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覚めない悪夢 ◆itvYmzV0Ds



「そう……やっぱりダメか」

薄暗い部屋に、声が響く。
埃をかぶり、わずかにひび割れた大きな鏡に手を這わせながら、小さな人影……蒼星石はため息をついた。
その傍らで、青白い発光体が弱弱しく瞬いている。

「気にする必要は無いよレンピカ、nのフィールドに入れないのは予想外だったけど……」

それほど大きくない、木製の部屋の中、蒼星石はそう呟くと傍らにあった木の椅子へと腰掛けた。
辺りには朽ち果てた武具や防具が打ち捨てられており、埃っぽい淀んだ空気が鼻腔をつく。
ふと、部屋についている小さな窓を見上げると、そこには青白い満月が孤独に瞬いているのが見える。
そして同時に、微かに波のような音が耳に届くのを感じた。

「ここは一体どこなんだろう」

手に取った地図を睨みながら、蒼星石は呟く。
そしてバックに入っていたもう一枚の紙、名簿へと視線を落とすと、表情を険しくした。

最後に覚えているのは、マスター……いや、巻かなかった世界へと別れを告げ、元居た世界へと戻ったところまでだ。
気が付けばこんな殺し合いへと巻き込まれ、nのフィールドからも隔離されてしまった。
……あの影のような人間は言っていた、この場所には自らの欲望のために醜く争っている者達を集めたと。
確かに、僕達ローゼンメイデンは互いに争っている。
究極の少女『アリス』を目指すために、そして再びお父様に会うために。
だがしかし、そもそもこの殺し合いと『アリスゲーム』は両立するはずがない。
蒼星石は身をもって知っていたのだ、『ローザミスティカを単に奪うだけでは、アリスに近づくことは出来ない』と言う事を。

「まるで悪夢だ……ううん、性質の悪い悪夢であればどれだけ良かったか」

そう呟いた蒼星石が睨みつける名簿には、存在してはいけない名前が一つあった。
この殺し合いには、ローゼンメイデン第一ドールから第六ドール……殆どのドールが巻き込まれている。
……そう、残りの一体を残して。

「やはり君も関わっているのかい……雪華綺晶」

名簿にある妹の名前『雛苺』を見つめながら、蒼星石はそうつぶやいた。
雛苺、ローゼンメイデンの第六ドール。
彼女は確かに雪華綺晶に襲われ、その体を奪われた筈なのだ。
最後の力を振り絞り、自らのローザミスティカを真紅に託して……。
何故アリスゲームの敗者である雛苺の名前がここに載っているのだろうか。
まるで死者が蘇ったかのような……

『我々にはそれが可能だということを知っている者もいるだろう?』

影のような男の言葉が、脳裏に蘇る。
……もしもそれ本当のことなのだとしたら、それはアリスゲームの進んだ螺子を無理やり巻き戻したことになる。
神聖なアリスゲームに横槍を入れるだけではなく、その誇りを踏みにじり、捻じ曲げたというのならば。

「許せないよね……雛苺」

そう低くつぶやいた瞬間、傍らに居たレンピカが慌しく辺りを飛び回った。


    ◇     ◇     ◇


老人 宇谷九一郎は困惑していた。
二年ほど前から日本全国で行われている老人相互処刑制度。
通称シルバー・バトルに自らが住む五丁目地区が選ばれ、期限一ヶ月の殺し合いをさせられていた。
他地区の生き残りである猿谷へと助力をあおぎ、何とか生き残りをかけて戦っていた筈だが……。
なぜこのような場所に連れて来られてしまったのか。

そういえば、期日が迫っているにもかかわらずシルバー・バトルの進行が遅いと、担当官である山際が忙しなく連絡を寄越していた事を思い出す。
期日を過ぎた段階で複数人の生き残りが居た場合、役人が全員を処刑して回る決まりとなっていた筈だ。
正確な人数は分からないが、第五地区は他区に比べて進行が相当遅かったのだろう、
さてはCJCKの役人め、自分たちが処刑をするのを嫌だからといって、
進行が遅すぎる地区の人間を集め、さらに強制的な殺し合いをさせるつもりなのだろうか。

禿げ上がった頭へ手を載せながら、九一郎はため息をついた。
薄暗い廊下を歩いている九一郎の左手には、バックの中に入っていた名簿が握られている。
名簿を見る限り、なぜか猿谷までこのシルバー・バトルに巻き込まれているらしい。
何かの手違いだろうが……後々参加者から外されるにせよ、とりあえずは猿谷と合流をするべきだろう。

そう考えていた九一郎の耳に、微かに人の声が届いた。
参加者か、それともこの施設の人間か……どちらにせよ、警戒は必要だ。
そう考え、右手を懐へと入れ、使い慣れた銃であるワルサーのグリップを握る。
足音を殺し、声の方向へと歩みを進めていくと、その部屋……西側控え室と書かれた部屋へとたどり着いた。
耳を済ませるが、物音は一切聞こえない。
しかし、ドアの隙間からは青白い光が漏れ、左から右へと光源が移動しているのがわかった。

