2010年12月26日 00:32
ワゴン車は定員7人で定員オーバーだった。脱出した男性2人、女性1人は岸に上がり救助を求めた。残りの男性2人と女性3人、男児1人は1-4時間後に車内や池の中で見つかった。車が沈んでいた付近の池の水深は約2・5メートルで、当時の水温は5度前後だったという。
秦さんの車は現場近くのセルフ式ガソリンスタンドに左前部が壊れた状態で放置されていた。同署は目撃情報などから、秦さんが事故後にワゴン車の男女を救助するため、池に飛び込んだ可能性があるとみて、詳しい経緯などを調べている。
大きな音を聞いて池を見に行った現場近くの住人は「ずぶぬれの男性が歩道で『助けてー』『ロープを持ってきて』と叫んでいた。女性1人が池の中にいた」と話した。
=2010/12/26付 西日本新聞朝刊=
筑紫野署の発表によると、いずれも水死とみられる。翔さんの妻、佑紀さん(18)ら3人はワゴン車後部のハッチバックドアなどから自力で脱出し、腰の打撲などの軽傷を負った。
同署の聴取に生存者の1人は「右側を並走していた乗用車とぶつかった」などと説明。同署は片側2車線のうちワゴン車が左車線を、乗用車が右側の追い越し車線を並んで走り、何らかの理由で衝突してワゴン車が県道左側の池に落ちた可能性があるとみている。
ただ、衝突時の状況については、生存者によって食い違う部分もあるという。乗用車は左前部が大きく破損。並走時の衝突でこうした壊れ方にはなりにくいとの見方もあり、同署は慎重に調べを進めている。
(2010年12月26日01時25分 読売新聞)
県警筑紫野署は25日、事故車両を実況見分して詳しい原因などの調査を始めた。乗用車の左前部、ワゴン車の右側面に車同士が衝突したような損傷があるため、同署は2台が同じ方向に並走中に衝突した可能性が高いとみている。ワゴン車から脱出した男性2人から事情を聴いて調べている。
ワゴン車には定員7人を超える9人が乗車していた。捜査関係者によると、定員オーバーの場合、衝突の衝撃が比較的小さくてもバランスを崩しやすいという。
ワゴン車は脱出した木村光志(みつゆき)さん(18)の父親名義だった。
乗用車を運転していたとみられる秦さんも池から救出されたが、搬送先の病院で死亡が確認された。乗用車は現場近くのガソリンスタンドに止まっていたため、県警は秦さんが事故後、車を止めて救助のために池に入ったとみている。
毎日新聞 2010年12月26日 西部朝刊
池に落ちたワゴン車から自力で脱出した堀川達也さんは25日昼過ぎ、事情を聴かれた福岡県警筑紫野署から帰宅した。父親によると、この間、車の中では、堀川さんは終始無言でうつむいていたという。父親は「本人にけがはなかったが、仲間を失ったショックが大きいようで、私たちも事故のことは何も聞けないんです……」とやつれた表情で話した。
毎日新聞 2010年12月26日 西部朝刊
毎日新聞 2010年12月26日 東京朝刊
毎日新聞 2010年12月26日 中部朝刊
毎日新聞 2010年12月26日 北海道朝刊
乗用車の男性も池で見つかったが、死亡が確認され、死者は計7人に。男性の車は近くのガソリンスタンドに乗り捨ててあり、県警では男性が事故後、救助のため池に飛び込んだ可能性があるとみている。
クリスマスイブの住宅街に若い男女の悲鳴が響いた。「助けて」「ロープはないか」。24日深夜、乗用車と衝突したワゴン車が、はずみで県道沿いの池に転落した。付近に住む古賀優子さん(55)は「落雷のような大きな音がして窓を開けると、暗闇から『助けて』と聞こえた。池の近くでは、ずぶぬれの女性が『子どもが池の中にいるの!』と叫び声を上げていた」と沈痛な表情で語った。
一緒にかけつけた夫博樹さん(58)は、暗い水面に4人ほどの姿を見たという。住民らが助けようとロープを投げるも、なかなか届かず手間取った。池の水深は3メートル弱。「結局3人が救助され、もう1人が沈んでいくのが見えた」。気温3度まで冷え込んだ現場には事故を知った近隣住民が集まったが、レスキュー隊員らによる救助活動をただ見つめるしかなかった。
