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誰かの願いが叶うころ ◆CFbjQX2oDg



最初に出会ったのがノールで良かった。この人数が集められている会場だ。
我妻のように話も出来ないタイプもいる可能性は高い。今後は少し様子を見てから接近する必要がある。

未来日記に護神像か……
ノールの言うとおり業の深い人間ばかり集めたもんだ。未来日記もずいぶんと常識離れした代物だったが護神像ほどでは無い。
俺たちは神を目指して戦い、ノールたちは神を生贄にする為に戦う。
一体何の皮肉だよ。俺たち日記所有者の戦いは生贄を選出するためのものだったのか?
さらに、今回のゲームが今まで行ってきたものとの最大の違いはこの首輪だ。
願いの為なら命をかける、この首輪は自分の覚悟を目に見える形で表す為のものかもしれない。まったく悪趣味なこった。

悪趣味といえばこいつも……

俺はポケットに入れた一枚のカードを思い浮かべる。
中央に羽根を模したイラスト、その周囲に描かれるのは荒れ狂う人生を象徴するかの様な旋風。

『SURVIVE―疾風―』

生き残れ と書かれた子供向け?おもちゃのカードねぇ 途中で死んだ俺に対する皮肉だな。
息子が元気に成長していたら友人達とトレーディングカードで遊んでいたのかもしれないと思うと心苦しい。
デウスの定めたゲームでは、神になろうとして失敗した。そんな俺に与えられたこのチャンス。
まったく、デウスもそうだったように主催者ってのは俺の中にある心を擽りたいようだな…
やはり俺も―― 

はっくしょんっ!!

しかし、砂漠の夜ってのは初体験だが存外冷えたな……
水場が近いってのも気温が低い要因の一つかもな。中央の市街地についたら適当な民家に入って少し休むとするか。
次に防人って連中並に戦えるやつに出会っても話を聞いてもらえるかどうかわからないし、体調は万全に整えておくべきだろう。
俺はこの会場でお世辞にも強者の部類には入らず、どちらかと言えば狩られる側だろう。
だが、ノールのように俺の“捜査員”となってくれる者を見つけないとこの日記は役立たずだ。虎穴に入らずば虎子を得ず…だよな。
出来る限り参加者に踏み込んで同盟を結ばないといけない。民家の中から参加者の人となりが判断できれば良いんだがな。

来須圭悟は市街地に向けて深夜の草原を進み続ける。
人間が朝になったら目覚めるように、来須の内にある一度は眠ったはずの欲望が目覚める時は――


【E-6/草原/一日目・深夜】

【来須圭悟@未来日記】
[状態]:健康。腹部に打撃、左頬に切り傷あり。
[装備]:大型カッターナイフ@現実
[道具]:基本支給品、捜査日記のレプリカ@未来日記、サバイブ(疾風)@仮面ライダー龍騎
[思考・状況]
基本行動方針:バトルロワイアルの全貌を掴みたい。優勝は……?
1:集団や同盟関係を作りたい
2:とりあえず市街地に着いたら暖かい場所で休息をとる
2:天野雪輝は保護対象、雨流みねねは交渉する、我妻由乃、戦場マルコを警戒
3:ノールにやや共感



◇ ◇ ◇



「ふふ、嬉しそうだね。ハルワタート。良質な水がたくさん手に入って良かった」

一時的な協力者クルスと別れたあと、川にたどり着いた。
ノールは自身の戦闘の要ともいえる大量の水を手に入れて上機嫌で歩く。その歩みは軽い。
大量の水はハルワタートが全て吸収してくれたので荷物が嵩張ることは無い。
これで川から多少は離れていたとしても、充分戦うことが出来る。

「わかっているよ、ハルワタート。哀しいけれど、僕は自分の願いの為に殺さなければならない
 神を祭壇に連れて行くのだとしても、参加者皆殺しするにしても… どちらにしてもミールのためにやり遂げねば…!
 僕が心を鬼にしたと決めたから、ハルワタートが力を貸してくれているのだから…!」

しばらく歩いていると刀で木に打ち付けられている見るも無残な死体がそこにあった。
その死体はまるで、次はお前だ、俺の邪魔をするな、とメッセージを残しているような不気味な存在感を放っていた。

「ああ、この人も防人のように願いに溺れたのか…」

「心が痛い…! 何故人は争わねばいけないのか! でも、見知らぬ人ごめんなさい。
 僕には貴方と屍を乗り越えてでも叶えたい願いがあるんです。弟ミールを機械病から救う為に!」

