヤとざわめきながら移動する一団があった。
女性ばかりの5人組。
十人十色とでもいうべきか、
それぞれがそれぞれに特徴を持った女性達。

一人は学生服に竹刀を構えた健康的で活発な少女。

一人はメイド服に小柄な身体の控えめな印象を受ける少女。

一人は作業服に眼鏡をかけた少しポッチャリとした利発そうな少女。

一人は修道服のような見た目の服を動きやすいように
仕立て直した冒険服を着た奥ゆかしそうな印象を受ける女性。

最後に長髪に白衣を着た知的そうだが何処か人を
遠ざけるような雰囲気を感じさせる女性。

始めに出会ったのはお互いが知り合い同士だった
学生服の少女、中西剣道とメイド服の少女、シオンの二人である。

…………。

小さな少女が一人、とぼとぼと歩いていた。
ピンクの髪を風に揺らしながら
不安げに歩くその姿は見た目の小ささもあり、
あまりにも弱々しい。

「……マスター。 シオンは一人なのですか?」

少女がポツリと呟き、
孤独感に押し潰されそうになる。
元々は一人で何も分からずに生きてきた。
だが、大事な人が出来て、
失う事の恐怖を知った。
少女シオンは自分にそれを教えてくれた
彼女がマスターと慕う怖いもの知らずな学生服の
青年の事を思い浮かべる。
彼だったら今頃如何しているだろうか?
想像してみて、すぐに不敵にあのハニワに
挑んだ姿を思い出す。
きっと今も変わりは無いだろう。
多分、今も誰かに勝負を挑みつつ、
みんなでこのゲームを壊す手段を探しているに違いない。
シオンはそれを確信を持って断言できる。
故に自分も諦めてはいけないとその小さな身体を
しっかりと奮い立たせる。
だが、見知らぬ地でたった一人というのは
流石にこの感情を知ってしまった少女には堪える。
震えそうになる身体を一人、
ぎゅっと抱きしめる。

その時、

「あっ!? シオン、シオンじゃないか!
 お~い、シ~オ~ンッ!!」

底抜けに明るい声で自分に呼びかける声が響き渡った。
驚いてシオンが声の主へと視線を向ける。
学生服を着て、二本の竹刀をブンブンと振り回しつつ
少女が一人、シオンへと手を振っている。
少女はシオンに向けて駆け出すと
あっという間に側まで駆け寄ってくる。

「よかったぁ~、シオン達になんかあったら、
 大将どうなるか分かんないからね」

ニシシと笑いながら少女がシオンの頭を軽く撫でる。

「あい。 剣道さんも元気そうで良かったのです」

「ヘヘッ! まぁ、それだけがあたしの取り柄だしね」

シオンに剣道と呼ばれた少女が鼻を擦りながら照れ笑いを浮かべる。

「それにしても参ったなぁ。 シオン、あんたはここが何処か分かる?」

「……シオンも分かりません」

「やっぱ、シオンでも分かんないかぁ……
 王坂かと思ったんだけど何かちょっと違うんだよねぇ」

困った様に頭をポリポリと掻いて剣道は苦笑いを浮かべる。

「こういう時に豪さんとか委員長がいれば頼りになるんだろうけどなぁ…
 ほら、アタシって考えるの苦手だし」

「……すみません、シオンお役に立てないのです」

「わわわわっ!! 違う違う、別に責めてないって!
 ほら、シオンそんな落ち込まないでって」

元々考えるよりは行動派な剣道と
どちらかといえば受動的なシオンの二人である。
考えようとしてみた所で巧く纏まる訳も無く。
結局は二人揃って頭を抱えて
ひたすらに答えの導き出せない問題に
悶々としてしまう。

「お~~~~い、そこの人達。大丈夫ですかぁ~?」

そんな時に突如として、そんな状況を打ち破るように声が聞こえ、
自分達に呼び掛ける声に二人は顔を上げて声の主を確認する。
二人とは少し離れた場所に作業服を着た少女が手を口に当てて
二人に向かって呼び掛けていた。
二人が少女に向かって呼びかけに応えると
それに安心したように少女も二人の元へと駆け寄ってくる。
少しもたついた感じで若干息を切らせつつ、
少女は二人の側まで来ると息を整えつつ二人へと挨拶した。

