メッサーシュミット Bf 109 / Messerschmitt Bf 109

ドイツ軍の戦闘機といえば、誰もがまず思い浮かぶ機体がBf 109でしょう。
ドイツ軍軍用機は、頭に会社を表す記号が付きますが、メッサーシュミットなのに型式がMeではなくBfなのは、元々開発したのがバイエルン航空製造社(Bayerische Flugzeugwerke)だったためで、後にメッサーシュミット社に変わってからもBfで表記されることが多かったようです。ですので、文献によってはMe 109と表記されることもあります。
第二次大戦中最も大量に生産された戦闘機で、全型式合わせると35,000機以上になります。
1934年に設計、1935年9月に初飛行してから終戦まで(ドイツ以外では第二次大戦後も中東戦争などで使用されました。)常に第一線で戦い続けた機体です。
まさに名機と呼ぶに相応しい戦闘機ですが、開発当初、本機に対するパイロットの評価は否定的でした。高速飛行を重視した本機は、複葉機に比べて旋回性能が悪く扱いにくいと考えられていました。
しかし、模擬空戦において複葉機を圧倒し高速戦闘機の真価を見せ付けました。
最初の量産型Bf 109Bはユモ210エンジン(670hp)を備え速力470km/hを発揮、1936年10月に740機が発注されました。生産性を重視した設計であったことも手伝って、僅か5ヵ月後には部隊配備が開始され、He51では苦戦していたスペイン内乱にも投入され、ソ連のI-16等を圧倒しました。
Bf 109EからFに変わる際に大幅に設計が変更されました。F型になってから20mm機関砲が減ったため、火力不足に悩まされたもののF型が最もバランスが取れているとも云われてます。
その後改良されたG型以降はバランスが崩れたといわれることもありますが、火力の増大と速度性能の向上が図られた結果、引き続き主力戦闘機として活躍しました。
戦後戦闘機不足に悩んだチェコのAvia社で製造が継続されました。
映画「空軍大戦略」等に出演しているスペイン空軍のBf 109はエンジンがイスパノスイザ製に変更された機体で、プジョンと呼ばれています。

Aces HighにおけるBf 109

機体性能の優秀さと人気から、あらゆる場面で遭遇することのある機体です。
搭載火器の威力は大きいものの、翼内武装が無いため、火力不足を感じることも・・・ただ1門の機関砲で200発の弾を撃つことになるため意外と射撃時間が長く、長時間の戦闘が可能です。
メインの武装が、モーターカノンを含め機軸に近く配置されているため、弾を当てやすいのことも長所です。
また、後期型では、火力不足を補うためのガンポッドを搭載することが可能で、これにより、WWII最優秀機関砲の一つであるMG151/20を3門搭載することが可能で、その上昇力とあわせて対爆撃機迎撃でも活躍できる機体です。
実は自動前縁スラットのおかげもあって(ガンポッド等積まなければ)意外と格闘戦も得意です。 航空機メカニカルガイド から抜粋すると、『普通は旋回時などには翼端失速しないように気を遣うが、Bf 109ではその普通なら失速してしまうような旋回こそが実際の戦闘で生き延びる手段になるのである。あまり低速で飛行させた時も同じで、パイロットが失速しそうだと思った瞬間、エンジンの騒音を打ち破るようなガンという衝撃音と共にスラットが飛び出すのである。~そのスラットが飛び出すくらいの急激な旋回こそが実戦では役に立つのである。あるベテランパイロットはこう証言している。「スピットと戦闘する時はいつでもスピットより小さい旋回半径で戦う事ができた」と。』
欠点は、液冷エンジンを搭載しているため、被弾に弱いことと、高速時に舵がきかなくなることです。このため、高高度からダイブしながら低空の敵を攻撃する際にはスロットルを絞るのを忘れずにしましょう。
共通アイコンは「109」

スタイル?

109乗りの間でも、「20mm x3門で安心派」「漢は黙って30mm派」等の派閥が存在したりしなかったり。# 20mm x1門派は?

歴史

2008.6現在、コクピットの3Dモデルが更新されカッコよくなったため人気上昇中?