突然泣き出したノールは、周囲を気にせずに叫びながら目の前の死体を木に釘付けにしている日本刀を抜き去ると、落ちていた鞘に収めて腰に差して回収していった。

「僕はレオくんのように剣術に長けているわけではないけれど、この刀は僕が使わせてもらいますね。
 クルスとの話や影の男の話を考えると、信じにくいけれど異世界の人間を集めたというのもありえる。
 あぁ! 神は僕に試練を与えたのだ! 僕の大切な人を失わないために他者を犠牲とする修羅になれと!」

誰に聞かれた訳でもない、ノールはただ純粋に己の願いを垂れ流しているのだ。
口にすることで相手から許しを得たいのかもしれない。鬼となるために傷ついていく自らの心を癒したいのかもしれない。
その贖罪にも似た叫びを聞いているのは森の木々たちと、その場に残された死体がひとつ。
本来ならばノールの独白を聞くものはいない。

そう本来ならば――



◇ ◇ ◇



少年が一人森の中を歩く。
否よく見ると少年は一人ではない。背後にプカプカと浮かんでいる物体がある。
ポニーテールのように長く伸びた頭。愛くるしい瞳。そして何かを拝んでいるかのように両腕を胸の前で合わせている、人形が一体。
さらに足元を見ると、緑を基調としてドレスを身に纏い、腰まである柔らかそうな長髪を携えてちょこちょこと歩く女の子が一人。

防人シオとその護神像アールマティ、そして薔薇乙女人形の翠星石である。

「究極の少女……すか。機械の神様みたいなものすかね。翠星石もなれるといいすね」

「だーかーらー翠星石は機械人形じゃねーって何回言ったらわかるですか!! この“もれ人間”!!」

「もっもれ人間ってもしかしてもれのことすか?」

「お前なんか「もれもれ」うるさいから“もれ人間”で充分です」

「ひどいっすよ…まぁいいすけど。 それより行き先はこっちでいいすかね?」

「砂漠に向かうなんて嫌に決まってるですぅ。間接に砂が入ったら大変ですぅー! ドレスが汚れるのも嫌ですぅー」

シオはこの世界で知っている者の名は3名。
同じ防人仲間のレオ、ノール、そして父の友人であり、医者であり…最後の防人だったヨキ先生の三人である。
レオと早く合流はしたいけれど、レオなら一人でも大丈夫だろうと思う。
目の前の機械人形は口では強がって元気な姿を見せてくれているけれど、会話の端々でどこか寂しそうな、哀しそうな表情を見せる。

あの表情が織り成す感情を自分はよく知っている。父を亡くしたときの自分と同じだ。
胸が苦しくなって、どうしようもないくらい涙が溢れてきて、今までの自分の世界が壊れてしまうことが怖い。

この状態の翠星石の意向を無視して砂漠に向かうなど、防人として皆を護ると決めた己の信念に反する。
シオが行き先を変えて中央市街地を目指すことは当然の結果だった。



(もれ人間はジュンみたいに良いやつなのかもしれんです。だが、油断は出来ねーです。
 翠星石は知っているです。人間が自らの欲望のためなら他者の犠牲を厭わない連中であるということを。
 そういう欲望を持った人間のせいで蒼星石は……)

姉妹といえば、先程確認した名簿で知っている名前は自身を含めて6つ。もちろん全員が薔薇乙女人形だ。
影人間が言っていた言葉を頭の中で繰り返す。

――友人との約束を守る為に戦う者、平和な世界を望む者、究極の少女を目指す者、自身の運――…

『究極の少女』

たしかにあの男は口にした。私達姉妹の宿願であるその目的を。
そしてさらに続けて影人間はこうも言っていた。

――『戦え、我が子らよ! 戦わなければ“願い”は叶わない!!!』

『我が子』

あの思い出すだけで汚らわしいあの男が、親愛なるお父様なわけがない。絶対に違う……と思いたい。

だが、お父様の関係者なら?
私達薔薇乙女人形はそもそもお父様一人によって作られたのか? あの男がお父様の協力者である可能性は本当に無いのか?
翠星石の頭の中でいくつもの疑問と可能性が湧き出ては消えるを繰り返す。

影人間のことは後回しにするとしても、もう一つ別の大きな疑問が残る。
そもそも、この戦いとアリスゲームは別個のものなのか、それとも平行して行われているものなのか、だ。