「ヒィヒィ…ちょっと運動しないと駄目かな?
 あっ、今のは気にしないで!
 貴方達、見たとこコレには乗り気じゃないんでしょ?」

自分に付けられた首輪を指差す少女の言葉の意味に
剣道は「?」と首を傾げているが
シオンはすぐに意味を理解し、少女の質問に答える。

「あい。 シオン達は殺し合いはしないのです」

シオンの横で話を聞いていた剣道もハッとしてすぐに取り繕う。

「あ、そうそう。 アタシらはそんな事する気は全然無いよ!」

そんな二人を少女は黙って見つめていたが、
暫くすると深く溜息をついて少女も話しだす。

「良かったぁ~、そうは見えなかったけど
 乗り気だったら如何しようって緊張してたんだ。
 あ、自己紹介がまだだったね
 アタシはマリア=カスタード」

安心したように笑顔交じりで話しかけるマリアに
二人もすぐに気を許す。

「シオンです」

「アタシは中西剣道。
 呼ぶ時は剣道で良いよ!」

「アタシもマリアでいいよ、その方が気が楽だし」

人当たりの良い、というよりお人好しに近い剣道とシオンの二人は
すぐにマリアの事を受け入れて、あっさりと打ち解けた。
打ち解けた3人が自分たちの状況を確認する。
今のこの場所をマリアも見覚えが無い事を聞き、
シオンと剣道の二人の表情は曇る。
だが、それに対してマリアは自信たっぷりな表情を浮かべている。

「ふっふっふ、でもアタシには当面の目的はあるよ!
 ずばり、さっさとコレを取っちゃおう」

鼻息を荒くして声高に言うマリアに
シオンと剣道の二人も素直に感心する。

「そんな事が出来るのですかマリアさん?」

「アハハ…まぁ、確実にとは言えないけども
 設備さえあれば多分大丈夫!」

「おぉ! で、その設備は何処?」

剣道が目を輝かせつつ、マリアに質問する。
だがその質問にマリアがピタッと固まる。

「………あっ」

完全に失念していたようである。

数分後。

「あ、あのさ、そんな落ち込まなくても良いと思うんだ。
 ほら、アタシなんかそういうのすら分かんなかったし」

「あい。シオンもマリアさんは凄いと思います」

座り込んでいじけているマリアを二人は必死で
立ち直らせようとするが、

「うぅ……その優しさが逆に痛い。
 どうせ私はいつも肝心な所で詰めが甘いんだもん。
 志津香にだって呆れられてるもん」

その二人の優しさでかえって深みに嵌ってしまっていた。
シオンと剣道は先程までとは違う理由で
互いに目を合わせ、同時に溜息をつく。

「あのさ~、ここでいつまでもそうしてたって始まらないし、
 取り敢えずその設備のありそうな場所でも探しに行こうよ?」

「あい。シオン達もマスターを探しに行きたいのです」

二人としてもいつまでもここでこうしている訳には行かないのである。
だが、だからといってマリアを置いていくという
選択肢は二人には無い。
旅は道ずれ、世は情けとも言うが
ここで出会った以上はそれも何かの縁というものである。
どうやってマリアを宥めようか思案に暮れていた。

「あの、何かお困りでしょうか?」

「「「ッ!?」」」

そんな時に突然背後から声をかけられて
飛び上がりそうになるのを堪えながら、
慌ててマリアを含めた三人が背後を振り返る。

そこに長髪の女性が凛とした姿勢で、
だが困ったように小首を傾げていた。

「すみません、お困りのようでしたので
 お声を掛けさせて頂きましたが、
 驚かせてしまいましたね」

実際には三人と対して年齢は変わらないであろう
その女性は落ち着いた物腰で三人に接する。
その態度と敵意の感じられなさに
三人もすぐに我を取り戻す。

「……あ、あぁ、ごめん。
 ついつい気がつかなかった
 アタシらも悪かったよ」

「あい。 ごめんなさい」

「あ、あの……元はといえば勝手に落ち込んでた
 私が悪いんだし、そんなに気に病まないで」

三者三様に女性に対して真剣に向き合い、
謝罪の言葉を述べる。

「えっ? あ、あの皆さん頭を上げてください。
 驚かせてしまったのは私の責任ですので……」

それに対して女性も動揺し、
慌てて三人を止めに入る。
それに対して更に誰かが反応し、
それをまた他の誰かが反応し、
四人が四人共に謝り続ける奇妙な光景が
其処にはあった。

