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***SS34 今年のクリスマスも皆でどんちゃん騒ぎで盛り上がって、すごく楽しかった。 澪はコスプレ強いられて、梓は何だかんだで楽しそうで、ムギは終始笑顔ではしゃいでた。憂ちゃんもにこにこして皆を見てた。 さわちゃんはやっぱり彼氏出来なくて、和は何ていうかプレゼントが相変わらずで。サラダ油の詰め合わせだった。いや、ありがたいんだけどさ。 私だけ、去年と同じようにはいられなかった。 ケーキを食べるときも、プレゼント交換の時も、隣に座る唯のことが気になって気になってたまらなかった。 その唯は皆と同じく去年と変わらない様子で。変わらない様子で、りっちゃんりっちゃん言って。 皆で楽しく騒ぐのはおおいに結構。 でも、世間じゃ恋人達が浮かれて良い雰囲気作って良いことしてるんだぞ。 別に、唯にそんな恋人らしさを求めてる訳じゃないけど。それでも特別な何かが欲しかった。言葉でも態度でも良いから。だって私達、特別な関係じゃないか。 私のこと、一番大好きだって、特別に好きだって、言ったのは唯じゃん。私も唯のことが好きだって言ったら泣くほど喜んだのも唯じゃん。 なのに何でこういう時にそういうこと言ってくんないんだ唯のばか。隣同士の席だったんだから手だって軽く握れただろ。 唯は、見送りの時までずっと私を友達として見ていた・・・気がする。今はそんなの嬉しくない。 クリスマス会を終えて唯の家を出てからそんなことばっかり考えてる。 クリスマスだからってそんな想いに駆られるなんて、誰だよ私は。面倒な女みたいでげんなりする。大体、私らしくないんだ、こんなの。唯のばか。 「へくちっ」 背後から聞こえたくしゃみについ振り返ると数メートル後ろに唯がいた。 「・・・って、唯?」 「ありゃ・・・バレちった・・・」 「は?何で?ずっと着いてきたのか?」 「そだよ・・・目の前にりっちゃんがいるのに近づけないのは大変な苦労だったよ!こんなに近くにいるのに心は遠い・・・こういうことなのかしら・・・?」 「全然気付かなかったぞ・・・何で唯が?」 「りっちゃん家に着いたら驚かそうと思ったんだー・・・失敗したけどね」 鼻と耳を赤くして笑ってる唯が無性に愛しくなって、さっきまでうだうだ考えてたこともバカみたいなことに感じた。バカみたいというよりバカなことだった。 とにかく、私は単純だから唯を見たら安心した。 うちまで来てどうすんだよって聞く前に唯が一歩踏み出して言った。 「これからりっちゃん家で二次会しましょー!二人で!」 「これから!?」 「だって今日クリスマスだよ?」 「お、おう」 「二人で過ごしたくない?」 「え・・・あ、の・・・」 「私はりっちゃんと二人で過ごしたいな」 私が照れる間もなく唯は私の望んでいたような言葉を言ってみせた。 肝心なところで素直になれない私は上手く返事が出来なくてついつい唯から目を逸らした。唯のテンポから少しズレて徐々に頬が熱くなってきたのがわかる。 二人で過ごしたくてたまらなかったのは私なんだから、唯に甘えてばかりいないでちゃんと言わないと。 「わ、私も唯と二人になりたかった!・・・唯がそう言ってくれんの、期待してたし、今、すごく嬉しいよ」 「うん。クリスマス会の時も薄々感付いてた」 感付いてたのかよ。てか感付かれてたとか、私どんな態度だったんだ。恥ずかしいな。 「よーし、りっちゃん家まで手を繋いで行こーう」 「・・・・・・おー」 わざわざ手袋を外して差し出された左手。やっぱり素直になりきれない私は半端な返事をしてポケットから手を出して唯の手のひらを握った。 唯のこと子供扱いしてるけど、こうやって自然と甘えさせてくれてるところは私よりずっと大人だと思った。 手を繋ぐなんて小学生かって照れ隠しで言った私に、愛人ですと真面目に返すあたりはやっぱりアホだなと思わざるをえなかったけど。 それを言うなら恋人だろ。 おまけ? 「そういや唯荷物少ないな。泊まってくんじゃないのか?」 「りっちゃんたら・・・!!家に行くって言っただけですぐお泊まりに結びつけるなんてヤらしいよ!年頃だよ!」 「えっ、はっ?ヤらしいとか違うし、聡も両親もいるし、」 「いっやーん。でも下着は持ってきてるであります!」 「だからそんなつもりは・・・」 「今夜は寝かせないよ~りっちゃーん」

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