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+ Bf 109E-4

Bf 109E-4

バトル・オブ・ブリテンで活躍したのがE-4である。愛称は「エーミール」
エンジンはダイムラーベンツのDB601A(1,100hp)を搭載している。DB601は燃料噴射式を採用したため、マイナスGでもエンジンが息をつかないため、マイナスGでエンジンが停止するライバルのスピットファイア初期型に対して有利であった。
過給器は流体カップリングによる無段変速式過給器を備えている。
プロペラはそれまでの2翅プロペラから3翅プロペラに変更され、ラジエータを機首下面から主翼下面に半埋め込み式とし、機首にはオイルクーラーを配置するなど空力的に洗練され、E-1型で最大速度が500km/h(高度4,000m)に、海面上昇率1,080m/minに向上している。
E-4は、武装にMGFFよりも初速の高い20mmMGFF/M機関砲を翼に積んだタイプである。ただしF型以降のマウザー社製20mmMG151/20機関砲よりも発射速度や威力が劣る。
速度が560km/hを超えると操縦桿が極端に悪くなり、脚の狭さと長さなどから離着陸も難しかったため、事故も多かった。
大戦初期の機体のため、AHでは活躍の機会が少ないが、Bf 109としては比較的高火力で旋回性能も高いため使い方によってはそれなりの戦果を挙げることも可能
固有アイコンは「109E」

兵装

Center Point Armament
1 x 250 kg GP Bomb 2 x 20mm MG-FF 60 rpg
2 x 7.9mm MG 17 1000 rpg
+ Bf 109F-4

Bf 109F-4

アフリカの星で有名なマルセイユが「黄の14」のマーキングで乗っていたのがこの機体である。愛称は「フリッツ」
1942年初めから生産が始まったF-4は、エンジンにDB601E(1,350hp)を搭載、モーターカノンとしてMG151/20機関砲を搭載している。MGFFに比べると、初速が570から800m/sに、発射速度が350から720rpmになっており、性能が大きく向上している。しかし、20mm機関砲が2門から1門に減っていることから総合的な火力についてはパイロットから不評であった。ゴンドラ式の20mm機関砲が取り付けられたモデル(Bf109F-4/R1)もあったが、AHには無い。
Bf 109各型中最良とされており、AHでも、機動性と上昇力・加速・速度のバランスが取れた機体で、後の型に比べると操縦もしやすく、格闘戦にも向いている。
固有アイコンは「109F」

兵装

Center Point Armament
1 x 300 Liter Drop Tank 1 x 20mm MG 151/20 200 rpg
2 x 7.9mm MG 17 500 rpg
1 x 20mm MG 151/20 150 rpg
2 x 7.9mm MG 17 500 rpg
+ Bf 109G-2

Bf 109G-2

フィンランド空軍に供与され、ユーティライネンなどが操縦し、冬戦争で大活躍した機体がこれ。
既にG-6等があっても、輸出用ということで、フィンランドにはG-2が送られたが、こちらの方が機体が軽い分、バッファローなどの軽戦闘機から移ったフィンランド人パイロットにはむしろあっていたのかも知れない。
ドイツでの愛称は「グスタフ」、フィンランドでは「メルス」と呼ばれ親しまれた。
排気量33.9リットルのDB601から35.7リットルに拡大したDB605を搭載している。
武装がF-4から変化していないため、火力に不安はあるものの、機動性の高さと加速の良さなど活躍が期待できる機体である。
なお、スヴァスチカ(鉤十字)はAHでは使用禁止(本来ドイツ軍機の尾翼に描かれていた鉤十字AHでは消されている。)であるが、フィンランド空軍の国籍マークは使用可能である。
AHにはフィンランド人プレイヤーも多く、フィンランド空軍の活躍を知るプレイヤーも多いため、Bf 109としては他に高速大火力の機体(G-14やK-4)があってもG-2型に拘るプレイヤーもいる。
固有アイコンは「109G2」

兵装

Wing Points Center Point Armament
2 x 20mm MG 151/20 Gondolas 140 rpg 1 x 250 kg GP Bomb 1 x 20mm MG 151/20 200 rpg
2 x 7.9mm MG 17 500 rpg
1 x 300 Liter Drop Tank 1 x 20mm MG 151/20 150 rpg
2 x 7.9mm MG 17 500 rpg
+ Bf 109G-6

Bf 109G-6

機首の機関銃の口径を13mmにアップしたためボイレと呼ばれるコブが付いているのが特徴である。このボイレの中に、13mm機関銃MG131の空薬莢排出シュートが収められている。
ボイレのせいで飛行性能はG-4型以前よりも低下している。
パワー・プラントは、G-2型と同じくダイムラー・ベンツのDB605A又はB(出力1,475hp)であるが。GM-1又はMW50と呼ばれる出力増強装置が装備された。
亜酸化窒素を利用したGM-1装備のG-6は、G-6/U2と呼ばれ、1943年末から約550機が生産された。
1944年春以降はP-51に苦戦したため、水メタノールを利用したMW50が装備されるようになり、G-6/MW50と呼ばれた。
GM-1は、高度8,000m以上で出力増加したが、MW50の場合は中低高度で出力が増大した。
実際のドイツ空軍では、母数が多いこともあり、多くのエースが本機で戦果を挙げているものの、AHでは、より高速なG-14やK-4があるため、あまり使われることがない機体となっている。
実機同様、ゴンドラ型の20mmガンポッドを両翼下に取り付けてG-6/R6仕様とすることも可能である。この場合、速度・旋回性能ともに大きく低下するため、主として爆撃機の迎撃などに活躍することになる。
愛称は「グスタフ」
固有アイコンは「109G6」