「君達は芝居でもしているのか?」

そんな光景に対して厭きれた様な声が
四人にかけられる。
それでハッとした四人は
声の主へとほぼ同時に視線を向けた。
白衣の女性が眉間を押さえ、
苦笑を浮かべていた。

「とても命のやり取りをする場に居る者とは思えんな。
 頭に蛆でもわいているのか?」

それまではどちらかといえば配慮というよりも
遠慮しがちに声をかけてきた他の女性とは違って
ズケズケとモノを言うその白衣の女性に
剣道は気分を悪くする。

「おい、ちょっとアンタ。
 いきなり出てきてそれは言い過ぎじゃない!」

「ふん、正直な意見を述べたまでだ。
 それに私にその気があれば、
 あの瞬間にお前達を皆殺しにも出来たぞ?」

食って掛かる剣道に対してまるで意に介さないように
冷静に話す白衣の女性の言葉の正当性に、
不満は残るものの巧く言い返せず剣道は口ごもる。
そんな剣道の前にそれまで黙っていた
長髪の女性が進み出る。

「皆さん、申し遅れていました。
 私は斎香・S・ファルネーゼと申します。
 この事態はこの様に自己紹介すら満足に出来なかった
 私の不徳の致す所ですので、
 他の方へのこれ以上の侮辱はお止め下さい」

凛とした態度で白衣の女性へと頭を下げる。
そんな斎香を剣道が止めに入ろうとするが、
それをシオンとマリアが抑えて首を横に振る。

「駄目です、剣道さん。
 斎香さんの心遣いが無駄になります」

「私も悔しいけど、ここは抑えて。
 あの人が率先して汚れ役になってくれたのに
 私らがそれを無駄にしちゃう気?」

二人の真剣な眼差しに剣道も喉まで
出掛かっていた言葉をグッと堪える。
白衣の女性は自分の態度の理不尽さを承知の上で
それでも真摯に頭を下げる斎香と
そんな思いを汲んで、敢えて気持ちを抑えた
シオン達に交互に視線を向ける。