アリスゲームを行っている薔薇乙女人形は全部で“7体”である。
そして、このバトルロワイアルと呼ばれた戦いに参加している名前は“6体”である。

『水銀燈』『金糸雀』『翠星石』『蒼星石』『真紅』『雛苺』

ここまでは自分はよく知っている。全員が同じ時代で会合した機会は少ないが、それでも互いに姉妹だと認識している。
究極の少女になるには姉妹全員分、つまり7つのローザミスティカを集めろと、互いに戦い奪い合えとお父様は言った。
もし、この会場でのバトルロワイアルというのが、早く究極の少女に会いたいと焦ったお父様が影人間を使って開幕したものだとしたらこの参加者の中に未だ見ぬ最後の姉妹がいるのでは無いか?
だが、名簿だけではやはりわからない。真紅たちと相談してみるしかない。


今のところ信用できるのは真紅とチビ苺、そして…………蒼星石だ。
例え自分たちを壊そうと水銀燈と手を組んだことがあっても、双子の姉妹だから、ずっと一緒にいたから信じたい。
もれ人間は、完全には信用できない。何故なら、この会場に集められたのは人間の中でも特に欲望の強いやつらを集めているのだから。
きっと、どいつもこいつも本性は蒼星石を人質にとった悪い人間と同じに決まっているです。翠星石は騙されないです。



◇ ◇ ◇



二人は簡単な自己紹介のあと、シオが一方的に話しかけるという形で会話?をしながら歩いていた。
シオの一方的な会話は闇よりの来訪者によって中断させられる。

夜の闇を切り裂いて現れた大柄な男。
翠星石はそっと物陰に隠れたその瞬間、男の眉がピクリと動いた気がした。
護神像の姿は見えない。防人ではないのは確かだ。
だが、防人としてのシオの本能が警戒信号を最大限に鳴らす。

「……もれは防人のシオと言います。あなたはどちらさまで?」

「シグドラ右頭、旅人のチャンだ」

「……チャンさんすか。どうぞヨロポコ」

シオは不穏な空気を感じながらも挨拶をするが返答はない。代わりにと返ってきたのは挨拶ではなく、男からの独白に近い質問。

「今度は少年か。その後ろに佇むのは魔物か? 幻界にいた頃よりも楽しめそうだ。あの影の男には感謝しないとな」

「魔物? アールマティは護神像といってもれの友達すよ。チャンさん、貴方も戦う気ですか?」

男から感じる禍々しい雰囲気。無言の肯定。
無駄だとわかっていても尋ねたかった。戦わないですむのがシオの願いなのだから。
しかし、戦うことでしか、この男を止める手段は無いのだ。ならば、シオも譲れない自分の“願い”のために戦う。

「翠星石はそのまま隠れているす! アールマティ!!」

シオの掛け声と共に護神像アールマティが体を覆っていく。大きな口を模した左腕を携えて、防人シオの戦闘形態完成である。

「やはり…ブックと同じだな。シグドラ時代より楽しめそうだ」

チャンは不適に笑うと、拳を握り構えた

睨み会う両者。 互いに受け入れられない願いを内に秘め、戦うことでしか決着をつけることはできない。
戦いを求め、他者を傷つけることに快楽を見出す男と戦いを止めたくて、他者を護るために戦い続ける少年。

両者が同時に地を蹴る。
シオの繰り出した右腕とチャンの右腕が激突し、その衝撃の余波で木の葉が舞い落ちる。

幾度とぶつかり合う両者。素人目には互角の戦いを繰り広げている。
しかし、実際は違う。
シオの攻撃はチャンによって的確に受け流されている。
対するチャンの攻撃はというと脚部、腹部、下顎と合体していても脆い部分を寸分違わずに突いてくる。
アールマティは護神像の中でも非常に硬い。それを数回の激突で見切ったチャンの恐るべき格闘センス。
さらに、シオに当てられる一撃一撃がまるで親が子供を叱るときの様な威力の弱い打撃。
戦いを長く楽しむために、遊んでいるのだ。

(この人生身なのにやっぱり……強いす!)