兵装

Wing Points Center Point Armament
2 x 210mm WGr21 Rockets 1 x 250 kg GP Bomb 1 x 20mm MG 151/20 200 rpg
2 x 13mm MG 131 300 rpg
2 x 20mm MG 151/20 Gondolas 140 rpg 1 x 300 Liter Drop Tank 1 x 20mm MG 151/20 150 rpg
2 x 13mm MG 131 300 rpg
+ Bf 109G-14

Bf 109G-14

G-6のエンジンDB605をMW50用に改修したDB605AMを搭載、水メタノール液専用タンクを装備したのがG-14である。
1944年7月以降から生産され、当初はG-6/MW50と呼ばれていたが、1944年8月にG-14と改称された。
より高速のK-4はモーターカノンが30mm機関砲であり、この30mm機関砲は弾数が少なく初速が遅く当てにくいためG-14の方が初心者には弾を当てやすい。G-14に搭載されているモーターカノン20mm機関砲は威力、命中率ともに高いMG151/20であり、対戦闘機にも向いており、対爆撃機用として更に2門を翼下に搭載することが可能である。
愛称は「グスタフ」
固有アイコンは「109G14」

兵装

Wing Points Center Point Armament
2 x 210mm WGr21 Rockets 1 x 250 kg GP Bomb 1 x 20mm MG 151/20 200 rpg
2 x 13mm MG 131 300 rpg
2 x 20mm MG 151/20 Gondolas 140 rpg 1 x 300 Liter Drop Tank 1 x 30mm MK 108 65 rpg
2 x 13mm MG 131 300 rpg
1 x 20mm MG 151/20 150 rpg
2 x 13mm MG 131 300 rpg
+ Bf 109K-4

Bf 109K-4

AHで最も人気のあるBf 109である。
エンジンにMW50併用のDB605D(1,800hp)を装備し、最高速度700km/hを超えるBf 109最終型でありK型としては唯一量産された型である。
メッサーシュミット社で1944年8月下旬から1945年4月上旬まで約1,600機が生産された(G型に同エンジンを搭載したG-10は2,400機以上が生産された。)。
自動操縦装置(方向舵のみ)、霜取り用電熱ヒーター内蔵キャノピーを装備して悪天候に対応したK-4/R6がエルラ社で15機程度が生産されたようである。
最も空戦性能の高いBf 109であるが、ガンポッドが搭載できず、主武装が弾数の少ない30mm機関砲のみ装備するなど武装に柔軟性が無いためG-14の方が使いやすいことが多い。
しかしながら、この30mmを一発必中で当てる強者もおり、Bf 109のイメージからはほど遠い失速旋回戦でスピットファイア等を撃墜したりもする。
他のBf 109にも言えることであるが、実はBf 109は余分な機関砲を積んでいないことや翼内武装が無いこと、自動前縁スラット、多段階フラップの装備などにより、大戦後期型のK-4でもかなりのストール・ファイトをこなすことができるのである。
ベテランの操るK-4はとてつもない戦果を挙げるが、それでいてパーク機ではないのも人気の秘密
固有アイコンは「109K4」

兵装

Center Point Armament
1 x 300 Liter Drop Tank 1 x 30mm MK 108 65 rpg
2 x 13mm MG 131 300 rpg


Messerschmitt Me 109: Pilot's Notes (Pilot Notes)

本土防空戦のBf109エース (オスプレイ軍用機シリーズ)

メッサーシュミットBf109/フォッケ・ウルフFw190―ハンディ判 (図解・軍用機シリ-ズ)

Messerschmitt BF 109: 1935 Onwards (all marks)

Messerschmitt Bf 109 Recognition Manual: A Guide To Variants, Weapons, And Equipment


コメント

  • 旋回性能結構いいんだお -- 名無しさん (2013-05-21 06:55:47)
  • モーターカノンも使い勝手が良いです -- 名無しさん (2014-07-12 20:19:09)
  • 乗りこなすのが難しい機体と思ったけどチャレンジします^^ -- Toshizo (2014-09-28 15:09:10)
  • このゲームをけなすつもりはないんだけど、Bf109E-4の先頭がなだらかすぎるような感じしない? 実物はなんかもっとゴツイ感じだよね。 -- 部外者 (2014-10-20 02:18:25)
  • なるほど -- Blade (2014-10-20 20:32:03)
  • 確かに実機よりもなだらかですね -- Blade (2014-11-09 09:28:28)
  • ttp://battoutai.blogspot.tw/2014/11/blog-post_9.html -- 名無しさん (2014-11-09 09:28:34)
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最終更新:2019年01月15日 06:17