こちらには気が付いていないだろう、そう考えて懐からワルサーを取り出し、安全装置を解除した。
参加者の老人であれば引き金を引き、そうでないならば詳しいことを聞き出そう。
高ぶる鼓動を沈めるかのように、九一郎は深呼吸をした。
そして一息置くと、意を決してドアを蹴り開ける。
勢いがついたドアが壁へとぶつかる衝撃音が響き渡り、辺りに木霊した。
それに構うことなく、九一郎は部屋へと乗り込むと銃口を光源へと向けて相手を確認する。
だが、そこに居たのは……。

「な、なんだあ?」

見たことも無い、宙に浮く青白い発光体だった。
それに驚きの声を上げた瞬間、銃を握っている右手にすさまじい衝撃を感じる。
手に握っていたワルサーは吹き飛ばされ、その次の瞬間には足元を掬われるような衝撃が襲ってきた。
思わず地面へと倒れこんだ九一郎へ、小さな影が飛び掛ってくる。

「動かないで」

首筋に感じる冷たい感覚にギョっとしながら、自らに馬乗りになっている影へと視線を向けた。
そこには青を基調にした、いつか演劇で見た外国人のような服に、緑色と赤色のオッドアイが印象的な子供が、自分の首に馬鹿でかい鋏を突きつけている……子供!?

「な、何をしているんだ!早くどきなさい!」

九一郎は思わず声を張り上げた。
それを聞いた蒼星石は、一瞬驚いたように目を見開くが、鋏を引くことはない。

「分からないのか、シルバー・バトルの邪魔をするということは、国に逆らうということになるんだぞ。
 お前の爺さん……もしくは婆さんが殺されるとしても、それは——」
「ちょ、ちょっと待って。貴方は一体何を……」
「まだ分からないのか!殺し合いの邪魔をすれば、捕まるのはお前だと……」

目を怒らせ、叱り付けるように声を張り上げて居た九一郎は、思わず絶句した。
若干困惑したかのような視線を向けてきている子供の首元には、自分と同じ銀色の輪がされているのを目にしたのだ。

「なっ……これは一体……まさか、お前さんも」

狼狽している九一郎をよそに、蒼星石は先ほどの銃以外に、この老人が凶器を持っていないことを確認する。
そうして鋏を相手の首元から外すと、手をさし伸ばしながら口を開いた。

「どうやら話しに齟齬が生じているみたいですね……起きて下さい、お爺さん。

 少し、お話をしませんか」



     ◇     ◇     ◇


妻と息子と嫁と孫が一人、それが九一郎の家族だった。
九一郎は彼らを愛していた、だからこそ彼らとの間に一定の距離を置いてきた。
だから彼は家族からも愛されていた。

だからこそ、今や爆発的に増大した老人人口を調整し、ひとりが平均七人の老人を養わねばならぬという若者の負担を軽減、
それによって破錠寸前の国民年金制度を維持し、なおかつ少子化を相対的に解消する。
それを名目に行われているシルバー・バトルに勝ち残ると心に決めた。

許されざる非人道的行為だ、糞ったれな政府が決めた糞みたいな法律だとは思っているが。
事実それによって救われる家庭が出てくることも理解はしている。
だからこそ、生き残るためにはほかの老い先短い老人を殺めることもやむなしと考えていた。
殺すことも、殺されることも心のそこから嫌だった自分に鞭を打ってきた。
だが……目の前に居る子供(名は蒼星石という、人形らしい……驚いたが、これは本当だった)ははっきりとした口調で言った。

これは、シルバー・バトルでは無い。と

その瞬間、目の前が暗くなるのを感じた。
あの影は……孫とさほど変わらぬ年に見える子供とも殺しえと言うのか。
意味も無く、理由もなく、老若男女関係なく、殺しあえと言うのだろうか。
あまりの絶望に、目頭が熱くなるのを感じる。

「わしに……どうしろと言うのだ」

九一郎は、思わずそう漏らした。

「……九一郎さん、貴方はこれからどうするつもりですか」

蒼星石に尋ねられるが、答えを返すことは出来ない。

「殺し合いますか?」

出来ることならば避けたい。

「期日まで逃げ回りますか?」

それも御免だ。

「……それとも、戦いますか」

……なんだと?