「……中々に使えるかもしれんな……」

他の者には聞えない程の小声でぼそりと呟き、
白衣の女性が斎香に手を差し伸べる。

「すまない、私も言い過ぎた。
 私はイハビーラ・メッコーという。
 ここオオサカで研究主任を任されていた者だ」

斎香の頭を上げさせるイハビーラの言葉に
マリアが即時に反応する。

「あなた、ここが何処か知ってるの!?
 ていうか、研究主任って事は
 そういう施設があるの!?」

食い入るように自分に詰め寄ってくるマリアに
若干眉をひそませつつ、イハビーラはそれを肯定する。

「あぁ、大概の物なら揃っている。
 距離もここからそう遠くはない」

急激に表情を明るくするマリアを放って置きながら
イハビーラは今度は剣道達の元へと近寄る。
先程の事もあってか表情を強張らせる剣道に対して
イハビーラが謝罪する。

「先程はすまなかった。
 殺し合いという環境で私もイラついていた」

「あ、あぁ、ワ、ワタシもちょっと言い過ぎたかなぁ~、
 何て思ってたところなんだ、あははは……」

素直に頭を下げられて、
それ以上は剣道も責める事は出来ずに
ぎこちなく返すしかない。
だが、そんな剣道の背後にシオンはすっと隠れる。

「シオン?」

「……すみません、なんでもありません」

それでも剣道の背後から出る事はせず、
イハビーラを警戒するような態度のシオンに
剣道は困ったような表情を浮かべるが、
当の本人はあまり気にしていないようである。

「ふむ、警戒されるのは仕方の無い事だ、
 気に病む事ではない。
 私は自分の研究室に戻ろうと思っているが、
 君達は如何するかね?」

「行きます行きます!! 私も一緒に行きます!
 あなた達も一緒に来るよね?」

研究所と聞いて鼻息を荒くしたマリアが
率先してイハビーラの意見に賛同する。

「まぁ、アタシも大将が何処にいるか
 分からない以上は他にする事もないし、
 アタシもついてくよ。
 シオンもいいだろ?」

「……あい」

そんなマリアに仕方ないといった様子で
剣道が一緒に行く事を決め、
それにシオンも渋々賛同する。

だが、そんな中、一人だけ表情が硬い。
斎香である。
彼女は困った様な表情を浮かべつつ、
意を決して口を開いた。

「申し訳ありませんが私は先を急がせて貰います。
 急いで探し出したい方が大勢いますので……」

言葉と共に頭を下げる斎香にイハビーラを除く
三人は仕方ないといった様子で
特に止める気も無かったのだが、
イハビーラだけが妙に食い下がる。

「まぁ、待て。
 闇雲に探した所で見つけ出せるとは限らんぞ?
 オオサカは広い、砂浜の中で砂粒を探すようなものだ。
 私の研究所なら街の至る所にあるカメラの映像も入ってくる。
 それを見てからでも遅くはあるまい」

イハビーラの提案に斎香は逡巡するが、
それがもっとも有用な手段だと判断し、
尾を引く思いもあるが渋々納得する。

「じゃあ、結局みんな一緒って訳だ。
 まぁ、仲良くしようよ」

場を盛り上げるつもりで明るく剣道が話を纏める。
特に否定する事もなくなった他の女性陣も
それに賛同するが、シオンだけはジッとイハビーラを
見つめていた。

「何かな?」

「……何でもありません」

剣道の背後にサッと隠れるシオンに剣道は苦笑し、
イハビーラに代わりに謝ろうとするが
イハビーラはそんな剣道に気づいてすらいないようで
何かを考え込んでいる。
その態度に違和感を感じて剣道もそれ以上は
無理に関わる事を止める。

それぞれが色々なものを抱えたまま
五人の女性達は結局、
同じ目的地へと向けて出発する。

明るく振舞う者、
警戒する者、
既に目的地の事しか頭に無い者、
他の者を気に病む者、
何かを考え込む者。

それでも一団は歩を進める。
思惑を乗せて。

【スズカ/1日目・朝】
【シオン@大番長】
[状態]:健康
[装備]:素手
[道具]:基本支給品、DX爆猿皇@大悪司、Mエキス:犬@GALZOO
[思考]基本:マスター(狼牙)達と皆で脱出
    1:マスター(狼牙)が気になる

【中西剣道@大番長】
[状態]:健康
[装備]:竹刀×2、沙耶の剣@夜が来る!!
[道具]:基本支給品、うさ仮面うさ@大悪司
[思考]基本:大将(狼牙)達と皆で脱出
    1:取り敢えずついて行く

【マリア=カスタード@Ranceシリーズ】
[状態]:健康
[装備]:ちゅーりっぷ二号
[道具]:基本支給品、V3X爆弾@GALZOO、痛点欠く兜@戦国ランス
[思考]基本:首輪を解析して解除する
    1:研究所♪ 研究所♪

【斎香・S・ファルネーゼ@ぱすてるチャイムContinue】
[状態]:健康
[装備]:ファルネーゼ@ぱすチャ
[道具]:基本支給品、おかし@GALZOO
[思考]基本:ユウキ達と皆で脱出
    1:ユウキ達が心配

【イハビーラ・メッコー@大悪司】
[状態]:健康
[装備]:素手
[道具]:基本支給品、不明支給品×2
[思考]基本:???
    1:???

【DX爆猿皇@大悪司】
 仲間の戦闘力が上がります。
 1/100:デラックス爆猿皇……
 マスターグレードです。

【Mエキス:犬@GALZOOアイランド】
 女の子モンスターと安全にHするのに必要。

【沙耶の剣@夜が来る!!】
 現代風な作りの、スポーティな剣です。
 軽くて扱いやすそうです。

【V3X爆弾@GALZOOアイランド】
 V3Xパワーで爆発。
 芸術ー。

【痛点欠く兜@戦国ランス】
 装備者は痛みを感じにくくなる。
 なにわ名物の建造物の模型を頂に据えるという
 ……斬新な。

【ファルネーゼ@ぱすてるチャイムContinue】
 最高級のエストック。
 ファルネーゼ社の代表モデルです。

【おかし@GALZOOアイランド】
 甘くて美味しいお菓子。
 幸せの味がします。




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