このままじゃジリ貧だ、とばかりにシオは大きくバックステップをする。
そのまま背面にある木の幹に着地すると、ジャンプの要領で再度飛び掛る。
左腕を大きく振りかぶりながらチャンに向かっていく。

(ふっ、勢いをちょっと増しただけの拳などで対抗しようとは、芸が無いな、甘いぞ少年)

振りかざされた拳を横に受け流し、勢いそのままに懐に侵入、顎骨を砕いて終わりだな、あっけない幕切れだ……

しかし、チャンの思惑ははずれる。迫り来るシオの左腕が大きく口を開けて襲ってきたのだ。

「食っ!!」

左腕の口のラッシュがチャンを襲う。先程まで以上のスピードでのラッシュを前にさすがに捌ききれずチャンの体を痛めつける。
今までは片手で捌きながら、もう片方の手で攻撃をしていたがそれでは追いつかない。
先程とは打って変わってシオが攻勢になる。シオの左腕がチャンの衣服を、その下にある肉を少しずつだが捉えていく。


ニヤァァリ


異様。激しいラッシュに襲われながら微笑んだのだ。まるで、相手の力が予想以上に強大だったことを純粋に喜ぶかのように。
左腕のラッシュの隙間からのその異様な表情を見たシオは一瞬躊躇ってしまう。
その隙をチャンが見逃すはずもなく、腹部に強烈な蹴りを入れて引き剥がす。

「いいぞ、楽しいぞ少年! シグドラにいた頃では満たされなかった我が“願い”が満たされていくようだ!」

「もれは…もれの“願い”は出来るなら戦いたくないす。争えば誰かが傷つくすよ!? そんなの耐えられないす!」

「……ほう、戦いたくないか。では、こうしたらどうなるかな?」

突如今まで対峙していたチャンが攻撃の矛先を自分とは異なる方向に繰り出した。
何を狙っているのだ。余波による間接攻撃だろうか。
いや、それなら直接攻撃をした方が効果が高いのは短い戦闘でシオ自身が体験しているためありえない。
いや、待てよ。
チャンの矛先は確か――

ここまでの思考は一瞬。そして防人としての本質か、それともシオ自身の意思によるものか。それがどちらだったのかはわからない。
ただ守りたい。護りたいと思ったら既に動いていたのだ。


轟ッ!!


爆音と砂煙が辺りに広がる。
チャンの渾身の右拳がシオの背中を捉えた。
砂煙と一緒にパラパラと護神像との合体で作られた装甲の一部が崩れ去っていく。まるでシオの今後の人生そのものが崩れ去るかのように…
護神像の硬い装甲をも打ち抜くその一撃はシオの肋骨や内臓にまで深いダメージを与える。
叫び、暴れたいくらいに痛い。
けれど、この少女にはその姿は見せられない。笑え。笑うんだ、シオ。とーちゃんのように。

「大…丈夫す…か? は、…やく逃げ…るす。姉妹を探すんで、すよね」


その姿は、彼の尊敬する父親のアルの最後の姿と重なるものであった。


シオがその身を挺して護った少女は、震えながら、泣きそうになりながらこちらの顔を見ると駆け出していった。
その姿を見て、シオは純粋に良かったと思った。

ううぅ……翠星石は無事に逃げられたですかね。お腹がとっても痛いす…
この人はここで自分が止めなきゃ… ここにいる翠星石の姉妹たちをも巻き込むだろう。
あんなに怯えて、怖がっていたあの機械の少女をこれ以上悲しませるわけにはいかない。

だってもれは防人なのだから!!

「アールマティ!! 特攻形だ!!」

シオの体を包んでいた護神像を突き出したその右腕に全て集まっていく。
全身を護る形で合体する護神像を一箇所に全て集めることにより、通常の何倍もの突進力を得る防人の最終奥義だ。
無論、集められた箇所以外は無防備になる諸刃の剣であるが。

シオのその姿を見たチャンは満足気味に微笑む。元来チャンは先程のような戦法を取るような男では無い。
まるでシオの戦いたくない心のリミッターを外しせば、こうなることがわかっていたかのように

「かかって来い、少年よ。ここで俺を止めねば、優勝したら少年の世界も全て戦場にしまうぞ?」
チャンが体を半身にして、左腕を頭上に、右腕を腰に構える。周囲の空気が両者を中心に二つの大きな渦を作る。

「うおおおおおぉぉぉぉぉ!!」
「はあああああぁぁぁぁぁ!!」

防人と旅人
交わるはずの無い屈強の戦士の拳が、激突する。



◇ ◇ ◇



両者の繰り出した拳のエネルギーは拮抗している。激突箇所だけ抜き取ってみた場合は、だ。
シオは先程、翠星石を庇って受けたダメージが大きく、さらにぶつかり合う衝撃破で護神像に覆われていない部分がドンドン傷ついていく。
対してチャンは、シオとの攻防で少々のダメージを負ったものの動きにほとんど支障は無い。

「ッ…………!!」
「どうした。そんなんじゃ腹の足しにもならんぞッ!」


も…もう駄目です。もれは…

――おい、シオ。もう諦めるのか?