[2010年12月26日7時29分 紙面から]
県警筑紫野署の発表によると、いずれも水死とみられる。翔さんの妻、佑紀さん(18)ら3人はワゴン車後部のハッチバックドアなどから脱出し、いずれも腰の打撲などの軽傷を負った。
同署の聴取に生存者の1人は「右側を並走していた乗用車とぶつかり、事故になった」などと説明。同署は片側2車線のうちワゴン車が左車線を、乗用車が右側の追い越し車線を並んで走り、何らかの理由で衝突してワゴン車が県道左側の池に落ちた可能性があるとみている。
ただ、衝突時の状況については、生存者によって食い違う部分もあるという。乗用車は左前部が大きく破損。並走時の衝突でこうした壊れ方にはなりにくいとの見方もあり、同署は慎重に調べを進めている。
ワゴン車は乗用車と衝突した弾みで県道脇のガードパイプを10メートル余りにわたってなぎ倒し、池に転落。定員(7人)を上回る人数が乗っていたほか、チャイルドシートはなかったという。助かった3人からアルコール分は検出されていない。同署は運転手がだれだったかなどについても、確認を急いでいる。
(2010年12月26日 読売新聞)
'10/12/26
少なくとも1人が「乗用車と並走していて事故になった」と話していることが県警への取材で判明。ただ、証言が食い違う生存者もおり、県警は事故状況を慎重に調べている。
県警によるとワゴン車は定員7人で、定員オーバーによる道交法違反の疑いがあるという。
乗用車の男性は、現場近くの太宰府市内に住むアルバイトの秦智之しん・ともゆきさん(26)。乗用車は現場近くのガソリンスタンドに、左前部が損傷した状態で放置してあった。
警察は現場や車の破損の状況などからかなりのスピードが出ていた可能性もあるとみて事故の原因を慎重に調べています。
警察は片側2車線の道路を並ぶようにして走っていたワゴン車と乗用車が何らかの原因で衝突し、このはずみでワゴン車が池に転落した可能性が高いとみて調べています。
また、池と歩道の間にあった柵やワゴン車の車体が激しく壊れていることからかなりのスピードが出ていた可能性もあるとみて運転していた人物の特定を進めるなど、事故の原因を慎重に調べています。
12月26日 08時08分
(共同)
[2010年12月26日11時15分]
救出作業に当たった筑紫野太宰府消防本部の隊員2人が26日、取材に応じ「とにかく助けたい一心だった。結果は残念だった。条件があまりに悪かった」と振り返った。
救出の模様を明らかにしたのは中嶋幸博現場指揮隊長(59)と本田豊章救助隊長(37)。
ワゴン車の車体は池の水面下に沈み、水が濁って50センチ先も見えない状態だったといい「手探りで車内を探るしかなかった」。水温が低く「15~20分置きに救助隊員を交代させるしかなかった。夏ならこんなことはなかった」と唇をかんだ。
2010/12/26 11:18 【共同通信】
2010.12.26 11:19
2010年12月26日 11:19
事故原因の究明続く 12/26 12:40
警察は、引き続き事故原因の究明を進めています。
事故当時、ワゴン車と乗用車が並行して走行していたとの情報や、わき道から乗用車が進入してきたとの情報があり、警察は当時の状況について生存者から話を聞くなどして、事故原因について調べています。
2010.12.26 16:25
(12/26 17:38)
警察は、車の破損状況などから、2台が並走していた可能性があるとみて事故原因を調べています。
警察は事故当時、ワゴン車と乗用車が並走していたとの情報のほか、わき道から乗用車が進入してきたとの情報もあることから、生存者から話を聞くなどして事故原因を詳しく調べています。
(26日18:06)