「こんな殺し合いを強制するあの影のような男と、戦いますか」

思わず顔を挙げ、その小さな顔を見つめる。
そこには絶望は見えず、しっかりと此方を見つめている鋭い瞳があった。

……そうだ、なぜこんな簡単な事にも気が付かなかったのだ。
相手には国でも、政府でもない。
逆らったとしても、成功さえすれば処刑も、刑罰も無い。
愛すべき家族が白い目で見られることも、後ろ指でさされることも無い。
簡単な事ではないだろうが、それは生き残りをかけて若い奴と戦うとしても同じことだ。
どうせ命を賭けるのならば、気持ちが良い方を選びたい。

「そういうお前は、どうなんだ」

眉間によっていた皺を一層に濃くしながら、九一郎は尋ねた。

「僕は……戦う。
 やりたい事が、やらなければいけない事があるから」

はっきりとした口調でそう返してきた蒼星石に、九一郎は思わず口を噤んだ。

「九一郎さん?」

顔を下げ、肩を震わせ、わなないている九一郎に対し、蒼星石は不安に駆られながらも声をかける。

「いや……すまん、わしにもお前さん位の孫がいてな。少しばかり、家族の事を思い出しちまっただけだ……。
 わしも、戻らねばいけない所がある。ここは協力し合おうじゃないか。それに子供には、引率が必要だろう?」
「ふふっ、僕は貴方が思っているよりもずっとずっと、年をとってるかも知れませんよ?」

九一郎へと初めて笑みを見せながら、蒼星石はそう返す。
その二人の頭上を、青白い発光体がふらふらと飛んでいた。
窓から差し込む月明かりよりも弱弱しいその光は、まるで怯えているかのようにチカチカ、チカチカと瞬いていた。











「しかし蒼星石、最近の子供の中ではそんなハイカラな服が流行っているのか?
 男ならな、もっと――」
「九一郎さん……僕は人形だけど、一応女の子だよ」










      ◇      ◇     ◇



九一郎さんを見ていると、心に何かが突っかかるのを感じる。
理由は僕自身が一番分かっているけれど……。

思い出してしまったんだね。元マスター……結菱一葉と一緒にいた時の事を。
九一郎さんが孫を僕に重ね合わせたように、僕自身も九一郎さんをマスターと重ね合わせていたんだ。
僕がやらなければいけない事、それは雪華綺晶に囚われ、たった今さえも命を吸われ続けているマスターを助けることだ。
アリスゲームに……僕なんかに関わったせいで、彼は囚われてしまったのだから。
だから、僕は諦める訳にはいかない。

――だがしかし、僕にはそれの他にどうしても守らなければいけない約束がある。
アリスゲームに破れ、敗者となったのは雛苺だけではない。
そう、僕自身も一度アリスゲームに敗れ、ローザミスティカを奪われているのだ。
今の命は、仮初の命。
翠星石や現マスターであるジュン君を助けるため、水銀燈と約束をして借り受けた命なのだ。

約束は約束、僕はそれを破るつもりは無い。
だから……マスターを助けたいけれど……水銀燈に強く求められたとしたら、僕は……

【D-1/水上コロシアム@現実・西側控え室/1日目・深夜】

【蒼星石@ローゼンメイデン】
[状態]:健康
[装備]:庭師の鋏@ローゼンメイデン
[道具]:基本支給品、不明支給品1~2
[思考・状況]
基本行動方針:元の世界に戻る。
1:九一郎と行動を共にする。
2:ドールズと合流する。
3:雛苺を警戒。
4:水銀燈にローゼミスティカを返すよう言われたら……?

[備考]
※参戦時期は原作4巻終了時
※雛苺が雪華綺晶である可能性を考えています
※シルバー・バトルの概略のみ知りました


【宇谷九一郎@銀齢の果て】
[状態]:健康
[装備]:ワルサーP38(8/8)@現実
[道具]:基本支給品、ワルサー予備弾×16、不明支給品1~2
[思考・状況]
基本行動方針:影の男へ反逆する。 
1: 蒼星石と行動を共にする。
2: 猿谷と合流する。

[備考]
※アリスゲームの概略のみ知りました。


【レンピカ@ローゼンメイデン】
ローゼンメイデンが使役する人口精霊のひとつ。見た目は青白い光を放つ発光体。
蒼星石のローザミスティカを持つ者の言う事を聞く。
ちなみに、心の木を剪定する蒼星石が使役することによって、相手の夢の中に入る事が出来る。
バトルロワイアルでそれが可能かは不明。

【庭師の鋏@ローゼンメイデン】
蒼星石の半身はあろうかという大きな鋏、心の木の剪定を行う事が可能。

【ワルサーP38@現実】
装填数8発の自動拳銃。
劇中で九一郎が使っていた拳銃はワルサーとしか表記されていなかったため。
今回は勝手ながら決めさせていただきました。

403 Forbidden 投下順 ジジイは飛ぶよ、どこまでも
403 Forbidden 時系列順 ジジイは飛ぶよ、どこまでも

GAME START 蒼星石 ロリータ・リロード(少女装填)
『オープニング』 宇谷九一郎






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