この声は…まさか……!?

――おいおい、俺の自慢の息子はこんなに柔なやつだったのか?

とーちゃんすか!! うは、最後の元気が出てきたすよ! とーちゃん見ててください!
これがとーちゃんから引き継いだ、防人シオの最後の意地すよ!!

「うぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!」
「くっ…!」

二人の思いが交差する。



◇ ◇ ◇




「ふん…。防人シオか。中々楽しめたぞ。」
勝負の女神はチャンに微笑んだ。

倒れている少年をにチラリと目をやると、もう興味は無いとばかりにその場を去っていった。

「旅人ではなく防人……か。こんな素晴らしいパーティーに招待してもらったんだ。精々楽しませてもらおうか」

男は高笑いを続けながら深夜の森の徘徊を続ける。
男が求める“願い”は優勝した『結果』では無く、その『過程』なのだ。

両者の願いは対極に存在するものであり、共存は神の力をもってしても不可能である。
戦いを無くしたいというシオの“願い”はチャンの永遠の闘争を求める“願い”の前に敗北した。


【F-5/森林/一日目・黎明】

【チャン@ブレイブ・ストーリー~新説~】
[状態]:所々衣服が破れて裂傷有り 疲労中
[装備]:八卦鏡(フォーチュンテリング・ミラー)@ブレイブ・ストーリー~新説~
[道具]:基本支給品、不明支給品×1
[思考・状況]
基本行動方針:戦いを求める。
1:次の戦場を探す。
2:旅人、防人以外の自分を満足させられる奴は積極的に狙う。

[備考]
※チャンの裂傷は特に止血はしていません。
※チャンが翠星石の後を追ったのか、別の方向に向かったのかは不明です。後の書き手にお任せします



激闘のすえ、敗者として戦場跡に残されたシオ。
自分の体がどんどん冷えていくのがわかる。先程まで痛くてしょうがなかったはずなのに、今では何も感じない。
あぁ自分は死ぬのだ、とシオは理解していた。

(とーちゃん、もれ防人として頑張れたすかね? とーちゃんが最後にいってくれた戦わない世界のために戦う
 もれには最後まで達成できなかったすけど、誰かを護るためには戦えました。翠星石が無事に姉妹と会えるように一緒にお祈りしてください
 神様やレオ、フランはどうなってるすかね。ヨキ先生が最後の防人らしいすけど、レオならきっともれの代わりに何とかしてくれるすよね。
 頼むすよ、レオ…)


このまま静かに息を引き取りたい。しかし、自分には最後にどうしてもやらなければならないことがある。
それはここが世界(ワークワーク)では無かったとしても受け継いでいかなければならないもの。

「……あ、アール、ま…ぃ……も…れを」

グワッ…!

先程までの愛らしい人形の様に彼の背後に佇み、シオを、いや、シオの願いを護るために存在していた護神像アールマティ
その口が大きく開き、シオの頭に齧り付く。比喩でも何でもない。文字通りシオを食べているのだ。

ばりぼりぼりぼりばり


【シオ@waqwaq 死亡確認】
【残り48名】

[備考]
※護神像アールマティ、シオの基本支給品、不明支給品×1はF-5のどこかに放置されています。
※最初に現れた人をアールマティが次の防人と判断するかは不明です
※シオの死体はアールマティが食べたため存在しません。首輪の所在は不明です。
※周囲にシオの血が散乱している可能性があります。




◇ ◇ ◇



翠星石は夜道を駆ける。普段は鞄を使って飛行しているためその足取りはおぼつかない。
それでも彼女は走り続ける。その顔が浮かべる表情は自責と恐怖。

「すっ翠星石は…わっ悪くねーですぅ……」

その言葉は誰に向けた言葉なのか、この場で聞くことの出来る唯一の本人はその言葉を頭に残すことなく、霧散した。
未来の彼女自身の言葉を借りよう。

――言葉にできる寂しさは誰かが慰めてくれます。言葉にしない悲しみは自分で乗り越えていくしかないのです

逃げながら声に出したということは、誰かに慰めてほしい、という自己弁護の現われなのかもしれない。
だが、この場に彼女を優しく慰めてくれる少年は――

「機械も…参加者なの?」

またも突然人間が現れた。
刀を回収して更に周囲を探索していたノールは、爆音を耳にして、音のした方へと足を進めているところへの遭遇だった。
争いは本当は死ぬほど嫌いなノールだが、譲れない願いのため――弟、ミールのために心を鬼にして戦うと決めた。
そんな彼が遭遇したのは、彼と同じく自分の姉妹の身を案じている、怯えた小さな、人形だった