福岡・太宰府市車転落7人死亡事故 乗用車とワゴン車が並走中に衝突した可能性も
ワゴン車と衝突した乗用車に乗っていた秦 智之さん(26)は、24日夜、交際している女性にクリスマスプレゼントを渡しに行くと、友人に打ち明けていたという。
プレゼントは、車内に残ったままだった。
警察の調べで、2台は車体の傷などから、並走中に衝突した可能性が高いことがわかった。
(12/26 18:13 テレビ西日本)
(共同)
[2010年12月26日18時51分]
「グラスを贈りたい」
ワゴン車と衝突した乗用車に乗っていたアルバイト秦(しん)智之さん(26)(太宰府市青葉台)の友人(29)によると、秦さんは24日夜、交際している女性にクリスマスプレゼントのグラスを渡しに行くと、別の友人に打ち明けていた。
事故後、現場近くのガソリンスタンドに止められた秦さんの車の後部座席には、そのプレゼントとみられる、白いリボンを結んだ箱が紙袋に入ったまま残されていた。
秦さんの遺体が発見された池に25日夕、花を手向けに訪れた友人は、5年ほど前に居酒屋で一緒にアルバイトをした時から付き合いがあったといい、「(秦さんは)みんなに気を使い、人気者だった。車の運転がとても慎重で、『安全運転、安全運転』と繰り返し言っていたので事故に遭うなんて信じられない」と嘆いた。
池には26日午前0時を過ぎても、友人の男性20人以上が足を運び、手を合わせて池の水面を見つめる人もいた。
秦さんの自宅を訪れた男性の一人は、「池の中に沈んだ人を助けるために飛び込んだに違いない。あいつらしい」とだけ語った。
(2010年12月26日19時11分 読売新聞)
(2010/12/26-19:17)
消防隊員が“救出作業”語る 12/26 19:43
警察は事故当時、ワゴン車と乗用車が並走していたとの情報のほか、わき道から乗用車が進入してきたとの情報もあることから、生存者から話を聞くなどして事故原因を詳しく調べています。
ワゴン車は数人が交代しながら運転していたことが26日、生存者の家族への取材で分かった。
ワゴン車は、自力で脱出したパート男性(18)の父親が所有。父親によると、家を出る際は男性が運転していたが、事故後に「交代で運転していた」と話したという。
ワゴン車は池の縁から約5メートル離れた場所に沈んでいた。県警は、事故直前に制限速度の時速50キロを大幅に超えて走っていたとみて、現場を詳しく調べるとともに運転者の特定を急ぐ方針。
県警によると、生存者3人からはアルコールは検知されなかった。
2010/12/26 20:55 【共同通信】
2010年12月26日 21:09
(共同)
[2010年12月26日21時16分]
2010年12月26日22時41分
現場で救助隊長を務めた筑紫野消防署の本田豊章係長(37)らによると、救助隊は24日午後11時50分ごろ現場に到着。事前に「車内に5~6人いる。別にあと1人が池に飛び込んだ」との情報を得ていたが、池は濁りがひどく、投光器を使っても車の場所がわからなかった。隊員が潜ってワゴン車を発見。岸から約5メートル離れていたため、ウインチを使って車を岸に寄せたほうがいいと判断した。
その途中、車の後部のすき間から隊員2人が手を入れて車内を探ると、生後6カ月の山本悠斗ちゃんの頭に触れた。真っ先に引き出したが、救出できた時には到着から約1時間が過ぎていた。
水温が約5度と低く、水中の作業は15~20分ごとに交代して行ったという。悠斗ちゃんを引き揚げたあと、さらに約1時間かけて車内から4人を救出。福岡県警の潜水隊が水中から残る2人を引き揚げ、救助が終わったのは事故発生から約4時間半後だった。車内や水中から救助した7人全員が死亡した。
現場指揮隊長を務めた太宰府消防署の中嶋幸博課長(59)は「1分1秒でも早く救出しようと最善を尽くしたが、条件があまりにも悪かった」と話した。
最終更新:2011年01月10日 17:35