「ひぃっ……! ちっ近寄るなですぅ、つの人間!」


【F-5/森林/一日目・黎明】

【翠星石@ローゼンメイデン】
[状態]:疲労小、精神的に不安定、若干の人間不信?
[装備]:庭師の如雨露@ローゼンメイデン
[道具]:基本支給品、不明支給品×1~2
[思考・状況]
基本行動方針: 蒼星石達とは戦わないで済む方法が欲しい
1:目の前の人間から逃げたい
2:真紅、雛苺…蒼星石に会いたい。この際金糸雀でも構わない。
3:最後の姉妹がいるかもしれない…
4:もれ人間……
[備考]
※参戦時期は蒼星石の死亡前です
※waqwaqの世界観を知りました。シオの主観での話なので、詳しい内容は不明です

【ノール@waqwaq】
[状態]:健康
[装備]:ハルワタート@waqwaq、由乃の日本刀@未来日記
[道具]:基本支給品、不明支給品0~1
[思考・状況]
基本行動方針:優勝狙い、ただしなるべく大人しくする
1:目の前の機械?をどうするか決める
2:バトルロワイアル……何て業が深いのだろう!
3:とりあえず言われたとおり川近辺を見まわる

[備考]
※ハルワタートに充分な水が補給されました。


◇ ◇ ◇


シオとチャンとの死闘に決着が付く頃、ノールに日本刀が抜かれたことにより再生していた胸の傷が完治し、薬師寺天膳が目覚めた。

「ぬぅ、あの南蛮渡来の男。意外に出来るな。 先程は様子見の上段斬りだったが、それをあっさりと打ち破るとは」

薬師寺天膳は不死の忍者である。不死であるということは防御の必要が無く、故に慢心の塊のような男に成った。
誰かが言った。勝負とは最後に立っていたものが勝者である。過程や方法など関係無い、と。
この言葉は勝負の本質を捉えたものでは無いが、その性質の一面を表していることは確かだ。
この言葉通りなら、この会場で薬師寺天膳が勝者になる可能性は高い。主催者の手によって嵌められた首輪が無ければの話だが
本人がこの致命的な制限に気付くことは、恐らく無いだろう……

「下賤の者が有する力とは思えん。もしや、何らかの忍術か? 
 朧の破幻の瞳ならあの男の力を封じられるのかもしれん。やはり早く朧を回収せねばなるまい」

「刀は持っていかれたか。あの男、異世界だと抜かしておったな。馬鹿馬鹿しい。
 まぁあの奇妙な格好の男も次に会ったなら、刀を奪われたお礼をしなくてはいけないな」

ニヤリと悪どい微笑を浮かべる天膳。
彼は何百年と不死の体と付き合ってきたのだ。一度や二度殺されたくらいで彼の慢心は直らない。
それが吉とでるか凶とでるか。


【F-5/森林/一日目・黎明】

【薬師寺天膳@バジリスク~甲賀忍法帖~】
[状態]:健康
[装備]:
[道具]:基本支給品、不明支給品×1~2
[思考・状況]
基本行動方針:邪魔者を皆殺しにした後、主催者を殺す。
1:さて、どこに向かおうか
2:朧や使えそうな手駒を見付ける
3:機械? 異世界? 馬鹿馬鹿しい
4:チャン、ノール(名前は知らない)を見つけたら殺す。

[備考]
※薬師寺天膳の向かった方向は不明です。後の書き手にお任せします。
※ノールの独白を天膳は聞いています。


銃の重さ、引き金の軽さ、理想の儚さ 投下順 老後の楽しみ
CONTRACT 時系列順 未来日記 見ない日記 意味ない日記

Marked For Death チャン 虚者/強者
薬師寺天膳 側に立ち、防るもの
A Boy(?)Meets A Girl(?) シオ GAME OVER
翠星石 側に立ち、防るもの
4と6 ~バトルロワイアル同盟~ 来須圭悟 側に立ち、防るもの
ノール 側に立ち、防るもの








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